2009.02.20 (シャニム26号掲載)
地元商店街の活性化に秘策!?”ポイント納税制度”で興味を喚起 多彩な施策で地元に顧客を呼び戻す!
地方自治体最前線/商店街活性化策
地元商店街の活性化に秘策!?
■静岡県東伊豆町
“ポイント納税制度”で興味を喚起
多彩な施策で地元に顧客を呼び戻す!
「施策実現に投資がほとんどかからない割に、導入インパクトが大きいことが魅力」と語るのは、東伊豆町商工会の山田将夫指導員だ。東伊豆町サービス店会は、矢祭町の取り組みを視察してポイント納税制度を導入した自治体の1つである。
狙いは、やはり困窮する地域経済の活性化だ。近隣エリアへの大型スーパー進出で、商店街の売り上げはじり貧状態。地元商店の減収に伴いポイント事業の収入も激減する一方で、収入はピーク時の4分の1にまで落ち込んだという。
そうした中、サービス店会の若手後継者部会が矢祭町の施策に注目。06年10月に視察から戻るとすぐに行政側と交渉して、07年4月には施策をスタートさせたのである。
東伊豆町サービス店会のポイント事業の仕組みは図の通りだ。IT化された追記式のポイントカードを採用。各加盟店に設置されたカードを読み取るためのポイント管理端末機はネットワークでサービス店会のサーバーと接続されている。
加盟店は1.25%を負担してポイントを購入する。例えば、1万円分のポイントを1万2500円で買うといった具合だ。このうち1%分の1万円はポイント還元の原資となり、残り0.25%に相当する2500円が運営費に充てられる。これに加え、店舗に置く管理端末機のリース料として4000円を負担している。
ポイント納税制度の基本的な仕組みは追記式ポイントカードという以外、矢祭町とまったく同じ。サービス店会が役場の会計課に委託する形で、ポイントカードの読み取り端末機と現金を用意。ポイントの換金機能を役場内に整備することで、職員が納税手続きを代行できるようにした。
ポイント納税は見せ球!?

東伊豆町の取り組みにおける注目点は、ポイント納税制度をポイントカードのイメージアップとして活用したことだ。
「ポイントで税金や公共料金を払える制度が、住民に与えるインパクトは大きい。だが、それがすぐに地域の活性化につながるわけではなく、狙いは地域住民の意識を再びサービス店会のポイントカードに向かせること。その上で、ポイントを使った魅力的なサービスを提供することで地元に顧客を呼び戻したい」(山田指導員)。
実際、東伊豆町では、ポイント納税制度をスタートさせた後にポイントカードを軸に様々なサービスメニューを提供している。
例えば、ポイントを使わないと参加できない女性限定のパターゴルフ大会。参加費を全額ポイントで支払えば4000円分で済み、3000ポイントなら現金1500円と合わせた総額4500円といった具合に、使用ポイントが高いほどお得になるユニークな催しだ。評判もよく、同イベントに参加したいがために地元での買い物をする客が増えたという。
こうした取り組みは少しずつ成果につながっており、07年度のポイント事業収入が久方ぶりにわずかながら増加に転じた。
「ポイントカードの利便性をアップさせ住民を地元に呼び戻すのは商工会の役割。そこから先、各加盟店が自店に足を運んでもらえるように努力することが、地域の活性化につながる」と山田指導員。今後の動向にも注目したい。
[ 写真 ] 観光地でもある東伊豆町。ポイントカードを活用した多彩な取り組みに注目したい
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