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2008.02.20 (シャニム22号掲載)

電子カルテの義務化を視野に入れ「Dr.Pen Lite」を早々に導入

YAMADA BUSINESS NETWORK すずめ医院(栃木県宇都宮市)

笑顔が見たいと小児医療に尽力
その思いを「Dr.Pen Lite」が下支え

地域医療への貢献を掲げ、宇都宮の地に開業した“すずめ医院”。 下牧院長は医師不足に悩む小児医療の現状を憂い、小児科標ぼう医として診療に尽力している。 電子カルテの義務化を視野に入れ、ヤマダ電機とオーダーメイド創薬が提供する「Dr.Pen Lite」を早々に導入した。

すずめ医院 「病気で悩む患者さんに、愉快な気持ちで帰ってほしい」。こう語るのは栃木県宇都宮市で、すずめ医院を開業している下牧光二院長だ。 下牧院長は栃木県下の病院で勤務医として働いた後、「地域医療に貢献したい」と96年4月に宇都宮市内に同クリニックを開院した。診療科目は小児科と内科、消火器科の3つ。中でも、小児医療には力を注ぐ。

Dr.Pen Liteを使う下牧院長 というのも、小児医療の現状を憂いてのこと。「診療に人手と労力がかかる」「季節により患者数の変動が大きい」といった理由から、小児科は病院経営の不採算部門と見られている。このため、医師の数は増加傾向にもかかわらず、小児科を標ぼうする医者は逆に減少しているのだ。 しかも、小児科では休日などの時間外診療を望む親が増加している。行政もテコ入れしているが、なかなか改善されない背景がある。そうした状況を憂い、「何よりも子供が好き」と語る下牧院長は休日診療に取り組む。 実は、これが患者にとって都合がいいだけでなく、小児救急医療にも大きく貢献しているのだ。

ある救急指定病院が行なった調査によれば、休日や夜間に診療を必要とする小児救急患者の7割近くは咳や鼻水、下痢などの軽症(初期救急医療)が占めるという。本来、こうした症状であれば、近所の小児科医で処置できる。だが、診てくれる病院が近所にないため、遠くの救急医療指定医まで足を運ばねばならない。 集中すれば、救急医療を本当に必要とする子供たちにしわ寄せがいく。すずめ医院が日曜日に診療を行なうことで救急医の負担が減り、それだけ救急医が症状の重い子供の診療に時間を当てられるようになる。

[ 写真 ] Dr.Pen Liteを使う下牧院長

 

診療時間の確保が絶対

地域医療に携わりながらも、マクロ的な視点を欠かさない下牧院長の目下の関心事が電子カルテだ。 電子カルテとは、医師が記入する紙のカルテを電子システムに置き換えて、デジタル情報としてデータベースに記録する仕組みのこと。厚生労働省も医療施設への導入を積極的に勧めている。 医療現場のデジタル化としては、2011年のレセプトオンライン請求の義務化(*1)が決定しており、電子カルテも義務化の方向で検討が進んでいる。こうした背景もあって、「いずれ導入しなければならないのであれば早い方がいい」(下牧院長)と電子カルテ導入を早々に決断したのだ。

しかし、様々なシステムを試してみたが、気に入ったものが見つからなかった。一番の理由は、ほとんどのシステムが診察とキーボード操作を同時にこなさなければならないこと。 現在の医療では、医師と患者のコミュニケーションが何よりも求められている。ましてや子供との会話を特に重視する下牧院長にとって、モニターやキーボードに向かう負担が増えて相対する時間が削られてしまうことは言語道断だ。 そんな中、強く興味を引かれた電子カルテシステムが、オーダーメイド創薬が開発した「Dr.Pen Lite(ドクター・ペンライト)」だった。

Dr.Pen Liteとは、キーボードを使わずに紙とデジタルペンによりカルテ記入が可能な手書き型電子カルテシステムだ。最大の特長は、これまでの業務フローを変更することなく電子カルテを作成できることである。 手書き型システム自体は他にもあるが、電子ボードなどを利用して入力しなければならない。Dr.Pen Liteはペンを専用のデジタルペンに持ち変えるだけ。従来通り紙に記入できるので、スムーズに電子カルテへと移行が可能だ。 下牧院長もこの点を気に入っており、同システム選択の理由を「電子カルテでありながら、紙のカルテに手書きできることに尽きる」と語る。

さらに、Dr.Pen Liteはデジタルペン入力による電子カルテの作成のみならず、カルテの記載データが院内の会計処理システムやORCA(*2)へリアルタイムで送信される。 診察が終わると同時に会計処理も完了するので、受診料支払いの待ち時間を大幅に短縮可能。患者の利便性を第一に考える下牧院長にとり、こうした点も決定要因となったようだ。 受付窓口を担当する事務スタッフも、「薬剤の組み合わせや、同姓同名の患者さんがいるといった情報が瞬時に分かって便利。様々な点で時間短縮が期待でき、患者さんの満足度アップにもなりそう」と話す。

(*1)レセプトとは、患者の自己負担分以外の料金となる「医療保険負担分」を、医療機関が保険者に請求するための書類。2011年度以降、一部の例外を除く全国の医療機関からの請求はすべてネットワークを介して行なうことが義務付けられている

(*2)日本医師会が推進する医療現場IT化計画で開発された診療報酬明細書作成ソフト。Dr.Pen LiteはORCAと連携しており、すでに同ソフトを利用している医療施設へもスムーズな導入が可能

 

ヤマダ電機の迅速さに満足

Dr.Pen Liteの販売はヤマダ電機の法人営業部が一手に引き受けている。 紙に手書き入力できる電子カルテの仕組みを開発したのはオーダーメイド創薬だが、システム導入には各医療施設に最適なパッケージとして提供することが欠かせない。 この任を担うのが、グループ内にBTO技術で定評があるパソコンメーカーKOUZIROを抱えるヤマダ電機だ。さらに、全国の法人営業部が相談・販売、サポート窓口となっている。

すずめ医院へのシステム導入を担当したのは、ヤマダ電機法人営業部宇都宮営業所。大塚正章所長自らが足を運んだほどの熱の入れようだ。下牧院長から直接連絡を受けた大塚所長は、すぐさまデモ機を抱えて診療所へと向かったという。 というのも、「時は金なり」を信条とする下牧院長は、時間をとても大切にしている。この背景には、少しでも患者や子供たちのことを考えたいという思いがある。自然とヤマダ電機に対しても迅速さが要求された。

「とにかく下牧院長は時間を大切にする方。その意を汲み取って、こちらから提案したり積極的に動くよう心がけた」と大塚所長。実際、すずめ医院へのDr.Pen Lite導入では「難しいことではないから」と、配線工事など簡単な作業を所長自ら行なったという。 あまり多くを語らない大塚所長だが、その思いはしっかりと伝わっているようだ。「要求する以上のことを返してくれる」と下牧院長や事務スタッフの評価は高い。

もちろん、開発元であるオーダーメイド創薬の担当者も徹底してサポートに当たっている。本格稼動前に先行して受付窓口へシステムを導入した時には、同社の担当者は数日間、すずめ医院に通い詰めた。 ヤマダ電機とオーダーメイド創薬がタッグを組み提供するDr.Pen Liteが、今後も「子供に笑顔を」という下牧院長の思いを支えていくことは間違いなさそうだ。

キッズルーム受付窓口に設置された会計処理システム

 

 

 

 

 

 

△写真
左:院内には子供を意識したスペースが設けられている
右:受付窓口に設置された会計処理システム。事務スタッフも時間短縮に期待を寄せる

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