2008.05.20 (シャニム23号掲載)
ヤマダ・ビジネス・ネットワーク/クロス・ウェーブ幕張 |ホテルにない専門サービスで研修需要を取り込む
YAMADA BUSINESS NETWORK
セ ミナーハウス「クロス・ウェーブ幕張」(千葉市)
http://www.orix.co.jp/x-wave/makuhari/index.htm
ホテルにない専門サービスで
旺盛な研修需要を取り込む
アクセスのよい都市型研修施設として好調なスタートを切ったクロス・ウェーブ幕張。コーディネーターによる一元サ ポートなどソフト面が受ける一方、ヤマダ電機が一役買う充実したハード面も利用者から好評だ。
オリックスグループが展開する宿泊機能付き研修施設「クロス・ ウェーブ」の事業が好調である。
昨年6月、研修専門施設として首都圏最大規模となる「クロス・ウェーブ府中」(東京)をオープン。1月には第1 号施設である「同・船橋」(千葉)も全面リニューアルした。現在、東京・千葉・大阪で5施設を運営し、さらなる多施設展開を計画している。
バブルの頃、大手企業はこぞって自前の研修施設を持ち、社員研修などで利用していた。だが時代は変わった。所有施設を手放す企業が相次ぎ(クロス・ウェー ブの一部は、そうした施設を買収して運営)、施設サービスを利用する傾向が強まる。それも地方のリゾート型施設よりも、交通アクセスのよい都市型施設への ニーズが高まっている。
潜在ニーズの大きな新規事業を見出すことに長けるオリックスは、いち早く事業化に着手。96年に第1号の研修施設事業を 立ち上げ、ここにきて事業拡大を加速しているのだ。
研修専門施設ならではの効率性
事業の好調さを象徴するのが、07年1月にオープンした「クロス・ウェーブ幕張」だ。幕張メッセを中心として大手企業の本社・事業所が集まる幕張新都心 (千葉市美浜区)に位置し、東京駅から30分のJR海浜幕張駅に隣接する。
支配人の幾井英章氏は「船橋だけでは旺盛な申し込みをさばき切れず、 新たに幕張をオープンした。幕張なら都内からも研修需要を呼び込め、全国から人を集めて研修を行なうのにも適している」と話す。
研修室は、100人強を収容できるホールから10人前後で利用するミーティングルームまで全17室。また、オリックスグループが手がける各種ホテルの事業 ノウハウを生かした宿泊機能として、ホテルのようなロビー、ラウンジに96の客室、レストラン、宴会場などを備える。移動に時間をかけずに、落ち着いた環 境で研修を行ないたいというニーズを見据えているのだ。
実際、利用の6割は都内に所在する企業とあって宿泊研修が多い。開業から 1年余りが経過した現在、累計宿泊人数は2万人を突破。近隣企業に多い日帰り研修も含めると、その倍近い人を受け入れたことになる。「企業の採用活動や人 材育成で利用してもらうことが多く、最近ではコンプライアンス関係のセミナーも目立つ」(幾井支配人)と、利用状況は昨今の情勢を表す。
クロス・ウェーブのように研修利用に特化し、外部の人を招くのにも適した環境を備える施設はそう多くない。
イベントの多い幕張にもシティーホテ ルは数多くあるが、幾井支配人は「施設のコンセプトが異なるため、競合するのではなく共存共栄の道を探りたい」といい、双方の専門性をいかし、宿泊室の分 宿や宴会ケータリングサービスをホテルに依頼するなど、有益な関係を築こうとしている。
価格について、研修室はスクール形式なら 60名を収容できる大研修室で、利用料金(9-18時)は12万円ほど。宿泊料金もビジネスホテル並みである。
また、利用企業に対して必ず1名 の「コンファレンス・コーディネーター」が付き、研修室や食事、懇親会や宿泊のプラン作りからOA機器、備品の手配、内覧付き添いまでを、きめ細かく一元 でコーディネートしている。利用企業は担当コーディネーターとだけ折衝すれば、準備のすべてが整うことから「研修専門施設ならではの、一元的な対応が喜ば れている」(幾井支配人)。

△左
シティホテル並みのゆったりとしたロビー
△中央
研修室には最新設備が揃っている
△右
クロス・ウェーブ幕張の幾井英章支配人
アド バイザーに徹するヤマダ
研修施設の要であるハード面も充実しているが、これにはヤマダ電機が一役 買っている。
研修室があるフロアは全域で無線LANが使え、客室にも全室、有線LANが入っている。IT系企業の研修会も多く、どこでもPCが 使える環境が求められるからだ。
しかも、「ビジネスサポートコーナー」ではインターネットに接続したパソコン3台が自由に使え、有償になるが複 合機でプリント、コピーも行なえる。研修で使う配付資料のデータだけを持ち込み、その場で印刷する企業も多いという。
また、貸し 出し機器としては、印刷物や固形物も投影できる書画カメラ内蔵タイプも含め、3000〜3500ルーメンの最新プロジェクター7台を常設するほか、パソコ ン、レーザープリンター、デジタルムービー、テレビなどを取りそろえる。
さらに客室には、利用者がくつろげるよう32V型をはじめとした液晶テ レビや空気清浄機などを配備している。
こうした機器の納入や設置工事を、主にヤマダ電機が担当しているわけだ。取引のきっかけは、貸し出し用の デジタルムービーを購入しようと、新聞折込チラシを見て問い合わせたこと。「量販店に法人営業があるのは意外だったが、熱心に何度も足を運んでくれ た」(幾井支配人)。取引が発展したのは、ヤマダ電機がOA機器や家電製品の"アドバイザー"役に徹したからだろう。
幾井支配人 は「OA機器や家電製品の進化は早いが、我われは専門家ではない。コーディネーターもすべてを把握するのが難しく、ヤマダさんに相談できるのは心強い。 メーカーと個別に取引せずとも、ヤマダさんが一元的な窓口となってくれるのも便利」と話す。
ヤマダ電機船橋営業所の山崎和俊所長は「クロス・ ウェーブさんが研修施設として最高レベルの環境を維持し、お客様に満足を与えられるよう、情報提供だけは欠かさないようしている」と話す。
その情報提供は随所で役立っているようだ。例えば、館内に設置された監視カメラシステムは、山崎所長がもたらした新製品情報で目にしたもの。専門業者に依 頼しようとしていた矢先だったが、ヤマダに依頼したことでコストを抑えることができたのだ。配線の難しい既設建物への設置だったが、設備経験の豊富な山崎 所長自らが陣頭指揮して工事を成功させた。
開業から1年余り。クロス・ウェーブ幕張では、リピーター顧客が急増しているという。 それだけ、ソフト、ハードの両面が評価されているからだろう。
昨今の旺盛な研修需要を考えれば、伸びる余地はまだまだある。ますます、ヤマダ電 機とのパートナーシップは深まりそうだ。

クロス・ウェーブ幕張への主な納入機器
防犯カメラ・システム(BOXカメラ&レンズ、ドームカメラ、屋外用ハウジング、カメ ラ用電源ユニット、デジタルビデオレコーダー等)、32V型液晶テレビ、ビデオ一体型DVDレコーダー、カラーレーザープリンター、デジタルムービー、 ファックス電話、プロジェクター、加湿器、空気清浄機、ズボンプレッサー、アイロン、ドライヤー、洗濯機用コインタイマー等
(写 真)船橋営業所の山﨑和俊所長
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