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2008.02.20 (シャニム22号掲載)

遺族の気持ちを最優先した 葬儀提案/メモリード

企業研究

メモリード
http://memolead.co.jp

サービス業に徹し葬祭業を変革
遺族の気持ちを最優先した
葬儀提案

典礼会館△大型葬から家族葬まで、どのような葬儀にも対応するメモリード前橋典礼会館

 

誰もが最期にはお世話になるのに、一般になじみが薄い葬祭業界。
その業界に浸透する変革をリードしているのがメモリードだ。
葬祭を 究極のサービスとして捉え、業界の因習を打ち破ったのだ。

 日本では、老齢人口の増大に伴って死亡人口が一貫して増え続けている。1998 年に98万人だったものが、2050年には1.7倍の166万人に達すると予測される(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来人口推計」より)。それ に伴って葬祭“市場”も拡大している。

 そこで注目を集めるのが、長崎に本拠を置き、九州・関東の1都6県で冠婚葬祭ビジネスを手がける メモリードだ。都内で最大規模の民間斎場「東京メモリードホール」をはじめ葬祭関連で70カ所、婚礼関係で50カ所近い施設を展開する。

高崎典礼会館  葬祭業界には互助会運営会社(掛け金を積み立てる会員に対してサービスを提供)、農業協同組合、街の小規模な葬儀社と、主に3つの業態があり、現在、葬 祭の4〜5割が互助会制度を利用したものと見られる。
 そしてメモリードは全国で320社ある互助会運営会社のトップに位置し、前期は1万 3000件の葬祭を引き受けている。2007年5月期で約420億円の売上高のうち、葬祭事業で193億円を叩き出している。

 

三位一体の革新を実践 吉田茂視社長

 メモリードは40年前、学校を卒業したばかりの吉田茂視社長が起こしたベンチャー企業だ。それから成長を続け、現在に至ったのは、業界の因習をことごと く打ち破る「葬儀革命」(同社登録商標)を実践してきたからだ。
  「葬儀は故人にお別れを告げる場であると共に、遺族が気持ちの整理をつけ、元 気を取り戻す場でもある。どのサービス業よりも心細やかな配慮が必要になる」(吉田社長)。
 この考えがメモリードの葬祭サービスの基底にはあ る。その上で「施設」「サービス」「料金」という3つの点で革新を実践してきたのだ。

 まず、施設の面では「ホテル並みにくつろげる葬祭 ホール」を目指してきた。
 ここ20年で葬祭は個人宅で行なう「自宅葬」から斎場を使う「会館葬」へ移り変わってきた。ただ多くの斎場は、実用性 だけを追求しているため質素な設備しか持たず、通夜を過ごす遺族も控え室や大広間で仮眠するしかない。漂う雰囲気はどうしても陰うつである。
 そ れに対して、メモリードが各地に展開する葬祭ホールはどれも外観は瀟洒(しょうしゃ)、屋内も明るく開放的だ。広々として落ち着いたロビーやラウンジがあ り、参列者が語り合えるスペースもある。

 さらに、旅館業として登録してホテル並みの宿泊機能を持ち、控え室に和室、洋室(ベッドルー ム)、浴室、トイレ、キッチンを備えている。「故人を看取り、葬儀の準備で疲れ切っている遺族の方にゆっくり休んでもらいたい」(吉田社長)という思いが ある。
 実際、メモリードが葬祭ホールを新規オープンする際に見学会を催すと、いつも数千人の見学客が訪れるという。それだけ施設としての魅力が 高いのだろう。

 次にサービスの面では、女性を徹底的に活用している。各葬祭ホールの責任者(館長)を含めて、利用者へ直にサービスを提 供するのはほとんどが女性である。
  「(最上級のおもてなしを提供する)温泉旅館では女性が前面に出て、男性は基本的に裏方に回る。それは気配 りのきめ細やかさでは女性の方が上だから」と語る吉田社長は、「男性がおごそかに対応する」という葬祭業界の既成概念を率先して切り崩してきた。

  互助会方式のメモリードは、外務員や冠婚葬祭アドバイザーが常日頃から会員宅を回り、コミュニケーションを深める。そして業界屈指の人数を誇る「葬祭ディ レクター」(公的資格取得者)が専門的な相談にのる。こうした役割も女性が中心だ。
 現在は、核家族化により葬祭の伝統作法を知らない世帯が増え る一方、音楽葬など個人の好みを反映させる傾向も強まる。そうした中で葬祭業者に求められるものは、「情報提供」「ニーズ把握」「提案」など、多くのサー ビス業と共通している。メモリードはそれを実践しているわけだ。

 また、一般人が葬祭サービスに持つ負のイメージの最たるものは料金の不 透明さだろう。料金の明細が分からなかったり、業者に余分なものまでを押しつけられている感じがつきまとう。
 メモリードはその払拭にも努めてき た。もともと互助会方式なので、会員は1500〜3000円の掛け金を積み立て(最大100〜120回)、会員向けで割安となった葬祭セット料金に充てら れる(祭壇、棺、寝台車、御遺影などの基本料、会場使用料。返礼品や飲食、お布施、火葬費を含まず)。その上、料金は花やマイク1本に至るまで明細がはっ きりしており、見積書も発行されるので安心だ。

 吉田社長は「最近は、家族で一緒に当社ホールを訪れ、施設や接客の内容を確かめ、サービ スメニューを選んで見積もりを取っていく人も多い。挙式前に結婚式場を選ぶのと同じになっている」と話す。

 

ドミナント戦略で効率化

 

 もちろん、設備やサービスにコストを掛けるには原資が必要である。一方、会員保護を目的とした割賦販売法により、互助会運営会社は一定の財務水準 を維持しなければならない。そのため、メモリードは積極的な合理化によっても原資を捻出している。
 例えば、葬祭サービスは計画的に施設を稼働さ せられず、パート社員をタイムリーに過不足なく手配するのが難しい業態である。

 そこで、各ホールで葬祭があるたびに携帯メールを利用 し、地域別に登録したパート社員へ同報連絡。メールへの返信をもとにローテーションを自動的に組むシステムを導入している。こうした業務面での効率化は徹 底している。
 さらに、エリアドミナント戦略による施設稼働率の向上も、経営効率を高めるのに役立っている。

 メモリードは既に 長崎や宮崎、群馬では50〜60%もの市場占有率を得ている。このレベルになると、企業、団体などの大型葬もかなり独占したり、地場業者の吸収合併も行な えるようになる。
 吉田社長は「今はエリアを新たに広げるより、既存エリアでの占有率を高める方針。葬祭サービスでは全エリアで50%以上、既に 50%に達しているエリアでは70%を目標にしている。それだけの占有率を持てば、隣のエリアへ入っていくのも容易になる」と語る。

 特 に市場の大きい関東圏では現在、群馬で築いた基盤をもとに北埼玉、西東京と守備範囲を拡大中だ。前述した外務員や冠婚葬祭アドバイザーが葬祭ホールの周辺 で地道なローラー作戦を行ない、会員獲得に努めている。
 つまりは、施設、サービス、料金の三位一体の革新に加え、この地域密着の攻めの営業がメ モリードの事業を支えているわけだ。
 古い体質と思われがちな業界であっても、自ら率先して業界の因習を打ち破った企業は躍進する。メモリードの 葬祭業界での成功は、そのことを物語っている。

 

 

メモリード専用休憩所△前橋市斎場に隣接するメモリード専用休憩所

アルカーサル迎賓館△七五三、成人式、卒業式、そして結婚式。人生の節目を晴れやかに演出するアルカーサル迎賓館(高 崎)

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