2008.08.20 (シャニム24号掲載)
業務効率を大幅アップする「電子文書管理」
ビジネスプリンター活用実践講座
業務効率を大幅アップする
「電子文書管理」
基本性能や付加機能の違いから、様々なラインアップが揃うビジネスプリンター。PART1では付加機能を使ってビジネスの効率を 上げる文書管理ツールとしての活用法、PART2では単体から複合機まで最新モデルガイドをお届けする。
◎ビジネスを効率化する電子文書管理
電子文書管理は、文字通り紙ベースで行なっていた文書管理を電子化したものだ。
そもそも文書管理とは、製品やサービス品質の向上、業務効率化などを実現するためのマネジメントシステムの1つ。ビジネスの現場で、日々発生する様々なビ ジネス文書(ドキュメント)を、効率的に保管・活用していくための手法なのである。
文書管理は、具体的に①作成、②管理、③活用、④廃棄――この4つのサイクルでシステム化されている。紙ベースによる管理では、作成したドキュメン トを印刷し、管理のために人手をかけてファイリング。保管資料を活用する場合、膨大なファイルから必要なドキュメントを探し出さなければならない。
さらに、不要となったドキュメントを廃棄する際には、大量の紙ゴミが出る。確実にリサイクルできればいいが、情報保護の視点からシュレッダーによる裁断や 焼却処理せざるを得ず、環境に負荷をかけることにもなる。
これに対し、紙文書の電子データ化により管理の簡素化やドキュメント活用の利便性を向上させる仕組みが電子文書管理だ。そのメリットは、「管理負荷 の軽減」「省スペース化」「社内情報の共有促進」「活用の効率化」「セキュリティ向上」などである。

デジタルデータとしてドキュメントを保存する電子文書管理では、人手をかけて行なっていたファイリング作業の負担が軽減され、紙文書の保管スペース も不要となり管理コストを削減できる。ともすれば散逸しがちな紙文書が電子化され社内ネットワーク上で管理されることで、社内情報の蓄積や共有が容易とな る。
資料活用の点でも、デジタルならではの検索性の高さによりファイルを探し出す手間が不要だ。資料を取りにいかずとも、自席のパソコンの前でドキュメ ントを閲覧できる利便性は高い。資料参照の機会増にもなり、作業精度やサービス向上にもつながるはずだ。
セキュリティ対策面でもメリットは大きい。情報共有や活用を促す一方で、アクセス権を制限して重要データなどの機密性を保持することが可能となる。不要と なった情報は消去、外部メディアなどにバックアックしている情報も合わせて破棄すればいい。環境負担も少なくて済む。
様々なメリットを持つ電子文書管理だが、導入企業はまだまだ少ないのが現状だ。理由はドキュメントの電子化に対する誤解、および導入にコストや手間 がかかることなどだ。
時には「スペースの節約や保管コストの削減程度では導入しても意味がない」といった声が聞こえてくる。だが、前述のようにメリットは様々あるのだ。また、 電子文書管理の狙いは業務フローの見直しにあることから、本格的なシステムを導入するとなれば、コストや手間がかかってくることも確かだ。
こうした中、電子文書管理の導入を成功させるポイントは、デジタル化の容易なところから入ること。一気に電子化することは難しくとも、部分的な導入 ならコストも導入負担も軽くなるのは間違いない。そもそも、すべてを電子データで管理する必要はないともいえる。
レーザー複合機で簡単に電子化
そして、この実現に最適な仕組みがレーザー複合機(以下、MFP)と文書管理ソフトの組み合わせというわけだ。数人規模の小規模事業者や企業のワークグ ループ、それこそ個人事業者でも導入できることが魅力。では、構築と活用の概略を①-④のサイクルと照らし合わせながら見ていこう。
MFPを活用したシステムのイメージは図の通り。ネットワーク機能を備えたMFPを情報の入出力口として社内ネットワークに組み込み、ドキュメント管理用 のサーバーやパソコンを設置すればいい。
扱う文書量が少ない個人事業者や小規模事業者なら、パソコン上のハードディスクでも十分にドキュメント管理が可能だ。大量に文書を扱う場合や外部の 取引先などともドキュメント共有したい場合には、FTPサーバー(*1)な どを設置することが考えられる。大容量ファイルなど、Eメールでは扱いにくいデータのやり取りなどにも効果的である。
先の4つの文書管理サイクルにおいて、MFPが最も活躍するのは①作成である。電子データはパソコン上でダイレクトに管理できるが、紙文書は電子データに 変換する作業が不可欠。この時に、ドキュメントの電子化ツールとして、スキャナーやFAX機能などが役立つ。
具体的には、「スキャンto PDF」「スキャンto FTP」「スキャンto ファイル」「PC-FAX」などだ。スキャンto PDFはスキャナーで読み取った紙文書を、ダイレクトにPDFファイルに変換してくれる機能。PDFはビジネスの標準フォーマットであるだけに利便性が高 い。
スキャンto FTPはMFPからFTPサーバーへ、スキャンto ファイルはMFPからネットワーク上の指定パソコンやフォルダへダイレクトにスキャンデータを保存できる。
PC-FAXは、プリントアウトすることなく、FAXの送受信を行なうことができる機能だ。電子文書管理の視点では、送られてきたFAXを電子デー タとしてパソコン上で確認できる利点が大きい。そのまま保存できることに加え、用紙コストの節約にもつながるからである。
(*1)ネットワーク上でファイルを転送するFTP(File Transfer Protocol)規格に対応したサーバー。大容量のファイルを効率的に保存できる
■MFPを活用した電子文書管理システムの構 築イメージ

文書整理と活用にソフトは必須
②管理と③活用で欠かせないツールが文書管理ソフトである。というのも、ドキュメントを電子データとしてフォルダやサーバーに溜めておくだけでは、電子文 書のゴミ箱となってしまうからだ。
少なくとも、電子化したドキュメントをフォルダごとに管理したり、検索機能を備えたソフトを導入したいところ。業務に合わせて開発するのが最も使いやすく なるが、それではコストがかさむ。MFPに標準添付されたソフトを利用する手もあるが、効率的な管理や検索性のよさなどの点から、機能の充実した市販の文 書管理ソフトを選びたい。
また、③活用の工程では単にドキュメントを電子化して管理するということではなく、紙文書を デジタル変換して活用するツールとして、MFPに備わった機能に注目したい。
例えば、電子化されているドキュメントであれば、そのままEメールで送信することも可能だが、紙ベースとの併用で文書管理していると、そうはいかない。そ うした時には、「スキャンto Eメール」や「スキャンto Eメール添付」などが役立つ。
スキャンto Eメールは、スキャンデータをEメールの添付ファイルとして、ダイレクトに指定アドレスへ送信できる機能だ。社員が必ず目を通しておくべき資料などを、会 議前などに事前共有するようなケースに効果的である。類似のスキャンto Eメール添付は、スキャンデータを添付した状態でEメールを立ち上げてくれるもの。送信先指定やメッセージ記入などを任意で行なえるので、外部への資料提 供などに便利だ。
この他、スキャンデータをOCRデータ(紙の文字をテキストデータ化する)に自動変換する「スキャンto OCR」や、読み取ったデータをダイレクトにUSBメモリーに保存する「スキャンto USB」なども、紙文書の電子データ活用に効果的だろう。
④廃棄は前述の通り。デジタルデータを完全消去し、外部メディアに保存している場合はそれも 確実に破棄することだ。
MFPと文書管理ソフト――この組み合わせでも充実した電子文書管理ソフトの環境を構築できる。個人事業者や小規模事業者、ワークグループならこれで十分 ともいえる。ぜひ、ヤマダ電機法人カウンターに問い合わせてみてほしい。
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