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2008.05.20 (シャニム23号掲載)

単体機から複合機、さらにはクラス別|画質、省エネ、コスト、etc. タイプ別プリンターの選び方

商品研究1 ビジネスプリンター

画質、省エネ、コスト、etc.
タイプ別プリンターの選び方

単体機から複合機、さらにはクラス別まで——今やビジネスプリンターは選択に困るほど充実してきた。同一クラスなら、ビジネス文書などを印刷する上 では大きな性能差はない。そうした中、賢く機種を選ぶにはポイントを絞ることが重要。今回は、タイプ別のお勧めメーカーを紹介しよう。

ビジネスプリンター選択のポイントはニーズにより様々だが、ここでは①コスト、②画質、③多機能性、④コンパクト、⑤省エネ——の5つを見てみた い。
まず、①コストにはランニングコストやイニシャル(導入)コストなどがあるが、日常的に活用するプリンターでは特にランニングコストを気にする企業がやは り多い。
特に、企業のメインマシンとして利用されているA3クラスのカラー複合機(以下、MFP)では、コストニーズが高くなっている。

このクラスでコストにこだわる企業へのお勧めが、エプソンのラインアップだ。「ユーザー用途にマッチした商品を提供していくことも使いやすさの1 つ」というプリンター開発の基本思想を持つだけに、コスト面でも同社ならではのメリットが際立つ。
最大の魅力は、A3カラーMFPでは珍しい「メンテナンスフリー」を採用していること。同クラスでは、トナーやドラム交換、定期点検など保守サービスが組 み込まれているのが一般的で、それだけランニングコストが高くなる。

だが、メンテナンスフリーはトナー交換などを自社で行なう必要はあるが、定期点検やコピーチャージが不要な分、ランニングコストを抑えることができ るのだ。しかも、「分散配置と集中管理」を提案する同社のMFPやプリンターは一元管理が容易。自社での保守が必要とはいえ、その手間は大きく軽減されて いる。
具体的な機種としては、A3カラーMFPの中でも、気軽に導入できるベーシックモデル「LP-M5600」シリーズ(58ページ参照)に注目したい。 FAX機能やラック、増設カセットなどを自由に組み合わることで、企業の様々なニーズに合った環境を構築可能だ。

LP-M5600は前述のような特徴を備えながら、ランニングコストだけでなく導入コストも安価。コストを気にする中小企業にとって最適なモデルと いえるだろう。

高画質は沖データに注目

②画質については性能が大きく向上しており、どのメーカー製品も基本的には遜色がなく、ビジネス文書をキレイに印刷するという点では申し分ない。だ が、最近はビジュアルを使ったドキュメントも増加している。
画質はビジュアルを比べた時に初めて分かるもの。営業先に渡したプレゼンテーション書類の画像品質が高いと、担当者の目を引く要素となり得るだけに、画質 から選ぶというのも1つの考え方だ。
高精細・高画質な画像プリントで評価されているのが沖データ。特にビジュアル印刷の品質の高さでは、導入企業から高評価されている。

この秘密は、高画質を追求する沖データが採用している独自技術「LEDプリントヘッド」と「マイクロファイントナー」にある。
印刷イメージを描く光源に一般的なレーザーではなく、LED(発光ダイオード)を採用したLEDプリントヘッドは、スポット径(光の照射範囲)がレーザー の半分以下。これに、一般的な粉砕法トナーに比べて3分の2程度の粒子形成が特徴のマイクロファイントナーを組み合わせることで、高精細な描画を可能とし ている。

こうした技術に裏付けられた沖データのラインアップの中でも、A3カラーMFP「C3530MFP」はお勧め。高速性やデザイン性が国内外で高く評 価されているA3カラー単体機「C3400N」がベース機だけあって、高画質と機能性が両立されているモデルだ。しかも、同社が性能以外の面でこだわるラ ンニングコストや耐久性も高いだけに、特にMFPの使用頻度の高い企業に向く。
最近はMFPなどで顕著に見られるように、③多機能性も注目したい選択ポイントの1つだ。

ネットワークを標準装備するMFPが増えたことを背景に、「スキャン to ファイル」や「スキャン to Eメール」(*1)といったスキャナー関連からセキュリティまで、多彩な機能が搭載されてきている。これらを活用することで、単なるプリンターや複合機で はなく、情報の出入り口となるハブとして使えるようになる。
メーカー各社とも様々な機能を実現しているが、ここではコニカミノルタに注目したい。「先進性の実現」をキーワードに、「他社にはない独自コンセプトで利 便性を追求する」という開発思想を標榜。それだけにbizhubシリーズには、同社独自の多彩な機能が盛り込まれている。

例えば、ブラックボディにホワイトラインを持つ独特のデザインが特徴のA3カラーMFP「c203」。可動型コントロールパネルや「スキャン to BOX」(*2)など利便性を重視した独特の機能が大きな特長だ。
モノクロでは新モデルのA3タイプのMFP「163R」(58ページ参照)がお勧めである。高パフォーマンスを実現するための様々な機能がコンパクトに凝 縮されており、小規模事業所やSOHOのメインマシンとして、あるいはワークグループのデスクサイド機として適している。

(*1)スキャン to ファイルは、スキャンにより電子化したデータを、ネットワーク上の指定したパソコンやフォルダへダイレクトに保存できる機能。スキャン to EメールはスキャンしたドキュメントをEメールの添付ファイルとしてダイレクトに指定したアドレスへ送信できる機能
(*2)複合機本体内蔵のHDDにドキュメントデータを保存し、複数人で電子文書を共有できる機能

■表 タイプ別プリンターのお勧めメーカー&機種
選 択ポイント⇒ 注目メーカー
機種など

◎コスト⇒エプソン
“A3カラー複合機では「メンテナンスフリー」を特徴に、ランニングコストを低減。「分散配置と集中管理」を提案しており、自社でも容易にプリンターを一 元管理できる。「LP-M5600」はA3カラー機の中では 安価で、ランニングとイニシャルコストにこだわる企業に最適"

画質⇒沖データ   
"デザイン事務所などで積極的に採用されるなど、ビジュアル画質で高い評価を得ている。「LEDプリントヘッド」や「マイクロファイントナー」などの独自 技術が高画質を実現。この思想を受け継ぐA4カラー複合機「C3630MFP」は、耐久性が高くランニングコスト的にも魅力の1台"

多機能 性⇒コニカミノルタ   
"「先進性の実現」をプリンターの基本開発思想に掲げており、先端テクノロジーや機能を搭載している。 この考えを具現化したラインアップに複合機の「bizhub(ビズハブ)」シリーズがある。先進性を実現したハイクラスからモノクロ機まで揃い、お勧めは 標準モデルのA3モノクロ「163」シリーズ"

コンパ クト⇒ブラザー   
"SOHOや中小企業をメインターゲットにプリンターを開発してきただけに、コンパクトという面では群を抜 く。特にA4カラー複合機は同社の独壇場で、数機種をラインアップしている。注目はすべてにおいて高スペックを実現している「MFC-9640CN」。 デスクトップでも使えるサイズは魅力"

省エネ⇒キヤノン   
"時代のトレンドを確実に押さえた製品開発を 手がける同社の現在のキーワードが省エネ。しかも、低消費電力を実現しつつ、生産性を追求するなど省エネと高性能を両立している。注目は、充実した性能と 機能を特徴とする最新モデル「MF4270」"

 

 

省エネで群を抜くキヤノン

 小規模事業者やSOHO、あるいはワークグルー プ導入などではオフィス環境の制約から、④コンパクトが大きな選択ポイントになるだろう。
 この点、一日の長があるのはブラザーだ。SOHOや小 規模企業などワークスペースの限られたオフィス向けに特化して製品の開発に取り組んできただけあって、デスクトップ設置のコンパクトさが魅力だ。
  特に注目は、A4カラーレーザーMFPの「MFC-9640CW」(59ページ参照)である。最大の特徴は、同社の基本コンセプト「省スペース性が求めら れている様々なシーンにジャストフィットする製品を届けたい」との考え方が最も具現化されていること。

 ADF搭載のハイエンド A4カラー複合機ながら、高さ52cmを実現。給紙や消耗品の交換などの操作が前面で行なえるフロントオペレーション方式の採用とあいまって、設置の柔軟 性が高い。
 一方、環境意識が高まる中、⑤省エネ対策がオフィス内の電気製品にも向けられている。エアコンなどには意識が向いても、プリンターま ではなかなか気が回らないのではないか。
 特に、省エネを強く意識して取り組んでいるのがキヤノンだ。「トレンドを押さえた製品開発」を掲げ、現 在のキーワードとしているのが省エネなのである。

 その能力は国際エネルギースタープログラム(*3)の消費電力量基準を満たすだ けでなく、最近の新モデルはクラストップの省エネ性能を持つと認定されている。
 こうした努力はプリンターの使いやすさにもつながっている。例え ば同社の売りにもなっている「ウォームアップタイム0秒」。これは待機状態からすぐに稼働できることを意味し、印刷待ちのストレスを軽減してくれる。
  本誌でのお勧めモデルは、A4モノクロMFP「MF4270」 である。省エネ性と高性能の両立を目指すキヤノンMF4000シリーズの最新機種だけに、同社の考え方が最も具現化されていることが特徴だ。

  単なる印刷ツールとはいえ、用途を考えポイントを明確にすることがプリンターの賢い選び方。ここに挙げたのは、ほんの一例に過ぎない。自社なりの重視ポイ ントを研究してはいかがだろうか。

(*3)パソコンやプリンターなどオフィス機器5品目に関する国際的な省エネ基準

 

 

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