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2009.09.08 (シャニム28号掲載)

テレビの省エネ性能を測る指標|「年間消費電力量」とは!?

テレビの省エネ性能を測る指標
「年間消費電力量」とは!?

09年モデルは省エネ性能が格段に進化
年間電気代の試算も年間消費電力量で簡単に導き出せる
一般ユーザーには使いにくい「省エネ基準達成率」

進化する省エネ性能

 液晶&プラズマテレビの省エネ性能は急速アップしいる。そのことを最も分かりやすく表す指標として、「年間消費電力量(kWh/年)」がある。これは、そのモデル1年間の消費電力量の目安を、季節や1日の生活サイクルなどを考慮しながら、実際の使われ方に近い方法で試算したものだ。

 図はブラウン管テレビ、液晶テレビ、プラズマテレビの年間消費電力量を見たもの。図内の①はブラウン管、②は液晶、そして③はプラズマの年間消費電力量であり、②と③はそれぞれの年間消費電力量を08年モデルと09年モデルで比較している。 ここでまず驚かされるのがプラズマだ。09年モデルは08年モデル比で約42%も年間消費電力量がダウンしている。

 プラズマの中でも特にフルハイビジョンモデルについてはこれまで、消費電力量の引き下げが大きな課題とされてきた。もちろん着実な省エネ化は進んではいたが、液晶の省エネ化の方が急速だったため、後手に回っていた印象が否めなかったのである。

 しかしながら、この1年で技術は急速に進化。フルハイビジョンは4割以上の省エネ化を実現したわけである。さらにハイビジョンは、もはや同サイズの一般的な液晶テレビと、遜色ないレベルにまで到達したのである(表参照)。

 一方の液晶テレビはこれまでの省エネ性能に、09年モデルは一段と磨きがかかってきた。図のソニー製40V型モデルでは、09年モデルは08年モデル比で約20%の年間消費電力量ダウンを実現している。 図は、カタログに比較数値を公表しているパナソニックとソニーのモデルを引用したが、他メーカーのモデルも09年モデルが省エネ性能を高めていることは確かである。

年間電気代の試算方法

 今回のエコポイントは、ブラウン管テレビから液晶・プラズマテレビへの買い換えを促進し、消費電力量を引き下げることが狙いの1つである。このことのは図の①ブラウン管テレビの年間消費電力量を見ても明らかだろう。

 しかも、年間消費電力量のダウンはユーザーにとって、電気料金の節減効果をもたらすことにもなる。年間消費電力量が分かれば、年間電気料金の目安を試算することも簡単なのである。年間消費電力量に、全国平均の税込電気代(22円/1kWh)をかければいいだけだ(有効数字3桁で表示)。

 例えば00年製36型ブラウン管テレビを使い続ければ、年間7830円の電気代がかかる。これを09年製42V型プラズマ(パナソニックTH-P42V1)に買い換えれば画面は大型化して年間電気代は4400円に下がり、3400円以上の電気代削減につながる。

 また、09年製40V型液晶(ソニーKDL-40V5)ならば年間電気代は3040円であり、36型ブラウン管との比較では4800円近い電気代のカットが可能になるわけである。 図のモデル以外にも大半のモデルがカタログ等で年間消費電力量を表示しており、そこから年間電気代の試算を簡単に行なうことができる。

 その一部をまとめたものが表だ。画面サイズごとに、年間消費電力量の上位モデルを並べている(09年7月末現在)。ここで分かることは、省エネ性能と付加機能は一般的には反比例の方向にあるということだ。

 表内で最も年間消費電力量の低いシャープLC-40AE6は、インターネット接続機能や録画機能などを持っていない。逆になめらか画質の4倍速やネット接続などを売り物にしているソニーKDL-40F5は、42V型並の年間消費電力量である。プラズマも同様で、上位の2モデルはいずれも標準的なハイビジョン画質である。

 仮に省エネの観点だけでモデル選びを行なえば、犠牲となる部分も少なくないわけだ。それだけに、どんな使い方をするのかを明確にすることが重要だ。その上で省エネ性とのバランスを考えることが、最新モデルを選ぶ際のポイントといえる。

「省エネ基準達成率」とは

 最後にエコポイントで重視されている「省エネ基準達成率」について、その注意点を見ておこう。エコポイントの発行対象となるテレビは、統一省エネラベルで4つ星以上のものと規定されている。

 この星の数は、国が定めた省エネ基準値に対しての達成率を表しており、液晶・プラズマテレビの場合、その基準値は年間消費電力量が用いられている。4つ星は省エネ基準達成率143〜163%、5つ星は164%以上である。表にあげたモデルはいずれも5つ星の省エネ達成率であり、しかも200%を超えるモデルが多く文字通りトップクラスの省エネモデルということができる。

 ただし、省エネ基準値は画面サイズや付加機能の有無などにより、細かく分けられており、そのための分かりにくさが指摘されるケースも少なくない。

 例えば表の42V型倍速液晶では、トップの日立L42-XP03と2位の東芝42C8000の年間消費電力量は、いずれも同じ127kWh/年である。ところが省エネ基準達成率は日立の方が23ポイントも高い。これは日立にはHDD録画などの付加機能がついているため、その分省エネ基準値が低く設定されているためである。

 また42V型プラズマでは、3位以下のモデル(すべてフルハイビジョンモデル)には省エネ達成率が表示されていない。 これはプラズマテレビの省エネ基準値は、現状ではハイビジョンモデルにしか設定されておらず、フルハイビジョンモデルには設定されていないためである。

 同様のことは液晶にもいえ、表には記載がないが、バックライトに最新のLEDを使ったモデルは、やはり省エネ基準値が設定されていない。 省エネ基準達成率はエコポイント獲得のためには重要であるが、規定が細かすぎることもあり、一般ユーザーがモデル比較を行なうためには利用しづらい面がある。省エネ性を図る指標としては、やはり年間消費電力量を用いることがスムーズといえるだろう。
 

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