ビジネスに役立つ情報サイト。 ヤマダ電機法人営業部と連動し、中小企業に役立つ経営情報やIT情報を発信します。

RSSfeed

2009.02.20 (シャニム26号掲載)

やれば実感!!多くの利便性。今年こそ「電子申告」に チャレンジ!Part2

やれば実感!!多くの利便性。
今年こそ「電子申告」に チャレンジ!

確定申告の季節がやってきた。
記帳整理、決算書や申告書の作成やらと、この時期の多忙さにはへき易しているのではないだろうか。
その悩みを解決してくれるのが「電子申告」だ。
利用者が激増しているこの仕組みを、ぜひ活用してほしい。

 

Part2
国税電子申告「e-Tax」のやり方

 では、e-Taxを使うためのフローを見てみよう。利用準備から申告書データの送信、受信通知確認までの流れを示したのが図2だ。利用に際して、納税者が用意しなければならないツールが「電子証明書」「ICカードリーダー」「申告書作成ソフト」だ。

 まず、「電子証明書」とは紙ベースの申告書で署名・捺印、あるいは免許証などのように本人確認の役割を果たすもの。信頼できる第三者(認証局)が間違いなく納税者本人であることと、送信データが改ざんされていないことを電子的に証明してくれる。ICチップ搭載のカード型が一般的であり、電子署名とその署名が本人であると証明する暗号などがプログラムされている。

 認証局として認められた様々な機関がこれを発行しており、e-Taxでは自治体が発行する住民基本台帳カード(以下、住基カード)や財務省管轄下の商業登記認証局、日本商工会議所の他、民間企業として帝国データバンクやミロク情報サービスなど、10以上の機関が発行する証明書の利用が認められている。詳細はe-Taxの専用ホームページ(以下、イータックスHP)で確認してほしい。

 どの認証局の電子証明書でも信頼性や安全性は基本的に同じだ。違いとしては、発行手数料や税務申告以外の電子取引でも利用できるかといったこと。自治体の電子申請に利用でき手数料も安いといった点で、自営業者や個人には住基カードの使い勝手がいいだろう。

 具体的な取得方法は、各機関により様々。例として、住基カードによる電子証明書の入手法を図3にまとめたので参考にしてほしい。
 そして、電子証明書の情報を読み取るために必要なツールが「ICカードリーダー」だ。価格は一般的なタイプなら数千円程度と、住基カードとあわせても導入コストは5000円以内に収まる。

 購入時に留意したい点は、電子証明書(ICカード)の読み取り方式により、選ぶべきICカードリーダーが異なること。大きくは、駅の改札で見られるようなICカードを機器にかざして読み取る「非接触型」と、ICカードを機器に差し込んで読み取る「接触型」がある。

 取得した電子証明書がどのタイプかを確認し、それに適したICカードリーダーを手に入れる必要があるわけだ。また、いずれの方式にも対応した「共用型」タイプのICカードリーダーも製品化されている。
 住基カードなどでは各自治体が適合性検証済みICカードリーダーを公開しており、これを確認することも大事だ。大手製品はほぼ問題ないようだが、まれに相性の悪い機器も見受けられるという。

 なお、電子証明書とICカードリーダーを実際に使うには、パソコンにソフトをインストールすることが必要となる。電子証明書に内蔵されたデータなどを処理するソフトとして、例えば住基カードなら「公的個人認証サービス利用者クライアントソフト」をインストールする。一見、難しそうだがイータックスHPに詳細が説明されており、そこからダウンロードも可能である。

 ICカードリーダーについては、パソコンにつないで動作させるためのドライバーソフトが機器に同梱されているので説明書に従いインストール作業を行なう。最近は、機器をパソコンにつなげば自動認識して使用可能となるケースもあるので、詳しくは説明書を確認してほしい。


税務ソフトで高まる利便性

  「申告書作成ソフト」は、パソコン上で申告書を作成して送信するために不可欠なツールだ。「確定申告書等作成コーナー」「e-Taxソフト」「市販会計ソフト」の主に3つの作成法が挙げられる。

 最も簡単な方法は、「確定申告書等作成コーナー」を利用すること。これはイータックスHP上に用意された申告書作成用サイトで、入力様式なども紙ベースとほぼ同じなのでパソコンが苦手という納税者向き。同コーナーで作成した申告書は、そのまま送信することが可能だ。事前にソフトをインストールする必要もない。

 確定申告書等作成コーナーと同じく国税庁が用意しているのが、「e-Taxソフト」である。同ソフトは基本的に申告書を提出するソフトで、申告書作成を支援する機能を備えていない。このため、「e-Taxソフトよりも確定申告書等作成コーナーから申請する方が簡単」との声が多いようだ。

 ただし、操作性に対する感覚は、主観によるところが大きい。実際に試してみた上で、使いやすいものを選んでほしい。

 電子申告の利点を最大限に生かす意味で、お勧めしたいのが「市販会計ソフト」の活用だ。最近は電子申告対応のソフトも増えており、これらのソフトで作成した決算データなどを自動的にe-Taxソフトと連動させ、申告書を提出することができる。

 日々の記帳と連携させることで申告手続きは大幅に軽減されるだけでなく、記帳作業も電子化でき負担削減効果は高い。
 また、青色申告会がe-Taxに対応した青色申告用の税務ソフトを用意して、使い方も含めて指導してくれるケースもある。各納税者の習熟度や操作感などに応じて、使い分けるといいだろう。

 これらのツールを用意すると同時に、準備しておきたいことが「電子申告・納税開始届出書」の提出。申請からe-Taxの利用に必要な「利用者識別番号(利用者ID)」などを取得するまでに、ある程度の期間(*4)が必要となるからだ。
 届出書には、すべての電子申告サービスを利用可能な「申告・納税等手続」と、電子納税に限定された「特定納税専用手続」があるが、確定申告などを行なうには前者を選択する。

 提出先は納税地の所轄税務署であり、「オンライン提出」と「書面提出」の2種類がある。特に事情がない限りは、処理の早さや負担の軽減から前者がお勧めだ。具体的には、イータックスHPの「e-Taxの開始(変更届)届出書作成・提出コーナー」から申請可能で、利用者IDもネットを介して取 得できる。

(*1)地方税を扱う電子申告システムを「eLTAX(エルタックス)」という
(*2)09年1月5日現在
(*3)平成19年度/平成20年度に限った時限措置。電子申告を利用した初年度に限り適用される
(*4)書面提出の場合、最短10日から最長3週間程度を要するという


最後は「受信通知」を必ず確認

 これで、e-Taxを利用する準備が整った。以降の流れも図2に示している通りだ。取得した利用者IDや電子証明書情報の登録、利用者ファイルの作成といった「初期登録」を最初に行なう。この時、任意でメールアドレスの登録も要求されるが、納税証明書の発行確認やお知らせメールなどを受け取るため必ず登録したい。もちろん、初期登録は初年度のみで翌年度以降は不要だ。

図2) 国税電子申告「e-Tax」の利用フロー

e-Tax利用に必要なツールe-Taxの利用フロー

 初期登録をした上で、申告書の作成を行ない申告データを送信すれば提出は完了となる。電子申告システムで正常に受信されれば、送信直後に「即時通知」画面が表示される。万一、エラーとなった場合はデータが受け付けられていないので、必ず再送信して即時通知を確認すること。この画面は再表示できないので、念のためプリントアウトしておこう。

 この即時通知と共に必ず確認したいポイントが、「受信通知」。送信された申告書は入力項目や電子証明書の有効性、改ざんなどがないかといったことが審査され、その結果が受信通知として連絡されるのだ。
 審査結果にエラーがある場合、修正して再送信すること。これを怠ると確定申告が完了したことにはならないので、気をつけたい。税務署へ何度も足を運ぶことを考えれば、大した負担ではないだろう。

 以上、国税電子申告システムe-Taxの概要を見てきた。詳細はイータックスHP などで確認できる。

 電子申告は慣れるまでは確かに面倒な部分もある。だが、それを補って余りあるメリットを備えており、ぜひとも挑戦してみよう。なお、弊誌第22号でも「電子申告&納税」を特集しているので、そちらもあわせて参考にしてほしい(*5)。

(*5)弊誌ホームページのバックナンバーNo.22で閲覧可能

 

 

 

●○社内や自宅にいながら税金を納付できる「電子納税」○●

 電子納税とは、電子申告と同じように事務所や自宅にいながら税金を納められるシステム。税の納付といえば金融機関などの窓口に納付書を持参した上、公共料金支払書に記入しなければならないのが一般的。だが、電子納税はパソコンや携帯電話、ATMなどから納付手続を行なえるのだ。

 e-Taxでは、すべての国税を電子納税できる。例えば、社員やアルバイトを雇っていると源泉所得税を毎月納めなければならない。この点、事務所から税金を支払える利点は、納税機会が多いほどメリットが大きくなる。
 確定申告などを税理士に任せている場合は電子申告のメリットは大きくないかもしれないが、電子納税は事業規模に関わらず利便性があるといえるだろう。

 利用には登録が必要だが、電子申告の「電子申告・納税開始届出書」を提出すれば電子納税も使える。その方法には納付情報を事前登録する「登録方式」と、納税手続きごとに情報を入力する「入力方式」があり(詳細は表参照)、納税ごとの負担や制約が少ない前者がお勧めだ。

 また、電子納税の利用には金融機関が「Pay-easy(ペイジー)」に対応していることが条件。詳細については、http://www.pay-easy.jp/を確認してほしい。同サイトでは、インターネットバンキングを利用した支払いのデモ体験も可能。その利便性を実感してみるのもいいだろう。
 なお、パソコンや携帯電話からインターネットバンキングで納税する場合、納税者が金融機関にネットバンキング用の口座を持っていることが必要となる。既存口座をベースにネット取引が可能となるケースも多く、各金融機関に確認したい。

 電子納税での留意点は、納付書による窓口での支払いのように領収書が発行されないこと。ネットバンキングでは取引記録、ATMでは利用明細を確実に保存しておこう。

 

表) 電子納税の「登録方式」と「入力方式」       

電子納税の「登録方式」と「入力方式」

 

 << Part1 | Part2 >>

 

<< 記事一覧に戻る

 

goods_icon.gif

  1. 中小企業関連「減税」徹底解説:Part2
  2. 「電子申告&納税」e-Tax(イータックス)とeLTAX(エルタックス)/Part3

コメント

コメントはありません

コメント