商品研究商品研究3 電子黒板

概要

学校やオフィスへ導入進む電子黒板
機能と利点のフル活用で効果倍増!
  • 電子黒板には効率化や視覚支援、集中力アップなど多彩なメリット
  • 教育現場では子ども達の思考力育成に役立つ
  • 大人の集中力アップにも効果が期待できる電子黒板
  • 画面サイズは60型以上がお勧め

IWB(インタラクティブ・ホワイトボード)、いわゆる電子黒板の導入が進んでいる。

実際、小中学校などの教育現場を中心に、オフィスの会議用途などでも活用されるようになってきた。だが、現場では「十分に使えていない」との声も漏れ聞こえる。そこで、今回は電子黒板のメリットを再確認しながら効果的な活用やモデル選びのポイントなどを解説していこう。

子ども達に気づきを促すツール

電子黒板の利点には、主に①時間活用の効率化、②視覚支援、③集中力アップ、④情報共有、⑤周辺機器との連携、⑥教材やデータの再利用と蓄積などを挙げることができる。

まず、①時間活用の効率化は学校などの教育現場に顕著だ。小学校の授業時間は1コマ45分。この短い授業内では教師による板書はできる限り短縮したい時間だったが、電子黒板では事前に準備した教材や資料などをすぐに提示でき、板書の時間を省くことが可能だ。

節約された時間は、子ども達が自ら考える主体的な学習の時間に充てることができる。

とはいえ、誰もが教材や資料を気軽に作成できるわけではない。「資料作成が難しい」「よいコンテンツが見当たらない」と話す教師がいることも事実だ。この点、後述するように作成したデジタルデータは共有することができ、ネット上では学習向きの様々なコンテンツが提供されている。

例えば、NHK for schoolは教育現場を支援するための番組や映像サービスとして、「NHKデジタル教材」を用意している。動画共有ポータルサイトYouTubeにも、最近は歴史や理科などの学習に役立ちそうな動画がアップされている。そうしたコンテンツを上手く活用することで電子黒板を有効に使えるはずだ。

②視覚支援は、電子黒板の最も大きなメリットともいえるポイントだろう。デジタルならではの機能をフル活用することで、「子ども達に見えない部分や見えにくいものに気づかせることができる」ためである。

具体的には、拡大表示機能などである。例えば、図工などで絵画や写真を見せる場合、部分的に拡大してクローズアップすることで、全体を眺めているだけでは見落としてしまう点に気付かせることが可能となる。全体と細部の両面から物事を見る力の育成につながり、思考の深化を促すことができるわけだ。

また、以前は時計の読み方や長さの単元を学習する際、教材として使う時計の秒針メモリ表示や定規のミリ表示などは、授業中にサイズを分けて板書したり大小の提示物を作成したりと手間や時間を要していた。電子黒板では提示画像を自由に拡大縮小できるので、書き換えや掲示物の入れ替えによる視覚や思考の中断がない。

小さな教材や資料を大きく表示することで後方の席からでも確認しやすくなり、位置によって見えにくいなどの課題を解消でき、情報共有の平等性を担保できることも利点だ。

また、電子黒板はアナログの黒板に比べ発色が鮮やかで、描画用のカラーが豊富なのでアンダーラインを引く場合など、単純な視覚的効果の点でもビジュアルに優れる

様々なシーンや環境で役立つ

そして、こうしたビジュアル・メリットや操作的な特長が、③集中力アップにもつながっていく。

動画やアニメーション、3D映像といったデジタルならではの視覚効果は、ゲーム世代の子ども達だからこそ興味を引くことができ、長時間にわたって関心を引き付けておくためには必須ともいえる。

例えば、タッチディスプレイ型に代表されるように、画面上を指で操作できるタイプの電子黒板では、「低学年などは教師が画面を指で指すだけで集中してくれる。カーソルなどで動かすよりも効果が高い」。

実は、こうした電子黒板による集中力アップは子ども達に限ったことではない。職員室に電子黒板を設置して会議などに活用する小学校では、「会議資料などを画面上に提示すると視線が瞬時に集中する」という。

電子黒板の最新モデルには複数人での同時書き込みや操作が行なえるマルチタップ対応機が増えており、議論を活発にかわす必要がある会議などでは進行にリズムを作り出せる。これは、集中力を促すという点で、プロジェクターなどでデジタルに慣れたビジネスマンにも有用だ。

もともと電子黒板はプロジェクターや大型ディスプレイなど、大画面の表示ツールをベースに製品化されており、④情報共有も1つのメリットである。

電子黒板を情報共有ツールとして捉える場合、モデル選びでは画面サイズにも気を配りたい。部屋の広さなど設置環境により必要なサイズは変わるが、1つの目安は60型以上。というのも、「一般的な教室で後方の視認性を考慮すると最低でも55型、できれば60型程度は必要である」(学校関係者)からだ。

⑤周辺機器との連携では、書画カメラに注目だ。電子黒板はプリンターやスキャナーなど様々なデジタル機器とつないで活用できるが、「特に書画カメラの有用性」は、学校関係者の誰もが認めるところである。

立体物はもちろん、プリントや子ども達が書いたノートなどデジタルコンテンツとして準備していない資料も、その場の思い付きで表示して情報共有できる。急に必要になった文書や手書き資料などを即座に提示できる書画カメラは、教育関係だけでなくオフィスの会議などでも役立つ。

また、⑥教材やデータの再利用と蓄積も電子黒板ならでは。例えば学校なら、デジタル教材を作成してサーバーに保存して共有すれば、コンテンツ不足の解消にもなる。

画面内容を保存できるモデルであれば、子ども達の解答例や会議の内容など様々な情報を書き込んだ板書内容を保存して蓄積することで、有益な解答事例や社内資料として役立てることもできるだろう。

電子黒板とコンテンツを上手く組み合わせると、 子ども達は抜群の集中力を発揮してくれる