セキュリティソフト/「新商品」レポート「ウイルスバスター」新商品を投入
急増するランサムウエア対策強化

「ウイルスバスタークラウド+デジタルライフサポートプレミアム 1年版」。マルチデバイス対応で3台にインストールでき、PCやスマホの操作設定なども支援する電話サポートも付随
「ウイルスバスタークラウド+デジタルライフサポートプレミアム 1年版」。マルチデバイス対応で3台にインストールでき、PCやスマホの操作設定なども支援する電話サポートも付随

セキュリティソフトメーカーであるトレンドマイクロは、2016年8月31日、同社「ウイルスバスターシリーズ」の新バージョンを発表し、9月8日から店頭販売を開始した。

新バージョンでは、マルチデバイス対応の総合セキュリティソフト「ウイルスバスター クラウド」や、デジタルライフサポート付き総合セキュリティソフト「ウイルスバスタークラウド+デジタルライフサポートプレミアム」などを用意。契約年数(1年~3年版)、パッケージやPOSAなどの提供スタイルにより様々なタイプがラインアップされている。

新製品発表会では、まず同社の大三川彰彦取締役副社長がインターネットの利用環境の変化と脅威について概括した。

「スマートフォンの急速な普及を背景にネットを利用する時間が大幅に広がると共に、LINEなどのSNS利用率が高まっている」とユーザーを取り巻く環境が様変わりしていると指摘。ネットリスクについては、「日本国内でのランサムウエア検出台数(個人)が2016年上半期だけで前年同期比約7.2倍と急増している」ことと、「ゲームを装った不正アプリなどの増加を背景にモバイル端末が明らかな攻撃対象となっている」ことの2点を例示した。

新商品のパッケージ版を手に機能強化をアピールするトレンドマイクロの大三川彰彦取締役副社長
新商品のパッケージ版を手に機能強化をアピールするトレンドマイクロの大三川彰彦取締役副社長

こうした環境変化を踏まえ、新ウイルスバスターでは①データに着目した保護、②モバイル特有の脅威対策、③サポートサービス提供機会の拡大など、新しい環境に即したポイントが強化されている。

①データに着目した保護とは、ランサムウエアの脅威に対応したもの。攻撃パターンをブロックする従来アプローチに加え、「データを守る」という新しいアプローチを導入し、大事な情報資産を守ることに着眼した。

具体的には、「不正暗号化監視+自動バックアップ」により、ファイルの暗号化や変更などの不審な動きを検知した場合、暗号化前に元ファイルを自動でバックアップ。ランサムウエアであると判断されると、攻撃をブロックすると同時に暗号化されたファイルを元に戻すことで情報を守る機能を搭載した。

さらに、事前に指定した重要フォルダに正規プログラム以外がアクセスすることをブロックすることにより、フォルダ内のデータが暗号化されることを防ぐ新たな機能として「フォルダシールド」が装備されている。いずれも、Windows版限定だ。

防御力の強化に加え、軽快さも向上。PCパフォーマンスへの影響度(AV-TEST調査/Windows版)において、新製品は旧バージョンよりも軽減され、ストレスなく使用できるという。

機能の詳細については、プロダクトマーケティング本部コンシューマセキュリティグループの木野剛志プロダクトマーケティングマネージャーが説明を行った
機能の詳細については、プロダクトマーケティング本部コンシューマセキュリティグループの木野剛志プロダクトマーケティングマネージャーが説明を行った

②モバイル特有の脅威対策では、「メッセンジャーセキュリティ」と「Wi-Fiチェッカー」が、新たに追加されている。前者は、メッセンジャーアプリであるLINEとWhatsApp経由で不正URLを送受信した場合に警告が端末画面上に表示される機能だ。状況を見ながら、他のアプリへの対応も検討していくとのこと。

後者のWi-Fiチェッカーは、暗号化強度が低かったりパスワードが設定されていなかったりと、通信内容が盗み見されるリスクがあるネットワークへの接続を警告する。なお、メッセンジャーセキュリティとWi-Fiチェッカーとも現状では、Android向け機能となっている。

また、インターネットの利用時間帯が幅広くなったことから、③サポートサービス提供機会の拡大を実施。「デジタルライフサポートプレミア(*1)」の電話サポートが24時間365日対応となることに加え、ユーザーのPC画面情報などをサポート担当者と共有することで問題解決を支援する「AirSupport」がMacにも対応した。
(*1)「ウイルスバスタークラウド+デジタルライフサポートプレミアム」版に付帯するサポートサービス