購入から5年間、故障した場合に無償交換新保証制度を開始したパナソニックのLED電球

クレームが増加傾向にあるLED電球

 シャニム編集部には毎日メーカー各社からの、プレスリリース・メールが相当数届きます。オッと思うものからそうではないものまで、千差万別というのが正直なところ。

 しかし、本日パナソニックから届いたニュースリリースは、一見すると地味ではあるけれど、久々に心底から「オッ!」と思わされました。「LED電球に保証制度を導入」とのニュースです。

 これはパナソニック製LED電球の対象商品について、ユーザーが購入した日から5年間、不点灯などの故障があった場合に無料で代替品と交換するというもの。2016年12月1日からLED電球専用窓口を設けてスタートします。

 数年前から普及が本格化しているLED電球は、ご存知のように「4万時間以上の長寿命」が最大の売り。一般的な家庭やオフィスであれば、少なくとも10年以上は交換が不要という計算になります。

 ところが最近少なくないのが「1年もしないうちに切れた」とか「2年目に入ったら明るさがダウンしてきた」などのクレーム。4万時間どころか、千時間経つか経たないうちに使い物にならなくなったわけです。

 LED電球は非常に便利で消費電力も少ない画期的なランプ。ところが、ある意味で弱点ともいえることは「メーカーの参入障壁が低い」ということです。光源になる半導体は汎用品を誰でも買えますし、白熱電球のようにガラスを使わないので製造も容易。
 
 しかも、今後の大きな成長が見込める市場とあって参入メーカーが激増。内外を問わず大手からベンチャーまでがしのぎを削る超激戦市場になっています。

 当然、製造される商品も多種多様。電球時代のような統一規格もないため、中には粗悪品が販売されるケースも否定できず、そうしたものを買ってしまったユーザーからのクレームが、ここへ来て増えてきているわけです。

既に購入済みの製品にも保証を適用

 パナソニックの新たな保証制度は、こうした玉石混淆市場に一石を投じるもの。何より画期的なことは、既に購入して使用している製品をも対象としていること。

 購入日は基本的には保証書やレシートなどで確認しますが、これらを紛失している場合でも、製造年月からの5年間を保証。製造年月はLED電球に印字されている製造ロット番号で確認します。

 メーカーが新たな保証制度を導入することは珍しくないのですが、これを過去にさかのぼって使用中の製品にまで適用するケースは非常にレア。逆にいえば、それだけ品質に自信があるということの現れともいえるでしょう。

 実際、パナソニックのLED電球ラインアップは世界でもトップクラスといえます。ワイド照射角タイプや光色切り替えタイプなど新たな高付加価値モデルを他社に先駆けて商品化。常に市場を活性化し、リードしてきたことは確かです。

 新たにスタートする「保証制度」で、パナソニックのシェアがどう推移するのかはまだ分かりません。ただし、ユーザーにとってありがたいサービスであることは確かですし、「本当に4万時間もつのか」との懐疑的な声に対する、1つの明確な回答といえます。

 果たして、このサービスに追随するライバルメーカーが出てくるでしょうか。その点も大いに注目したいところ。品質によほど自信がない限り、簡単には真似できないサービスだからです。(征矢野毅彦)
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