大手家電メーカーが席巻する一体型LEDベースライト市場価格戦略で攻略を本格化「オプティレッドライティング」

LED市場におけるメーカー勢力図

省電力性能に優れ長寿命なLEDランプ。蛍光灯などからの切り替えを検討中の事業所も少なくないはず。数年前までは課題とされていた発光効率の低さや配光角度の狭さなども完全に克服され、今では既存ランプの性能を凌駕するモデルが主流に。事業所や家庭における最有力の省電力施策といわれているほどです。

LED市場で興味深い点は、製品タイプによってメーカーの勢力図が大きく異なっていること。電球タイプは大手家電メーカーと新興メーカー(外資系やベンチャー等)が入り乱れて競争していますが、直管形は新興メーカーの独壇場。その要因は大手家電メーカーが、既存直管形蛍光灯の器具に装着可能なG13口金のモデルを商品化していないことです。

大手家電メーカーは「LEDランプの直管形蛍光灯器具への装着は安全面等で問題あり」と主張しており、直管形LEDランプはLED専用口金モデルのみを商品化。専用器具とセットで提案していますが、なかなか浸透していないのが実情。G13口金を備えた新興メーカーの直管形モデルが大きなシェアを占めています。

その対抗策として大手家電メーカー各社は、ランプと器具を一体設計した事業所向け一体型LEDベースライトの提案を強化。こちらはモデル数の豊富さやデザイン性の高さ、そして光色の多さなどが高く評価されており、新築や改装案件を中心に需要が急増。新興メーカーの付け入る隙を与えていない状況です。

オプティレッドのグローバル戦略

ところが、一体型LEDベースライト市場の攻略を本格化する新興メーカーが現れ、業界では今、大きな話題になっています。2008年に日本市場へ参入したオプティレッドライティングです。

同社は一体型LEDベースライト「REALPLATE」シリーズをこの秋、大幅に値下げ。大手家電メーカーの約半額ほどに設定し、業界最安値を武器にシェアを奪う戦略を打ち出しました。

オプティレッドライティングは2000年に米国で設立され、現在は香港を拠点とするLEDランプの専門メーカー。豊富な商品ラインアップでグローバルに事業を展開しており、特に直管形タイプでは欧米各国で高シェアを獲得。日本市場でもトップクラスのシェアをキープしています。

そんな同社が次なる成長のターゲットとして選んだのが一体型LEDベースライト市場。日本における低価格戦略もその一環であり、同社関係者によれば「グローバルベースで一斉展開することにより、LED素子などの部材コストが大幅に低減。生産効率も大きくアップでき、無理のない低価格設定が可能なった」とのこと。グローバルに展開する専門メーカーならではの戦略といえるでしょう。

「REALPLATE」シリーズは4種類の取付ベースが用意されており、器具を連結設置しても光の切れ目が目立ちにくいデザイン性の高さが特徴。全モデルが発光効率140lm/W以上を達成しており、省電力性能にも優れています。

折しも2015年末に成立したパリ協定で、日本は2030年度までに2013年度比26%の温暖化ガス削減を確約。その実現にはLEDランプのさらなる普及拡大が不可欠であり、オプティレッドライティングの低価格戦略は、この流れにいち早くのったものといえるでしょう。

対する大手家電メーカーは国内市場がメインであり、グローバル展開する外資系メーカーの規模に、正面から対抗することは簡単ではないでしょう。

ただしテレビのように、国内だけは大手家電メーカーが商品力などを武器に、外資系メーカーを寄せ付けていない市場が存在することも事実。その意味からも一体型LEDベースライトのシェアが今後どう推移するのか、非常に注目できます。(征矢野毅彦)