日本メーカーの音声認識製品「パナソニック&CEREVO」持てる技術を結集したパナソニック「卓上ロボット」
SEREVO「デスクライトロボット」は年内発売を視野

パナソニック「たまご型卓上パートナーロボット」

 CES2017の重要なキーワードの一つが、「音声認識テクノロジー」だったのは確かですが、これまではアマゾン・アレクサ中心のレポートになっていました。今回は日本メーカーの音声認識テクノロジーをいくつか紹介しましょう。

 まずはパナソニックの「たまご型卓上パートナーロボット」です。これは最終的な商品化を前提にしたプロトタイプというよりは、パナソニックが持つ音声認識を初めとした各種のAI技術、そしてハードウェアの様々なテクノロジーを搭載したコンセプトモデルといったところでしょうか。

 直径290mm×高さ350mmのたまご型ロボットで、車輪を使って時速3.5kmのスピードで移動。最大で約6時間の連続稼働が可能です。

 独自の対話型インターフェースを搭載しており、クラウドを通じた自然言語処理機能により、(現状では英語のみではあるものの)スムーズな対話が可能です。このロボットが発するのは子どものような声なので、意外に機敏な動きと相まって、映画スターウォーズに出てくるR2-D2のような愛らしさがあることは確かです。

 しかも、プロジェクターを内蔵(854×480ドット、50lm)。短焦点タイプなので机上や壁などに気軽に投写できるので、実用的な使い道も考えられそうです。

 パナソニックによれば、「このロボットの中に当社が持つ効率的な電池・電力の利用法、画像や映像を用いた表現方法、センサーやナビゲーションの活用方法などの技術やノウハウを詰め込んだ」とのこと。

 現状では「こういう使い方のロボット」というよりも、ロボットに関連したテクノロジーをすべて搭載し、ロボットが持つ今後の可能性や発展性を見極めるためのマシンという位置づけが色濃いようです。そして、個人への直接販売よりもBtoBtoCなどの用途を想定しているとのこと。その意味では、今後の開発がどういった方向へ進むのかは、まだ明確ではないといえそうです。

CEREVO「ロボットデスクライト“Lumigent(ルミジェント)”」

 これとは逆に年内の商品化を前提として発表されたプロトタイプがCEREVOのロボットデスクライト「Lumigent(ルミジェント)」です。

 CEREVOはインターネットに接続する各種ハードウェアの開発・販売を手がける日本のベンチャーメーカー。そしてルミジェントは音声認識機能を持ったネットに接続するロボット型デスクライトです。

 声による照明のオン・オフはもちろん、照射位置や角度、明るさなどの調整も声によるコントロールが可能。同社広報によれば「両手がふさがっている時でも照明を制御できたら便利だろうとの発想が基本コンセプト」とのこと。そして「事業所での活用をメインに想定している」と話していました。

 同製品が注目されている要因の一つは、その動きでしょう。ライトを装着したアーム部の動きがしなやかで、まるで産業用のロボットアームを見ているかのよう。

 しかもアームの先端には8Mピクセルのオートフォーカスカメラを内蔵。撮影した画像を無線LAN経由でクラウドにアップしたり、マイクロSDカードに保存できます。これらの操作も音声によるハンズフリーなので、「意外に重宝しそうかな」との感想を持ちました。「CES2017 Innovation Awards」のホームアプライアンス部門も受賞しており、海外でいち早く評価された製品ともいえるでしょう。

 ルミジェントは2017年後半の商品化を目指しており、価格は「4万~7万円」(広報)とのこと。この値付けをどう感じるかは評価の分かれるところだと思いますが、発売されれば話題を集めそうな商品であることは間違いなさそうです。(征矢野毅彦)