注目制度! 補助金で中小企業のITツール導入を支援ITツール導入で最大100万円を補助
1次募集の申請締切は2月28日まで!

IT導入補助金とは

中小企業向けに、IT導入を支援する新しい補助金の応募が始まっていることを、ご存知でしょうか。2016年度補正予算により経済産業省が進めている「サービス等生産性向上IT導入支援事業」の一環である「IT導入補助金」です。

同事業は、「中小企業や小規模事業者などがITツール(ソフトウエア/サービス等)を導入して生産性を向上させること」を目的とした制度。このため、IT導入補助金は経営力や生産性向上のためのソフトウエアやサービスを導入する事業者に対して、購入や導入に要した経費の一部を補助するものです。

IT導入補助金は、生産性を向上させるという事業目標の着実な達成を目指すため、「計画の策定や補助金申請手続きなどについてITベンダーやサービス事業者、専門家などの支援を得る」という点で、一般的な補助金とはやや異なる特徴があります。ITサービスを提供する売り手側が「IT導入支援事業者」となり、申請から導入、フォローまで全面的にサポートするため、補助制度を利用したい中小企業の申請などに伴う手間は軽減され、生産性向上への取り組みに注力できるというわけです。

以下、同補助金の概要を見ていきましょう。なお、詳細については「IT導入補助金Webサイト(事務局:一般社団法人サービスデザイン推進協議会)」に具体的な要件や申請方法などが記されているので参照してください。

●IT導入補助金の事業イメージ(事務局HPより)

補助対象と補助内容

補助対象者

日本国内の中小企業や個人事業者。組合関連や医療法人、社会福祉法人、NPO法人なども対象となります。詳細は「公募要項」に譲りますが、例えば製造業や建設業等(資本金3億円/従業員300人)、小売業(資本金5000万円/従業員50人)などを基準に、これ以下の規模の事業者を要件となりますので、幅広い事業者が活用を検討できます。

POINT:補助を受ける事業者が、日本国内で行う事業であることが要件です。

補助対象費

指定されたIT導入支援事業者が、事務局の承認を受けたITツール(ソフトウエアとサービス)。パッケージソフト本体、クラウドサービスの導入と初期費用、クラウドサービスにおける契約書記載の運用開始日(導入日)から1年分までのサービス利用料とライセンスアカウント料、ソフトウエアやサービスなどの導入に伴う教育・操作指導に関わる費用、コンサルティング費用などが挙げられています。

POINT:IT事業支援事業者とは、事務局の指定を受けソフトウエアやサービスを提供するITベンダーやメーカーなどです。すべてのITツールではなく、IT事業支援事業者が提供する登録ITツールが対象。ハードウエア、既存ホームページの更新や改修経費などは対象外です。

※指定IT事業者や対象ITツールについては、IT導入補助金Webサイト「IT導入支援事業者・コンソーシアム検索画面」で探すことができます。

補助内容

補助率:3分の2以内/補助上限額:100万円/補助下限額:20万円となっています。つまり、総額150万円のITツールを導入することで上限100万円の補助を受けることができ(自己負担額50万円)ますが、補助金を利用するには最低30万円以上のITツール投資(自己負担は10万円)が必要となるわけです。

POINT:補助金は原則的に「後払い」なので、先に申請を行い事業実施後に報告書などの必要な書類を提出して確認を受けて初めてお金を受けとれます。

申請の流れとスケジュール

申請の流れ

前述したように、IT導入補助金はITツールの導入から定着、活用の支援、フォローアップまでIT導入支援事業者が行うため、補助金申請も導入企業ではなく、IT導入支援事業者による代理申請などが特徴です。申請から交付までの大まかな流れは以下の通りです。

①申請準備
補助金の申請を行う中小企業や小規模事業者など(以下、補助事業者)はITツール(サービスやソフトウエア)を導入することで実現できる業務効率化や生産性向上などの目標を設定し、事業計画を作成する必要があります。
※計画書の作成については、専門家の支援を受けることが可能です。

②IT導入支援事業者の選定
計画書の目標を実現するために必要なITツールを導入するためのIT導入支援事業者を選定します。
※前述したように、IT導入補助金Webサイト「IT導入支援事業者・コンソーシアム検索画面」で探すことができます。

③交付申請
交付申請は、補助事業者ではなく選定したIT導入支援事業者が行うため代理申請を依頼します。

④交付決定
申請すれば必ず補助金をもらえるわけではなく、事務局で審査を行い決定されます。交付決定の連絡は事務局から補助事業者に通知されるので、連絡を受けた後にIT支援事業者に報告して補助事業に取り組みます。
※交付決定前に契約・導入し発生した経費は補助対象外。必ず交付決定を受けた後に補助事業を開始すること重要です。

⑤補助事業の開始
交付決定後、対象のITツールを導入するため、IT導入支援事業者との契約締結や導入、納品確認、支払いなどを進めます。
※この期間は事業実施期間とされており、期間内に導入と支払いを完了。その後、すみやかに運用を開始することが求められます。

⑥完了報告
支払い・実績報告書を作成して提出します。事業完了日から起算して30日を経過した日、または指定日のいずれか早い日(完了報告期間)までに行います。
※実務は補助事業者ではなく、IT導入支援事業者が提出します。

⑦補助金の交付
事業が確実に実施されたことが確認された後に補助金が払われます。
※作成した計画書通りの生産性向上が達成できなかった場合でも交付は取り消されないようですが、可能な限り達成することが推奨されています。

●IT導入補助金の公募フロー(事務局HPより)

スケジュール

IT導入補助金の「申請」は、すでに1次募集(2017年1月27日~2017年2月28日)が開始されています。「事業実施期間」は交付決定後~2017年5月31日、「完了報告期間」は事業完了日から30日が経過した日/2017年6月15日のいずれか早い日となっています。

●IT導入補助金の1次募集のスケジュール(事務局HPより)

1次募集の申請は2017年2月28日17時必着と締切日が迫っており、約2週間で導入を決定し申請まで終える必要があります。しかも、申請実務はIT導入支援事業者が行うため、導入を決定し代理申請を依頼するには1週間から10日程度しか残されていない状況です。

現在、ITツールの導入を進めている事業者がその計画をIT導入補助金の要件に合わせて活用するのが現実的かもしれませんが、いずれにせよすぐに動き出すことが欠かせません。

とはいえ、今回を逃しても2次募集(2017年3月中旬頃の申請開始)が予定されています。詳細は順次公表されますので、1次募集に間に合わなくとも、情報感度を高めつつ今から準備をしておくことが大事です。(長谷川丈一)