ギネス世界記録に認定「プラズマクラスター」最も売れた空気清浄機ブランド
世界累計販売7000万台を突破

 3月23日、シャープは「プラズマクラスター」搭載商品の世界累計販売が7000万台を突破し、「最も売れた空気清浄機ブランド」としてギネス世界記録に認定されたことを発表しました。

 家電業界でギネス世界記録といえばパナソニックの乾電池「エボルタ」が有名ですが、あちらは乾電池の基本性能である長持ち性能の世界一。それに対してプラズマクラスターは、ブランドとしての販売台数の世界記録ということで、ギネスにはいろいろな評価の尺度あるものだということを初めて知りました。

 プラズマクラスターは水素のプラスイオンと酸素のマイナスイオンを同時に作り出して空気中に放出し、浮遊カビ菌や浮遊菌、臭いなどの作用を抑えるシャープ独自の技術。空気清浄機のみならずエアコンや冷蔵庫、扇風機や加湿器などシャープ商品15品目に搭載されています。

PM2.5が深刻化する中国の需要が急増

 今回の受賞では、海外の販売ウェイトが急増していることが大きいようです。2009年度に5.2%だった海外販売構成比は、2016年度には27%にまでアップ。特に中国の需要が急速に高まっているとのことです。

 確かにPM2.5問題が深刻化している中国では、空気清浄機は必需品。個人的にもヤマダ電機瀋陽店に関連して年に3~4回は中国遼寧省に出向きますが、冬場の空気の悪さは日本では考えられないほど。

 それでも自分が経験したPM2.5はまだ序の口らしく、現地スタッフによれば、「PM2.5による大気の汚染度が本当に高い日には、ヤマダ電機の店内が汚染された空気でかすむほど」とのこと。そんなタイミングに中国出張がかからなかったことを安堵する反面、PM2.5でかすんでいる店内を一度ぐらいは見てみたいという気持ちもあります。

 もっとも室内がそこまで汚染されるような環境となると、空気清浄機だけでどこまで改善できるのだろうかとも思うのですが、それでも現地では日本製の空気清浄機は大人気商品。シャープをはじめパナソニックや日立などの新製品が飛ぶように売れています。プラズマクラスターのギネス世界記録認定も、ある面ではPM2.5のおかげといえるのでしょう。

シャニム編集部でも効果を実地検証

 実は弊社事務所にもプラズマクラスターイオン発生機を設置しており、その効果を実感していることは確かです。特にタバコの臭いの消臭効果がかなり高いことを、実地で確認しました。

 ある日の夕方、弊社事務所にて5人でミーティングをした時のことです。この日の参加者は全員がスモーカー。10坪ほどの狭い室内にはあっという間に煙が充満し、そのまま3時間ほど話してから退室となりました。その際、プラズマクラスター発生機をオフにしたのですが、翌朝出社すると室内には前夜のタバコ臭が残存。あわてて窓を全開にして換気しました。

 そして後日、再び同じメンバーでのミーティングがあったので、今度はプラズマクラスター発生機を切らずに退室。すると翌朝の室内には何の臭いも残っていませんでした。その時に初めて「やっぱりプラズマクラスターは効果があるんだ」ということを実感できました。

 プラズマクラスターの累計販売7000万台の中には、こうしたことを実感したユーザーの買い増しや、こうした経験談を聞かされて新規に購入したユーザーの数が相当数にのぼっているはず。しかも国内だけでなく世界にも広がったことが、海外販売構成比の高まりとなって現れたといえるのでしょう。

 シャープでは次なる重点地域として東南アジアをあげており、攻略ポイントの一つとして東南アジア特有の「蚊に対する不安」に着目しています。実はプラズマクラスター搭載空気清浄機(の一部機種)には蚊取り機能が搭載されています。

 といってもプラズマクラスターが蚊を取るわけではなく、空気清浄機本体に、薬剤を使わない蚊取り機能を付加したもの。世界初の「蚊取り空清」と命名されています。これを東南アジアで大きく訴求することにより、大気汚染対策ツールとしてのみならず、蚊による感染症の対策ツールとしても需要を拡大しようというわけです。

 その成否はこれからの展開次第ですが、ビジネスの成功ポイントが人々の困り事の解決にあるとするならば、シャープの戦略が正攻法なものであることは確かだと思います。(征矢野毅彦)