法・制度/2017年度「地域・まちなか商業活性化支援事業」「海外ビジネス戦略推進支援事業」商店街の個店連携に最大500万円補助
海外進出に知識・経費の両面から支援

2つの支援事業が公募中

2017年度予算による支援事業の公募が随時行われています。その情報については、中小企業庁や中小企業関連機関、補助金・助成金サイトなどに自らアクセスしないと、得られにくいものです。

週刊「シャニム通信」Vol.26配信時点で、公募を受け付けている補助金施策は「地域・まちなか商業活性化支援事業(個店連携モデル支援事業)」と「海外ビジネス戦略推進支援事業」の2つです。いずれも2017年度予算の2次公募です。以下、それぞれの概要を解説しますが、詳細はリンク先のページなどで確認してください。

「個店連携モデル支援事業」の概要

「地域・まちなか商業活性化支援事業(個店連携モデル支援事業)」は、商店街の活性化を目的としており、商店街内の複数の個店が連携して行う販路開拓や新商品開発に対して補助金を給付することにより、その取り組みを支援するものです。

また、支援された事業をモデルとして、他の商店街などが行う取り組みの参考とすることも求められています。

●「地域・まちなか商業活性化支援事業(個店連携モデル支援事業)」の支援スキーム。募集要領より引用

補助対象事業者

対象となる事業者は、「法人格を持つ商店街組織(商店街振興組合や事業協同組合等)などのある商店街区内で事業を営んでおり、かつ当該商店街組織に加入している中小企業(定義は「中小企業基本法」による)や個人事業主により構成される2者以上の個店グループ」です。

なお、グループを構成する事業者のうち1者は設立後1年以上経過していることが必要。これを満たしていれば、他の構成員は設立間もない事業者でも構いません。

赤字事業者でも申請は可能とのことですが、事業遂行能力の観点から審査により適否が総合的に判断されることになっています。

補助対象となる事業

個店グループの事業者が商店街区内で行う販路開拓や新商品開発に対する取り組みで、これを実施することによりグループ事業者の売り上げ、当該商店街の歩行者通行量の増加が見込まれる事業とされています。射幸心をそそる事業や公序良俗に反する事業などは、当然ながら補助対象外となります。

事業実施場所(グループ構成員の店舗が営業を行っている商店街区内)の商店街組織から補助対象経費の6分の1以上の資金提供を受けられることも要件として求められています。

補助対象事業については、「補助金の交付決定を受けた後に開始(発注・注文・契約など)すること」と「2018年3月31日までに採択事業を完了すること」が、要件として求められています。

補助率と補助金額

補助率:2分の1以内
補助金上限額:補助金事業者数×100万円(ただし、補助事業者数が5社以上でも上限500万円)
補助金下限額:30万円

応募期間・問い合わせ先など

公募締切は2017年7月6日(木)【当日消印有効】で、必要書類の提出先は各経済産業局宛。詳細の問い合わせ先は、中小企業庁商業課/各経済産業局担当課室です。

募集要領(リンク有)
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2017/170605machinakakoten1.pdf

中小企業庁の案内ページ(リンク有)
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2017/170605machinakakoten.htm

「海外ビジネス戦略推進支援事業」の概要

「海外ビジネス戦略推進支援事業」は、海外市場に活路を見出そうとする中小企業や小規模事業者の海外展開に向けた戦略策定や販路開拓などを支援するもの。独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)が管轄する施策で、具体的には、中小機構の専門家チームによる海外展開事業計画の策定やF/S(実現可能性調査)、WEBサイトの外国語化といったメニューがあります。

同事業は、名称は異なりますが、2012年から継続して実施されており、これまで600社を超える中小企業や小規模事業者の海外進出を支援(主にF/S支援事業)してきたとのことです。

なお同事業は、補助金額を給付する制度ではなく、中小機構が支援を行う際に必要となる経費の一部を補助する施策となっています。

●「海外ビジネス戦略推進支援事業」の支援スキーム。募集要領より引用
●支援内容のイメージ。中小機構の概要チラシより引用

応募要件・支援対象事業者

同事業の支援を受けるにあたっては、下記の6項目すべてを満たすことが応募要件として求められています。
1)海外販路開拓および海外現地拠点設立を検討する日本登記法人の企業またはグループ
2)中小企業基本法上の中小企業であること
3)反社会的勢力に該当する者でないこと
4)海外展開事業計画案(海外投資や輸出などの計画)を持つ者
5)過去に中小機構が実施するF/S支援事業に採択されたことがないこと
6)支援終了後、3カ年にわたりアンケートやヒアリングに協力すること

これらの要件を満たすと共に、同事業では「海外で通用する商品力や技術力をいかした海外展開事業計画を持つこと」「海外展開を実行するに必要な人員体制や財務力を有すること」「主に初めて海外展開を行うこと」といった課題を持つ事業者を支援対象としているとのことです。

支援メニュー・補助対象経費など

海外ビジネス戦略推進支援事業による支援メニューは、①海外展開事業計画策定支援、②現地調査等支援(投資型/輸出型)です。

①海外展開事業計画策定支援は、同事業に採択されたすべての事業者が支援を受けられるもので、アドバイスを行う中小機構の専門家チームにかかるコストは同機構により、すべて負担されます。

さらに①に加え、海外進出のスタイルにより、②現地調査等支援(投資型/輸出型)の詳細メニューから1つを選択して支援を受けることができます。「投資型」は海外での工場や販売会社設立で、「輸出型」は自社製品などの海外輸出をいいます。

投資型では「海外現地調査支援」が用意されています。現地調査訪問先のリストアップや専門家の同行やアドバイスなどの支援を受けられます。市場調査費や旅費、通訳費などが補助対象経費で、補助上限額:280万円/補助率:2分の1となっているので、最大140万円までの補助を受けることができます。

輸出型には、「海外現地調査支援」「マーケティング調査支援(外部専門機関による市場動向調査/価格調査/グループインタビュー等)」「外国語Webサイト作成支援(海外販路開拓を目的としたWebサイトの外国語化)」の3メニューが用意されており、いずれか1つの選択支援が可能。調査費や翻訳費、Webサイト作成費などが補助対象経費で、補助上限額:100万円/補助率:2分の1となっており、最大50万円まで補助されます。

応募期間・問い合わせ先など

公募締切は2017年6月30日(金)【必着】で、必要書類と添付書類を担当の地域本部へ簡易書留にて郵送(都道府県ごとに郵送する地域本部が異なる)。詳細の問い合わせ先は、独立行政法人中小企業基盤整備機構(販路支援部販路支援課海外展開支援担当)/各地域本部となっています。

募集要領(リンク有)
http://www.smrj.go.jp/keiei/dbps_data/_material_/b_0_keiei/kokusai/pdf/170515_H29_FS_youkou.pdf

中小企業基盤整備機構の案内ページ(リンク有)
http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/fs/069550.html

補助金の公募期間は短いことが多く、公募が開始されてからでは応募が間に合わないことも少なくありません。日々検討している経営計画にフィットする制度を見つけて応募するのがよいのではないでしょうか。(長谷川丈一)