アマゾン・アレクサ搭載「ロボット・デスクライト」登場!!音声認識対応機器の販売競争が本格化!?
地味ながら注目の「Lumigrnt」(Cerevo社)

 アップルがWWDC(世界開発者会議)で発表した音声アシスタント「Siri(シリ)」搭載のスピーカー「ホームポッド」が話題になっています。

 同タイプのスピーカーはアマゾンが「アマゾン・エコー」で先行しており、グーグルの「グーグル・ホーム」も年内には国内発売を開始します。さらにはマイクロソフトの音声アシスタントを搭載した同タイプのスピーカーも「年内には米国で発売開始」といわれているだけに、アップルの今回の発表は満を持してというか、やっとというか、そんな印象が否めません。

 いずれにしても、これで4大メーカーの音声認識スピーカーがそろい踏みをすることとなり、来年以降はスピーカーをはじめとした音声認識対応機器の販売競争や開発競争、サービス競争がいよいよ本格化することとなりそうです。

Cerevo社「Lumigrnt」とは!?

 そんな中、地味ではありますが、個人的に少し気になる「音声認識対応製品」があります。日本のベンチャー企業Cerevo社が先日、コンセプトモデルとして発表したアマゾン・アレクサ搭載デスクライト「Lumigrnt」です。

 Lumigentは今年のCES 2017で各社のブースを探索中に、偶然遭遇した音声認識機能搭載の製品。話しかけると自動で形を変え点灯するロボット・デスクライトです。この時点では独自の音声認識技術を搭載していたのですが、ここにアマゾンの音声認識技術「アレクサ」をプラスオンするとは思いませんでした。

 アレクサの搭載により単に音声で機能するだけでなく、アレクサを搭載した他の機器(アマゾン・エコー等)との連携を実現。さらには「アレクサ・スキル」(アレクサ専用のアプリのようなもの。開発プラットフォームが公開されており、現状ですでに6000以上ものスキルが用意されているとのこと)にも対応するとのことなので、さまざまな用途への拡張性が期待できるようです。

 アレクサは個人的にCES 2017で注目度No.1だった技術。アマゾン自体は出展していなかったものの、家電のLG電子やワールプール、クルマのフォード、スマートスピーカーのレノボ、そしてスマホのファーウェイなど各業界のトップメーカーが、こぞって自社コンセプトモデルに採用。一説にはCES 2017には700以上ものアレクサ搭載機器が展示されたとのことでした。

 何よりもその採用メーカーの多さと、メーカー業種の多彩さに驚かされました。家電とクルマとスマホが、インターフェースとして同じ技術を搭載した商品を開発しているわけですから、「これぞIoT」「これぞAI」ということなのでしょう。

 CES会場でレノボのエンジニアに取材したのですが、アレクサは「自社製品に搭載するためのカスタマイズがしやすいことが特徴」で、「それが搭載メーカーの多さや搭載機器ジャンルの多彩さにつながっているのだろう」とのこと。

 しかも前述した「アレクサ・スキル」に対応しているため、ユーザーは世界中のサードパーティが開発したスキルの中から好みのものを自由にチョイス可能。「スマホのように、自分だけの扱いやすい端末・機器へとアレンジできることがポイント」と話していました。
(CES 2017「アレクサ・レポート」はこちらまで)。

 ただし、日本語化がまだなされていないこともあって、CES 2017では日本メーカーからのアレクサ搭載モデルの出展は皆無。個人的には、日本メーカーではどこが一番乗りを果たすのか注目していたのですが、よもや「Lumigennt」になるとは予想もつきませんでした。自社独自の音声認識技術を搭載しており、これを突き詰めるものだとばかり思っていたからです。

 Lumigentに搭載されたアレクサも、今回のコンセプトモデルではまだ日本語に対応していませんが、いち早く搭載することで、技術的な蓄積を深めるなどの狙いがあるのでしょう。

 考えてみればアレクサは単なる音声によるインターフェース機能だけでなく、スキルによる用途の拡張性、さらにはAmazon.comとの連携によるネット通販などにも対応しているだけに、メーカーとしては新たなビジネスに発展する可能性も十分あります。果たしてLumigentはどんな方向に進化を遂げるのか、今後が非常に楽しみです。(征矢野毅彦)