商品研究商品研究1 ビジネスプリンター

概要

再注目! 複数台活用の“分散設置”
最適な印刷環境とリスク対策を実現

  • ドキュメント環境の利便性向上やリスク対策を実現する分散設置が再び話題
  • 方式やスペックの多様化により用途に最適な環境構築が可能に
  • 組み合わせは自由自在。チェックしておきたい代表的なスタイル4パターン
  • 基本的な考え方は、1台のセンターマシンを中心にサブ機を追加するスタイル

 

中小規模事業者やSOHOでは、設置スペースやコストなど様々な制約から、センターマシンとして1台の複合機を設置しただけで済ませているケースが少なくないだろう。ビジネス複合機は高性能化しており、それでも業務的には大きな支障はないかもしれない。

しかし、今や複合機がオフィスに1台あれば十分とはいえない。ビジネス原稿の印刷はもちろん、ドキュメントの電子化やファクス搭載機であればその送受信など、複合機の使用機会が以前より増えているからだ。

複合機やプリンターは社員数などの利用人数により設置台数が決められていることが多いが、人数が少ないから使う頻度も少ないというわけではない。実際、オフィスの人数が少なくともジョブ(プリントやスキャンなどを実行すること)が集中したことはないだろうか。

また、突然の不具合や故障により業務が停滞してしまった経験はないだろうか。機器である以上は、今後も絶対に故障しないという保証はない。

これらの課題を解決する方法として、再び注目されているのが“分散設置”だ。これは、ドキュメント活用のスタイルに合わせて複数台のビジネスプリンターを設置し、印刷作業などの効率化や快適性を高める考え方のこと。

センターマシン以外にプリンターや複合機があれば、順番待ちのストレスやムダな社内動線が解消されるだけでなく、1台に不具合が発生しても業務が継続できるためリスクヘッジにもなる。

分散設置は以前から提案されていたが、レーザー機の低価格化やビジネスインクジェット機の進化などで機種選択の幅が拡大。これまで以上に用途にフィットする環境構築が可能となったことで、ここ最近、注目度が再び高まってきたのである。

代表的な4パターン

複数台を分散して設置するといっても、対応サイズや方式などの組み合わせは千差万別。業種や業態、業務の進め方などにより、印刷量や頻度、ドキュメントの種類などが異なるからだ。要は、オフィスの数だけ設置パターンが存在する。

とはいえ、一般的なオフィスにおける基本設置パターンは、様々なバリエーションはあるが、それほど多くはない。代表的な設置パターンとして①センター機+サブ機型、②センター機+ワークグループ型、③センター機+パーソナル型、④ワークグループ型の4スタイルを例示した。以下、各設置パターンの概要を見ていこう。

まず、①センター機+サブ機型は1台のセンターマシンに1台のサブ機を追加したスタイル(図2)だ。SOHOやスタッフが数人程度の小規模事業者などに向く。

設置のポイントは、センター機の性能を補うスペックを持つモデルをサブ機として追加するなど、印刷環境全体としての性能アップや相互補完となる組み合わせを考えること。これは、他の設置スタイルでも同じだ。

最も基本的な例は、センター機にA3カラー複合機、サブ機にA4モノクロプリンターといった組み合わせではないだろうか。

センター機にA3カラー複合機を選ぶ理由は、一般的なオフィスでセンターマシンはドキュメントの出入り口として中核的な役割を担うことと、A3出力やカラー印刷は使う機会が少なくとも、ビジネス視点では不要とも言い切れないことである。

A3カラー複合機を軸に、ビジネスでの印刷機会が圧倒的に多いA4サイズ対応のモノクロプリンターをサブ機として追加設置することで、プリント環境が快適となるわけだ。

これを基本として、用途に合わせた様々な組み合わせを考えるとよい。

例えば、A3印刷の機会が多い場合にはサブ機としてA3モノクロプリンターを選択し、大量印刷することが多いならハイスペックの高速モデルを選択。また、大量のカラー印刷を行う用途では、ランニングコストを抑えられるビジネスインクジェット機を選んだり、故障時のリスクヘッジを重視してサブ機にも複合機を導入したりといった具合だ。

さらに踏み込めば、コピーやFAX、スキャンの頻度は少なく、印刷が中心といった用途では、センター機にミドルクラスのビジネスインクジェットモデル、サブ機に高速シングルプリンターを組み合わせてサブ機をメインに使うといった考え方もできる。

サブ機をワークグループに設置


前述の①を発展させたのが、②メイン機+ワークグループ型(図3)。社内レイアウトがワークグループごとに構成されているオフィスでは、動線的にも使いやすいスタイルだ。

A3カラー複合機に、A4モノクロプリンターをワークグループごとにサブ機として配置。通常はサブ機で印刷し、A3文書やカラーが必要な時にセンター機で出力する使い方に向いている。サブ機には、用途に合わせてカラー機や複合機などを選ぶとよい。
 


このワークグループへの分散設置をさらに深めたのが③センター機+パーソナル型である(図4)。デスクごとにプリンターを設置する方法で、離籍せずに手元で使える最も便利な環境といえる。

従来、コストやスペース面で制約もあったが、小型化や低価格化が進んだレーザー機や、モバイルプリンターなどを活用することで、十分に実現可能だ。モバイル機は外勤営業マンなどが出先で使うイメージだが、小さな筐体は場所を取らずデスクでのパーソナル用途にも有効である。
 


④ワークグループ型(図5)は、オフィス全体で1台のセンター機を共有するのではなく、ワークグループごとにセンターマシンを分散させて設置するイメージだ。もちろん用途にもよるが、1台の高性能なハイスペック機を共有するよりも、ミドルクラスのモデル複数台を活用した方が生産性や快適性がアップするケースもある。

最新機ではネットワークが標準機能となりつつあり、接続などの利便性も向上しているので、以前のような設置の制約や分散設置による管理の煩わしさは軽減されている。

レーザー機とビジネスインクジェットの新製品が続々と登場している今、分散設置による環境改善を検討してみてはいかがだろうか。