デジタル英会話学習機/「新商品」レポートデザインや機能が従来機から進化
英会話学習の継続を先進機能が支援

企業の海外進出、外国人観光客の増加、2020年の東京オリンピック開催などビジネスやプライベートを問わず、英会話能力が欠かせないものとなっているのではないでしょうか。英会話スクールへの通学、ラジオ講座の活用、英語を母国語とする人と知り合いになるなど、習得方法は千差万別だと思います。

その選択肢として気になっていた製品がありました。カシオが2015年9月に発売を開始したデジタル英会話学習機「joy study(ジョイスタディ)」と、2016年に上位機として発売した「EX-word RISE(エクスワードライズ)」です。

新モデルの「EX-word RISE XDR-S1」「joy study JY-S01」が今月の17日から発売されるとのこと。どのような学習機なのか、じっくりと調べてみました。

注目は充実した学習支援機能

新モデルでは新デザインが採用され、旧機種に比べてボディがスタイリッシュな外観に仕上がっています。

必要に迫られて集中的に、という以外は英語力を身に付ける上で大事なことは、やはり日々の継続でしょう。この点、ポータブルオーディオプレーヤーのようなjoy studyは、気軽に持ち歩いて通勤や移動途中、休憩時間などに使うことができそうです。

機種 EX-word RISE XDR-S1 joy study JY-S01
カラー 4色 2色
コンテンツ数 80 20
液晶表示 透過型カラーTFT
(横528×縦320ドット)
透過型カラーTFT
(横320×縦240ドット)
サイズ W150×D93×H15mm W66×D95×H12mm
※ボタン部除く
質量 約180g 約85g

この英会話学習機で最も目を引くのは、やはり充実したコンテンツです。そこは、電子辞書で人気のカシオならではといえます。例えば、EX-word RISE XDR-S1には、TOEIC対策(6コンテンツ)/ボキャブラリー(16コンテンツ)/スピーキング(6コンテンツ)/リスニング(9コンテンツ)/辞書や会話集、関連書籍などその他(43コンテンツ)の計80コンテンツが収録されています。

筆者は学生時代、留学ならぬ遊学でアメリカに2年近く住んでいました。渡米前に、必要に迫られ英会話力の向上に取り組んだわけですが、携帯電話もない時代ですからデジタル学習機なんてものは存在しませんでした。

このため、学習教材を集めるのに苦労した記憶があります。一応、大学生ではありましたので、英語の読み書きはよしとして、問題は聞くことと話すことでした。そこで、NHKのラジオ講座を聞きながらフレーズをまる暗記してスピーキング力を鍛え、当時の駐留米軍関係者向けのラジオ放送FEN(現在はAFN)を聞き、字幕を見ずに何度も外国映画を観てリスニング力の向上に励んだことを覚えています。

それが今では、1台のデジタル学習機に80ものコンテンツが収録されているわけです。しかも、自分の英語レベルに適したコンテンツの組み合わせを教えてくれる「トレジムプラン(関西大学外国語学部・竹内理教授監修)」機能も搭載されているとのこと。初心者からTOEICで990点を目指すものまで21プランが搭載されています。学習進捗状況も一覧で管理できますから、持ち歩ける英会話スクールといったイメージです。

EX-word RISE XDR-S1はオープン価格ですが、推定想定価格は税別3万5000円前後とのこと。これだけのコンテンツ数や継続的に英会話教室に通うことを考えると、コストパフォーマンスはよいのではないでしょうか。なお、joy study JY-S01の想定価格は税別2万円前後となっています。

発音判定機能も搭載

また、EX-word RISE XDR-S1とjoy study JY-S01とも、発音判定機能が搭載されています。発音判定専用に収録された例文に加え、対応する文章を録音すると、音読時間/脱カタカナ英語/子音の強さ/メリハリ/なめらかさの5要素を採点し、レダーチャートで視覚的に判定できるようになっています。

なかなか人前では使いにくい機能ですが、英会話学習という視点で見た場合には欠かせない機能ではないでしょうか。

ここからは、まったくの私見ですが、追加してほしい機能を1つ挙げるとすれば、ある程度自由に学習機と会話できるようになること。これが実現されれば、効果が格段に向上すると感じたからです。

デジタル学習機での勉強はいわば下地作りですから、それを実際に試す場所が必要です。スポーツでいえば練習と試合のような関係でしょうか。貧乏学生だった筆者は、観光地などにいる外国人に無理やり話しかけて実践の会話力を身に付ける努力をしました。意外と英語が母国語でない観光客も多く、苦労したものです。

こうした実践学習がデジタル機器でも可能になればということです。類似するものとして、iPhoneのSiriなどでしょうか。実際、語学勉強の目的で、英語や中国語に設定して発音や会話をチェックするツールに利用しているという話も聞きます。完全な会話によるコミュニケーションではありませんが、効果はあるのでしょう。

いずれにしても、カシオのデジタル英会話学習機EX-word RISE XDR-S1とjoy study JY-S01は、ユニークなツールといえます。すっかりさび付いた自分の英語力を、磨き直すためにも個人的に導入を検討中です。(長谷川丈一)