法・制度/軽減税率対策補助金補助事業の完了期限を8カ月延長!
クレカのIC化対応にも活用が可能

「中小企業・小規模事業者等消費税軽減税率対策補助金(以下、軽減税率対策補助金)」の期限が延長されることとなりました。当初は2018年1月31日を期限に申請受付を行っていましたが、今回の延長措置により、下記の通り変更となります。

現行:2018年1月31日までに事業を完了すること
 延長後:2018年9月30日までに事業を完了すること

ご存知の通り、予定通りであれば2019年10月1日から消費税の増税に伴い軽減税率(複数税率)制度がスタートすることになります。その対策には、複数税率に対応したレジスターの導入や受発注システムの改修などが必要。これを金銭面から支援する制度が、軽減税率対策補助金です。

軽減税率対策補助金への申請は導入や改修が完了した後の事後申請が要件となるため、対策に取り組み始めてから申請まで、ある程度の期間がかかることになります。当初、期限が約2カ月と迫っている状況で8カ月間延長されたことにより、これから対策を講じようと考えていた事業者も余裕を持って対策を検討できるのではないでしょうか。

また、クレジットカードを扱う加盟店として契約している小売店や飲食店などは、消費増税の前に「改正割賦販売法」への対応を迫られています(2018年11月30日発行予定の本誌61号に記事掲載)。

改正割賦販売法では加盟店にカード番号情報のセキュリティ対策が義務付けられ、対面販売店に決済端末のIC化対応が求められています。軽減税率対策補助金ではレジ本体以外にレジ付属機器なども補助対象となっており、クレジットカード決済端末も含まれています。このため、「改正割賦販売法と複数税率の両制度への対策に活用できる」ことは大きなメリットでしょう。

軽減税率対策補助金の概要

軽減税率対策補助金とは、前述したように複数税率への対応が必要な中小企業や小規模事業者を対象とした、複数税率対応レジスターの導入や受発注システムの改修などを行うための経費の一部を補助する制度です。

同補助金には、大きく「A型(複数税率対応レジの導入等支援)」と「B型(受発注システムの改修等支援)」の2つの申請類型があります。

●軽減税率対策補助金の申請類型(「軽減税率対策補助金事務局HP」より引用)

ここでは、A型(複数税率対応レジの導入等支援)を見ていきましょう。A型は、レジ導入による複数税率への対策が対象ですが、レジの種類、購入や改修などの対応方法により申請方式が下記4種類に分かれています。

・A-1型:レジ(導入型)/複数税率対応の機能を有するPOS機能のないレジを対象機器とし、その導入費用が補助対象
 ・A-2型:レジ(改修型)/複数税率に対応していないレジを、対応レジに改修する場合の費用が補助対象
 ・A-3型:モバイルPOSレジシステム/複数税率に対応したレジ機能サービスをタブレット、PC、スマートフォンの汎用端末と付属機器を組み合わせて、レジとして活用する場合の導入費用が対象
 ・A-4型:POSレジシステム/POSレジシステムを複数税率に対応するように改修、または導入する場合の費用が補助対象

例えば、レジの導入を前提としたA-1型では、補助対象の範囲は下記の通りとなっています。

・レジ本体の導入費用
 ・レジ付属機器(バーコードリーダー/クレジットカード決済端末/電子マネーリーダー、他)
 ・レジ専用ソフトウエア等(レジ専用ソフトウエア/サーバー/ルーター)
 ・設置に要する費用(商品マスター設定費/レジ運搬費など)

本体だけでなく、関連する機器や搬入費なども対象とされていることがポイントです。ただし、レジ付属機器などについては「本体と併せて導入・設置すること」や「レジ1台につき1種1台が補助対象」といった要件があります。

また、補助率などは下記の通りです。

●レジ1台+付属機器等の導入合計額が3万円未満
 補助率:4分の3/補助上限額:1台あたり20万円

●レジ2台以上(または1台)+付属機器等の導入合計額が3万円以上
 補助率:3分の2/補助上限額:1台あたり20万円

●設置に要する費用
 補助率:3分の2/補助上限額:導入するレジの台数×20万円

複数台のレジを導入した場合、1事業者あたりの上限額は200万円。ポイント(クーポンなども含む)を利用してレジを購入した場合、ポイント利用額に相当する金額については補助金交付の対象とはなりません。

各申請方式の適用要件、交付申請に必要な書類、スケジュール感などの軽減税率対策補助金に関する内容については、「軽減税率対策補助金事務局ホームページ」を参照してください。詳細にわたってガイドされています。

消費税の増税まで、もう少し時間があるともいえますが、日々の仕事に追われている中では時間の経過は早いものです。軽減税率対策としては、日本政策金融公庫などがレジ導入やシステム改修に伴う費用の融資制度を提供していますので、補助金の活用と共に検討し、早期の取り組むことが安心ではないでしょうか。(長谷川丈一)