商品研究商品研究1 ビジネスPC

概要

Win 10 Proと最新PCで業務が快適
適切なスペック選択で効果アップ!
  • 常に最新機能やセキュリティが使えるWindows 10 Pro搭載PCが最適
  • 用途に合わせた適切なCTOで、OSとPCの性能を最大限に活用
  • スペック選択の重要ポイントはOS/CPU/メモリー容量/ストレージ容量など
  • メインメモリーは8GB、SSDストレージではクラウドやNASを併用

 「ビジネスPCはリプレイス時期に入っている」とメーカー関係者が指摘するように、低迷するコンシューマー向けモデルに対して、市場ではビジネスPCの動きが活発化してきた。

 これは、ビジネス現場では、いまだユーザーが多いWindows 7が2020年1月14日で延長サポートが終了(*1)すること。さらに、消費増税が2019年10月に実施される予定であることなどを背景に、早期移行に乗り出す中小企業が増えていることが理由として挙げられる。

 また、最新OSのWindows 10(以下、Win10)が登場してから約2年4カ月。メジャーバージョンが変わることに抵抗感があった事業者にも、そのメリットが認知されつつあることも要因の1つだ。

 最後のメジャーアップデートとなるWin10では、継続的なアップデートにより常に最新機能を使えることに加え、セキュリティ性能や挙動速度なども進化している。すでに移行した事業者からも評価は高い。

 そして、こうしたWin10のメリットを最大限にいかせるのが、最新ビジネスノートPCである。デスクトップに比べてスペースを占有しないことや、話題の働き方改革などを背景に、ビジネスシーンでも主流となってきている。

 最新のインテルプロセッサーを搭載したノートPCは、軽量と高性能を両立。さらに、バッテリーによる駆動時間も伸びており、デスクトップから持ち出して社内ミーティングや外出先などの、モバイル環境でも気軽かつ安心して業務が行える。

 ディスプレイとキーボードが一体の従来型ノートPCから、徹底して携行性にこだわったウルトラブックやタブレット兼用の2in1タイプまでラインアップは幅広く揃う(詳細は表1参照)。

 こうした多彩なモデルに加え、ビジネスPCではCPU、搭載するメモリーやストレージ容量などのスペックを選択(CTO)できる。用途に合わせて最適なパーツを組み合わせることが重要だ。そのポイントは、表2にまとめた通り。ここでは、特に押さえておきたい項目を見ておこう。

■表1 ノートPCのタイプと特徴

種類 特徴
一体型 いわゆる従来のノートPCのこと。14~15.6型の大画面モデルから、画面サイズ11型程度まで幅広いラインアップ。広い分類では、タブレットにもなるコンバーチブル型2in1も、ここに含まれる。
コンバーチブル 一体型ノートPCで、本体の変形によりタブレットにもなる2in1タイプ。いくつか方式はあるが、ディスプレイ部がキーボード接続部で回転してタブレットになる360度回転タイプが主流だ。
デタッチャブル キーボード着脱式の2in1で、最近はこのタイプが増えている。社内ではキーボードに装着してノートPCとして使い、外出時はノートPCとして、あるいはディスプレイ部だけを持ち出してタブレットとして活用できる。
ドッグ/カバー型 タブレットPCに、キーボードを装着するタイプ。カバー型のキーボードによりノートPCとして活用、または社内のデスクに設置した外付けドッキングステーションに装着して使う。3in1と呼ばれることもある。

■表2 ビジネス向けノートPCのパーツ別選択ポイント

パーツ ポイント
OS 特別の事情がない限り、Windows 10搭載PCを選ぶことになる。規模の小さな事業者などは若干の価格差からHOMEエディションを選択しがちだが、業務用途ならビジネスを意識したWindows 10 Proを選びたい。
CPU PCの単価に与える影響も大きく、用途とのバランスを考えながら選ぶことがポイント。主流の「Core i」シリーズのi5を基準に用途に合わせて選択するとよい。
メモリー容量 ビジネス文書の作成など一般的なオフィス業務では2GB/4GBでも使用可能だが、取り扱うデータが増えてきたことを考慮し8GBを基準に考えたい。重たいビジュアルデータを扱うなら16GBの選択で快適な環境となる。
ストレージ容量 耐久性やレスポンスに優れたSSDが主流となってきた。大容量になるほどコスト負担が大きいので、NASやクラウドなどとの併用により容量の節約を図りたい。
ディスプレイサイズ ノートPCは画面サイズに限度がある。小さいと感じる場合は、23型以上の外付けディスプレイを使うと効果的だ。画面タイプは、一般的なビジネス用途なら目が疲れにくいノングレア(非光沢)、動画や映像などを扱うことが多い用途ではグレア(光沢)が適している。
バッテリー駆動時間 標準、もしくは増設バッテリーを装着した場合に、カタログ値で10時間以上あれば、フル充電状態で終日の外出時でも基本的にバッテリー切れを起こす可能性は低い。
光学ドライブ 搭載の有無を選択できる場合、業務用途ではセキュリティや使用頻度の視点から基本的には不要だろう。外付けタイプを用意しておき、必要に応じて共有する使い方が適している。
キーボード 実は、日々の使い心地に最も影響を与えるパーツ。好みは主観によるため使用者本人が選択するか、一括購入では意見を聞くことも大事だ。
その他の機能 内蔵カメラや生体認証、LTE通信機能などをオプションで搭載できるモデルもある。セキュリティ対策などに効果的なので、必要に応じて選択したい。

Pro 64bit、Core i5、8GBが基本

 まずはOSだ。Win10にもいくつかエディションがあるが、個人事務所や小規模事務所であれ、ビジネスで使う以上はWin10 Proの64bit版を選びたい。というのも、Proエディションはビジネスを意識した標準機能を備えているからだ。

 Homeエディションと比べ、Win10 Pro搭載PCの導入コストはやや高くなるが、安全性や拡張性を考えると結局はコスト削減になる。
 また、64bitの選択については搭載メモリー容量との関係になるので、詳細は後述する。

 ビジネスPCで選択が難しいパーツといえば、本体価格にも影響しやすいCPUだろう。ノートPCで採用されている主なCPUには、「Celeron」や「Core i」シリーズ(i3/i5/i7)などが挙げられる。

 業務用途では、Core iシリーズを中心に検討すべきだ。Celeronは安価ながら性能は低く、ビジネスの実用性を考えた場合、物足りない。i5を基準として、メールやWebの閲覧、ビジネス文書の作成といった程度ならi3、ビジュアルなどの重たいデータを扱う用途なら上位クラスのi7を選択するとよいだろう。

 さらに、Core iには「vPro」シリーズも用意されており、これを選択できるモデルもある。vProはCore iシリーズをベースに管理やセキュリティを強化したもので、よりビジネスに特化した機能を実現できる。

 CPUの選択スペックには、「Core m3」や「Core m5」というプロッセサーも見られるが、これはモバイル向けに消費電力を抑える機能を充実させたもので、バッテリーの長時間駆動に効果が高い。

 業務でノートPCを使う上で、CPUよりも注目すべきポイントが搭載するメモリー容量だ。

 Officeソフトによる資料作成、メールやWeb閲覧などの基本的なビジネス用途なら2GBや4GBで十分といわれてきた。だが、ビジネスでも扱うデータ量が増えてきたことから、今は8GBが主流。ソフトやファイルを複数立ち上げて快適に使うには、これくらいの容量が必要という。

 この時に、前述したOSのbit対応が問題となる。32bit版が対応する最大メモリー容量は4GBまで。これ以上のメモリー容量を搭載して性能を最大限に発揮するには64bit版が必要になるからだ。ただし、社内業務に必須のソフトなどが64bitに対応しているかどうかは確認したい。

クラウドやNASとの併用

 ビジネスPCでは、ストレージ容量も用途に合わせて選択できる。HDDでは500GBや1TBの大容量搭載も可能だが、最近はPCのレスポンス性能や堅牢性に優れるSSD(フラッシュメモリーを用いた記憶装置)が主流となりつつある。

 SSDはHDDに比べて選択できる容量が少なく、64GB~512GBが一般的だ。しかも容量が増えるほど、コスト負担も大きい。このため、クラウドのオンラインストレージやNASと併用することで、ノートPCのストレージ容量を抑えることも必要となる。情報共有やデータバックアップなどの視点からも、ぜひ検討したい。

 以前、クラウドストレージはデータ同期によりPC側のHDDやSSDを占有してしまい容量不足となる課題もあったが、今は選択同期などの機能により解決されている。

 例えば、ビジネスで使われることの多いOneDriveでは、Win10搭載PCならファイルオンデマンドが使用可能。使う時だけファイルをダウンロードするのでストレージ容量を節約しながら、PC上ではファイルの存在を常に確認できるので便利だ。

 この他にも、ディスプレイサイズや光学ドライブなど、スペック選択で抑えておくべきポイントはいくつかあるが、詳細については、表2を参照してほしい。

 ビジネス向けのWin10 Proと、その性能をフル活用できる最新PCとの組み合わせにより、これまでにない快適な業務環境を実現できる。スペックを適切に選ぶことで、さらに効果は高まるはずだ。

(*1)現在、Windows 7は脆弱性が発見された場合などのセキュリティ更新だけが適用されている延長サポート状態。これが終了すると、一切のサポートが提供されなくなる