ワイモバイルの学生支援プラン「タダ学割」1カ月前倒し「12月スタート」とした理由とは?

 ソフトバンクが格安スマホブランド「ワイモバイル」の新たなサービスを発表しました。学生向けに期間限定で基本料金を無料にするプラン「タダ学割」です。対象は5歳から18歳まで。通話やデータ通信が一定量を超えなければ、最大で4カ月間(2018年3月末まで)無料で利用できます。

 学割サービスといえば、期間は1月から3月までのものが多いのですが、ワイモバイルはこれを1カ月前倒しにして2017年12月からスタートします。その理由について同社ワイモバイル事業推進本部長の寺尾洋幸氏は次のように説明しました。

 「お子さんのスマホデビューは早いほどいい。なぜなら、これからスマホをどう使いこなしていけばいいのかを、親子で話し合う期間が長くなるから。その機会を提供するために、1カ月早いスタートとした」

 同社の調査によれば中学1年生のスマホ保有率は、2014年の21%から2017年は39%に高まったとのこと。それだけ出会い系サイトやアダルトサイトなどの有害サイトと遭遇する機会も増えており、またスマホの使い過ぎ問題なども顕在化。若年層に向けたその対策はもはや、通信キャリアの重要な責務となってきています。

 その一つとしてワイモバイルも従来からフィルタリングサービスを強化しており、有害サイトや不適切アプリをブロック。また一定額お知らせメールなどによる使いすぎ防止などを行ってきました。

 ただし、これらはいわば「仕組みのガード」。子どもたちにとっての、「なぜアクセスしてはいけないのか」や「有効活用するにはどう使えばいいのか」といった根本的な問題の解決にはなりません。

親子で納得する「スマホのルール」

 そこでワイモバイルが「タダ学割」と同時に提供を開始するサービス(提案)が「スマホのルール」です。

 これは、スマホを新たに使うに当たり、その使い方や約束事などをリスト化したもの。寺尾本部長は「このリストを使って、親子でルールを確認していただきたい。各項目について、なぜ守らなければいけないのかなどを話し合うことで、お子さんも納得してスマホに向き合うことができる」といい、「その機会を少しでも早くご提供したいとの思いから、学割を12月スタートにした」と語っています。

 下の写真を見ればお分かりのように、各項目はどれも至極当たり前のものばかり。ところがリスト化して、これを親子で納得済みの約束事とすれば、仮にスマホを返納する事態となっても、子どもも納得できるのではないでしょうか。

 フィルタリングサービスなどの仕組みのガードでは、上からの一方的な禁止事項になってしまい、ともすれば抜け穴探しにも発展しかねません。そうではなく「親子で納得する」という切り口の提案は、非常に新鮮であるように思います。

 しかも、このリストはタダ学割のカタログに記載されており、どこのキャリアのスマホでも家族のお約束ツールとして活用できます。もちろんワイモバイルは、このリストを販促策の一環として提供しているわけですが、それ以上に通信キャリアとして、業界全体にむけた責務を果たそうとしている、とみることもできます。子どものスマホで悩んでいる家庭にとっては、このリストを活用する意義は非常に大きいように感じます。(征矢野毅彦)