【CES 2018】最新家電のオンパレード:ソニーのカンファレンステレビ、スマホ、イヤホンからaiboまで
新型コンシューマー商品の「波状攻撃」!!

【CES 2018】ソニーのカンファレンスを見て感じたことは、今となっては少数派となってしまった、「正統派家電メーカー」の真摯で前向きなイベントだったということです。

 檀上の平井一夫社長が次々と紹介したのは、ハードウェアの最新モデルが中心。4K有機ELテレビ・ブラビア「A8Fシリーズ」、4K液晶テレビ・ブラビア「X900Fシリーズ」、サウンドバー「HT-Z900」、ワイヤレスノイズキャンセリングステレオイヤホン「WF-SP700N」、ミドルクラスのスマートフォン「Xperia XA2」&「同ウルトラ」、そして日本国外では初展示となる自律エンタテインメントロボット「aibo」等々。

 かつてCESといえば、世界の家電メーカーによる「コンシューマー向け新製品お披露目の場」というのが相場。発表された新製品が凄いか凄くないか、魅力的かそうではないかが一発で分かる、親しみやすいイベントだったと思います。少なくとも3年ほど前のキーワードだった「ウェアラブル」までは、ハード主体だったことは確かでしょう。

 ところが、ここ数年の主軸は新技術や新サービス、新ソリューションなど。それはそれで興味深いのですが、良否の分かりにくいものが多いことも確かです。自分の勉強不足といわれればそれまでなのですが、勉強しないと理解できないようなサービスやソリューションばかりというのもいかがなものか、とも思うわけです。少なくともCESは、CTA(コンシューマー・テクノロジー・アソシエーション)という消費者向けの団体が主催しているわけですから。

家電が本当に好き!

 そんな中で頑なにコンシューマー向けエレクトロニクスを追及し、新製品や新技術を開発し発表し続けるソニーは、CESの中では今や別格の観があり、独自の存在感を示しているメーカーであることを再認識させられました。

 ソニーの平井社長は記者会見で「お客様にとって価値のある、創造的な体験やエンタテイメント体験を多彩な商品を通じてお届けするために、コンシューマーエレクトロニクス領域においてイノベーションを起こしていく余地は依然大いにある」と語ったそうですが、それは自社の技術や開発力、そしてマーケティング力に対する強い自信の表れなのでしょう。

 もともと社長に就任した当初から「エレクトロニクス事業の再生」を大きな旗印にかかげてきたわけですし、昨年はそれが実を結んで業績を回復させただけに、今は「さらに、この道を究める」という気持ちなのでしょう。

 かつてはライバルと位置付けられていたパナソニックが、B2B戦略の強化に転じ、カンファレンスではグーグルやアマゾンなどとのパートナーシップを大きくアピールしただけに、その違いがより明確だったことは確かです。どちらがいい悪いという話ではなく、いろいろな意味で両社はまったく異質のメーカーになったというわけです。

 ソニーのカンファレンスでは30分以上にわたる平井社長の独り舞台でしたが、その話しぶりは自信に満ち溢れており、「家電が本当に好きなんだろうな」と感じずにはいられませんでした。そういうことを感じさせてくれる経営者は、今の家電業界には非常に少ない。そんなことを改めて感じさせられた、今のソニーならではのカンファレンスだったと思います。(征矢野毅彦)