【CES 2018】3万ドル台のスポーツEV「ヴァンダーホール」レトロなフォルムに最新テクノロジーを凝縮
マニア垂涎!? エレガントな「3ホイラー」

【CES 2018】ますます自動車の存在感が高まってきているCES。パナソニックもメインのブースではクルマの近未来コックピットなどをメイン展示。映像機器などは別のサテライト会場においやられているほど。そしてコンベンションセンターの北館は、もはやモーターショー会場かと思えるほどのクルマづくしです。そうした中、個人的に非常に気になる電気自動車(EV)がCES 2018でデビューを飾りました。今回はそのレポートです。

 クルマ好きの方ならご存知かもしれない、マニアックな3ホイラー(3輪車)のブランド「ヴァンダーホール」。日本でも発売されており、そのクラシカルなフォルムや軽快な走りなどに憧れているマニアも相当数にのぼるようです。そんな同社が今回、CES 2018でEVバージョン「Edison」をデビューさせたのです。電気だけに“エジソン”とのネーミングにはしゃれっ気を感じますが、そのフォルムは同社らしいクラシカルなもの。エレガントな2シーターの3ホイラーに仕上がっています。

 エジソンの主要スペックは次の通り。
●フレーム:Aluminium mono
●ボディ:ABS Composite
●サスペンション:Pushrod front coil over,rear single-sided swing arm coil over
●ドライブ:Front,twin electric
●パワー:180HP E equivalent
●トルク:240 E equivalent
●パフォーマンス:0-60 4.0Seconds
●バッテリー:30kW/h lithium
●航続距離:200miles est


 0-60マイル(約100m)加速が4秒というなかなかの俊足ぶりで、最高速度は現地の専門サイトによれば105マイル(160km/h以上)とのこと。さらには、200マイル(約320km)という航続距離は、現状のEVでいえば、まあまあの及第点という感じではないでしょうか。ロングドライブよりも、軽快な走りを楽しむコンパクトなオープンスポーツカーという感じで、かなりの人気が出そうです。

 そして、何といってもこのクルマの魅力は、低価格なことでしょう。メーカーの表示価格は「34,950ドル」。現在のレートで日本円換算すれば400万円前後といったところでしょうか。絶対額ではなく、相対的な価格としては十分にリーズナブル。これだけのスペックのオープンスポーツEVが、この価格帯で購入できるとあれば、食指が動くマニアも少なくないと思います。

 CES 2018では他にもさまざまなEVや、自動運転車などが展示・紹介されていますが、個人的には生真面目すぎるというか、遊び心に欠けているというか……。まあ、自動車業界は内燃機関からモーターへの一大変革期にあり、大手メーカー各社は遊び心どころではないのかもしれませんが。確かに一部には、スポーティなEVを展示しているメーカーもありますが、それらは基本的に超高級車。石油王やIT長者でもない限り、庶民には無縁のクルマといえます。

 そんな中にあって、3万ドル台でスポーティEVを出したヴァンダーホールは、その存在意義を大きく高めたのではないでしょうか。しかも発表の場がモーターショーではなく、エレクトロデバイスの祭典「CES」としたことは、話題性の面でも合格点でしょう。

 ただし、EVの開発は天下のトヨタでも現状、手を焼いているようですし、それが設立10年にも満たないようなベンチャー企業の製品となると「品質的にどうなのか」との不安が残ることも事実。それを差し引いても、今後の流れを考えるとやはり国内で購入可能となってほしいと思う、非常に気になるEVではないでしょうか。(征矢野毅彦)