キヤノンが大容量タンク搭載プリンターを発表! 賑わう新カテゴリー大容量インクタンク搭載機「G3310」「G1310」
インクコストはカラー/モノクロとも1円以下!

キヤノンが、インクジェットプリンターの新製品として、新たに大容量インクタンクを搭載した新ラインアップ「Gシリーズ」を発表。2018年2月22日から販売を開始するとしています。同製品の概要と、賑わいを見せ始めた新カテゴリーについてレポートします。

インクコストはカラー約0.8円/モノクロ約0.3円

今回、キヤノンが発表した新モデルは、A4カラーインクジェット複合機「G3310」とA4カラープリンター「G1310」の2機種。「小規模事業者や店舗でのビジネス文書の印刷、家庭における子どもの学習教材の印刷、学生のレポートや論文の出力といった印刷機械が多いユーザーの要望に応える」ことを目的に、新たに展開する「Gシリーズ」の第一弾モデルです。

●特大容量タンク搭載Gシリーズ「G3310」
●特大容量タンク搭載Gシリーズ「G1310」
製品名 G3310 G1310
インク色数 4色(顔料ブラック/CMY染料) 4色(顔料ブラック/CMY染料)
印刷スピード(A4普通紙) カラー約5ipm/モノクロ約8.8ipm カラー約5ipm/モノクロ約8.8ipm
ファーストプリント カラー約17秒/モノクロ約11秒 カラー約19秒/モノクロ約13秒
プリンタードライバー Windows Windows
液晶モニター 1.2型セグメント液晶 ――
無線LAN ――
背面給紙 普通紙100枚 普通紙100枚
コピー ――
スキャナー 1200×2400dpi ――
クラウドリンク ――
スマホプリント ――
インクコスト(A4/普通紙) カラー約0.8円/モノクロ約0.3円 カラー約0.8円/モノクロ約0.3円
本体サイズ 約W445×D330×H163mm 約W445×D330×H135mm
質量 約6.3kg 4.8kg

最大の特徴はシリーズコンセプトでもある「特大容量タンク」の搭載です。購入時、本体にブラック(顔料)2本とカラー(シアン/マゼンダ/イエロー※染料)各色1本ずつのインクボトルを同梱。一般的なインクカートリッジタイプのようにカートリッジを交換するのではなく、本体搭載の大型タンクに、ボトルのインクを注いで補充します。同梱インクがなくなった場合、別売の大容量インクボトルを購入することができます。

本体のインクタンクが満タン状態で、ブラック約6000ページ/カラー約7000ページの大量印刷が可能。インクカートリッジモデルで面倒だったインク交換の手間が大幅に軽減されると共に、A4カラー1枚あたり約0.8円/A4モノクロ1枚あたり約0.3円のインクコストにより、大幅なランニングコスト削減が実現されています。シースルーの窓枠が装備されたインクタンクが本体の前面に配置されており、インク補充のタイミングも分かりやすくなっています。

インクは前述の通り、ブラック顔料にCMY染料の4色ハイブリッドタイプです。小規模事業者や店舗などでは写真をキレイにプリントしたいというニーズが多いのではないでしょうか。小売店ならチラシやPOP、飲食店は料理画像を載せたメニュー、美容系の業種であればヘアカットやネイルなどのイメージ集など、こうした用途では専用紙などへの高品質な写真プリントは欠かせません。

しかし、その一方では従業員のシフト表や業務資料、回覧などのビジネス文書は普通紙へのモノクロ印刷が多いのではないでしょうか。こうしたカラーとモノクロの両用途を満たすには、普通紙への印字品質に優れた顔料と専用紙での発色が鮮やかな染料を併用したハイブリッドインクシステムが適しているといえます。

盛り上がる大容量インクタンクモデル

もともと、インクボトルからプリンターに搭載されたインクタンクにインクを注入するタイプは、中国や東南アジア、欧州などで人気を博しました。日本では、海外で同カテゴリーを展開していたエプソンが数年前に初めて国内で「ecotank(エコタンク)」ブランドとして製品を発売。当初は、認知度が低いこともあってそれ程でもなかったようですが、ここへ来てかなり注目度が高まり販売台数が伸びています。

プリンターといえば、「本体価格を抑えてインクで利益を出す」というビジネスモデルが知られています。しかし、大容量インクボトルタイプは、インクでは利益にが出にくいため、初期コスト(本体価格)が高く設定されています。このため、「導入コストを重視するユーザーには受け入れられにくいのでは」との見方もありましたが、好調に動き始めました。これを受けて、静観していたキヤノンも新シリーズとして大容量インクタンクのカテゴリーを展開したのでしょう。

すでに、エプソンではecotankシリーズのラインアップが充実してきており、ビジネス向けモデルも揃っています。キヤノンの第2弾、第3弾製品の登場、さらには他メーカーからも同カテゴリー向けモデルが登場してくれば、大きく盛り上がるのではないでしょうか。エプソンは大容量インクタンクに次ぎ、インクパックを搭載したモデルを発売するなどインクジェット方式は話題が目白押しです。今後の動向にも、注目していきたいところです。(長谷川丈一)