ビジネスインクジェットのA3新モデルを発表/エプソン生産性と耐久性を追求したA3ノビ対応
「PX-M7110F」「PX-S7110」など8モデル

ビジネスインクジェット複合機とプリンターのラインアップ強化に取り組んでいるエプソンが、A3ノビ対応の新モデルを発表しました。高い生産性と優れた耐久性が実現されたビジネス向け新ラインアップは、オフィスのセンターマシンとして本格的にビジネスで活用できそうです。発売は2018年4月26日からとなっています。

「PX-M7110F」と「PX-S7110」ベースに全8モデル

新モデルでは、ビジネスインクジェット複合機「PX-M7110F」とビジネスインクジェットプリンター「PX-S7110」の2機種をベースに、PS(ポストスクリプト)互換言語対応モデルや増設カセットのセットモデル、保守セットモデルなど全8モデルがラインアップされました。

●ビジネスインクジェット複合機「PX-M7110F」
●ビジネスインクジェットプリンター「PX-S7110」
型番 PX-M7110F
機器構成 複合機/標準モデル
連続プリント速度 カラー:約24ipm/モノクロ:約24ipm
両面プリント速度 カラー:約16ipm/モノクロ:約16ipm
ファーストコピータイム 7.0秒(カラー/モノクロ)
連続複写速度 カラー:21ipm/モノクロ:22ipm
標準給紙容量 335枚(カセット250枚/MPトレイ85枚)
最大給紙容量 1985枚(別売のオプション増設カセット3段)
消費電力 動作時:約39W/レディー時:約17W/スリープモード:約1.3W
TEC値 0.2kWh
耐久性 60万ページ、または5年
印刷コスト カラー:約6.1円/モノクロ:約1.8円
本体サイズ 収納時:W613×D755×H493mm/使用時:W613×D866×H571mm
質量 約46.4kg(本体のみ/消耗品含む)

  

「PX-M7110F」と「PX-S7110」は、共にエプソンが展開しているスマートチャージ対象機(PX-M7070FX/PX-S7070X)をベースに設計されており、「その基本性能を継承しながら使い勝手が大きく改善されている」ことが特徴です。

連続プリント速度は24ipm(メーカー独自試算によるPPM換算値では毎分35枚)、耐久枚数は60万ページとオフィスの共有複合機やプリンターとして活用するために必要なスペックを備えながら、インクジェット方式の利点である低ランニングコストと低消費電力も徹底追及。オフィスのコスト削減と環境負荷の軽減に貢献するモデルです。

これまで「センターマシンといえばレーザー機」という考え方が一般的でしたが、エプソンの新モデルはセンターマシンとして存分に活用できるスペックを備えたハイエンドクラスのビジネスインクジェット機ではないでしょうか。

耐久枚数60万ページ

もう少し詳しく新モデルの特徴を見ていきましょう。エプソンでは、「オフィスで力を発揮する高生産性」「ビジネスでの使いやすさを追求」「安定稼動」「環境負荷軽減」の4ポイントを挙げています。

オフィスで力を発揮する生産性

前述したように新モデルの連続プリント速度は24ipm、さらにファーストプリントタイムは約5.5秒と、印刷ボリュームに関わらず快適なアウトプットを実現。両面プリントでは、湿度センサーが片面印刷後の最適な乾燥時間を検出する技術により高速化されています。

低ランニングコストはビジネスインクジェットならではの強みですが、大容量インクカートリッジを採用することでインクジェット機の課題とされているカートリッジの交換頻度を軽減(カラー:約8000枚/モノクロ:約1万1500枚)。別売オプションの増設カセットも用意されているので、大容量給紙にも対応しています。しかも、カセットにセットした用紙サイズは自動検知されるとのことで、面倒なサイズ設定が不要な点は利便性が高そうです。

ビジネスでの使いやすさを追求

有線/無線LANインターフェイスの標準搭載や認証印刷(対応機種限定)、視認性の高い5.0型の光学式タッチカラーパネル搭載(複合機/プリンターは2.4型カラー液晶パネル)など、ビジネスに配慮した機能に対応しています。

特に、無線LANでは2.4GHzだけでなく、5GHz帯(IEEE802.11a/ac/n)に対応したことは特筆ポイントといえるでしょう。オフィスでは2.4GHz帯を使うスマートフォンやBluetooth対応機器などが使われています。このため、複合機やプリンターに搭載された無線LANが2.4GHz帯だけでは電波干渉を受けてしまい通信の速度遅延や切断などが発生し、生産性が低下するリスクがあります。そこで、5GHz帯にも対応することで干渉を避け、こうしたトラブルを防ごうというわけです。

安定稼動と環境負荷軽減

ビジネスインクジェット機の課題としては、耐久性の弱さも指摘されていました。印刷ボリュームの多い用途で特に気にされる点ですが、新モデルは普通紙総印刷枚数60万ページの耐久性が実現されています。従来機(PX-M7050F)も30万枚とインクジェット方式として高耐久でしたが、新モデルはその2倍。レーザー機の高耐久モデルに匹敵するスペックです。

また、インターネット経由で機器の状況を把握する「プリンターモニタリングサービス」に対応。プリンター本体からインターネット経由で機器情報がエプソンに送信されることで状態を共有し、操作設定やトラブル診断を支援します。これまで不具合解決に要していた手間やダウインタイムの軽減につながります。

センターマシンとして活用できる高性能かつ多機能に、インクジェット方式の利点である低消費電力をさらに追求したことも新モデルの特徴でしょう。A3機でTEC値(稼動時と待機時を含めたトータルの消費電力性能)0.2kWhが実現されています。

新モデルが加わったことで、エプソンのビジネスインクジェット複合機のラインアップはさらに充実しました。同社は、「オフィスの複合機やプリンターのインクジェット化を推進し業務効率化やコスト削減、環境負荷軽減に貢献する」と意気込んでいます。(長谷川丈一)