ラベルライターのフルカラー機を発表/ブラザー内製化の幅を広げる「VC-500W」
カセット1つで彩り豊かなラベル作成

ブラザーがラベルライターの新製品を発表しました。フルカラー印刷に対応し、写真やイラスト入りの彩り豊かなオリジナルのカラーラベルを作成できるP-touch Color(ピータッチカラー)の「VC-500W」。2018年6月上旬より発売するとしています。

●ラベルライターP-TOUCHシリーズの新製品「VC-500W」。カラー機ながらコンパクトな筐体が特徴
製品名 P-touch Color VC-500W
印字方式 感熱方式
対応テープ幅 CZ/CK ロールカセット(9/12/19/25/50mm)
印字速度 最高8mm/秒
本体サイズ W113×D116×H96
質量 約660g(ロールカセットを除く)
インターフェイス USB/無線LAN
市場想定価格 1万9000円(税別)

カセット1つでフルカラーのラベル作成が可能

VC-500Wの特徴は、「カセット1つでフルカラーラベル作成」「自由自在のデザイン作成」「最大テープ幅50mm対応」の3点です。フルカラー機ながら、コンパクトな本体サイズが実現されている理由が、1つのカセットでカラー印刷を可能にしている点が挙げられます。

印字は感熱方式で、その感熱紙にインク不要の特殊構造を持つロールカセットが採用されています。感熱ラベルはオーバーコートとベーステープの間に、シアン・マゼンダ・イエローの複数の発色層が重なった構造となっており、熱の加え方を調整することによりフルカラーで印刷できる仕組みとのことです。

●特殊構造が採用された感熱ロールカセットのイメージ

従来、ラベルライターといえば本体に搭載された文字入力用のキーボードによりラベルを作成するのが一般的でした。そうした中、キーボードをなくし、専用のスマートフォンアプリでラベル作成を行うことを大きな特徴としているのが、P-touchシリーズです。

新製品のVC-500Wも、この点はしっかりと継承しており、専用のスマートフォンアプリ「Color Label Editor」によるデザイン作成に対応。PC用ラベル作成ソフト「P-touch Editor」を使うことで、PCからの作成も可能です。

●スマートフォンやPCからアイデア次第で自由なラベル作成を行える

また、写真やイラストによるラベル作成では、テープ幅も大事な要素。文字やアイコンを中心としたラベル作成モデルのように細い幅ではモノ足りません。VC-500Wでは、P-TOUCHシリーズでは最大のラベル幅となる50mmに対応。それ以外にも、9mm~25mmで合計5種類のロールカセットが用意されています。

●対応テープ幅は、9/12/19/25/50mmの5種類

オフィスや店舗への導入を促進

ラベルライターというとホーム用途のイメージが強いのではないでしょうか。ブラザーでは、2018年に入り相次いでラベルライターの新モデルを製品化していますが、ホーム用途もさることながら、オフィスや店舗などの主に小規模事業者の活用を念頭に置いています。

P-touchシリーズが初めて世に登場したのは2016年10月。現行モデルであるP-touch CUBE「PT-P300BT」が発売されました。キーボード不要、専用スマホアプリでラベル作成を行うことやコンパクトでデザイン性に優れた特徴から大好評となり、年間2万台の販売予想でしたが、実際には発売から1年弱で2倍の4万台を突破したそうです。

この実績に手応えを感じたブラザーは、上位モデルとなるP-touch CUBE「PT-P710BT」を2018年2月に発売。この時には、都内で記者向けの発表会を開催し、「カフェや美容系ショップ、雑貨店などの小規模事業者へ積極的に訴求していく」と大々的にアピールを行いました。

この流れを受けて、今回、新たに発表されたモデルがP-touch Color VC-500Wというわけです。前の2モデルは熱転写方式、テープ幅も最大24mm(PT-P710BTの場合)というものでした。

これに対して、VC-500Wは前述したようにカラーで、テープ幅は最大50mmに対応です。感熱方式という特性上、水や高温多湿、直射日光などの環境ではラベルが変色するなどの可能性はありますが、テープ幅の拡大により発信できる情報量は増え、カラー化によりデザインの自由度は上がると思います。オフィス内でデスク周りや書類整理、商品のラッピングなど、2台を用意して、熱転写方式とカラーの感熱方式を用途に合わせて使い分けるというのも1つの考え方といえます。

商品のラッピングシールなどは外注に出しているケースも多いと思いますが、こうした専用プリンターを使うことでコストを削減できる可能性があります。それ以上に、オリジナルのラベルにより差別化することも可能です。積極的な内製化に取り組んでみてはいかがでしょうか。(長谷川丈一)

●カラーラベルは視認性や識別性が高く、豊かな表現が可能