新型レッツノート「LV7」登場!パナソニック飛躍のカギ握る戦略モデル
ミッションはデスクトップ機からの置き換え

 パナソニックがモバイルノートPC“レッツノート”のニューモデルを発表しました。「LV7シリーズ」です(市場想定売価は税別約21万円)。モバイルPCとしては大型の14インチフルHD液晶を搭載した同モデルは、既存モデル「LX6シリーズ」の後継機といえるでしょう。

 その最大の特徴は、14インチ液晶のクッドコアCPU搭載&光学式ドライブ内蔵モデルとしては、世界最軽量の1.25kgを達成したことです。LX6にも1.275kgのモデルがあり、その差は25gでしかありませんが、LV7はクッドコアCPUやThunderbolt3、顔認証カメラなどの最新テクノロジーを搭載した上での、さらなる軽量化。

 しかも、バッテリー駆動時間もLX6の最大約16時間から、最大で約19.5時間(※1)まで拡大。モバイルマシンとしてのスペックをより強化しています。

 発表会の席上、パナソニックの坂元寛明モバイルソリューションズ事業部長は「LV7はデスクのメインマシンとしても、十分に活用できるモバイルPC。既存のデスクトップマシンからの置き換えを狙っていきたい」と話していました。

 坂元事業部長によれば、国内企業で現在使われているデスクトップマシンのうち、その半数ほどが14~15インチディスプレイとのこと。CADなどの大画面マシンからの置き換えは難しいものの、「一般的なデスクワーク用マシンへの置き換えは十分に可能」と自信をのぞかせていました。

2018年、法人PC需要は二桁成長が確実!

 一般的に国内のパソコンメーカーは苦境が続いており、先日も東芝がパソコン事業をシャープに譲渡すると発表したばかり。そんな中、一人気を吐いている国内メーカーがパナソニック“レッツノート”という印象です。

 実際、レッツノートの2017年出荷台数は42万台。この実績は1000万台の国内PC需要の中では大きな数字ではありませんが、前年比でいえば127%強もの伸び。しかも、マーケットをモバイルノートPC(※2)に絞れば、レッツノートの2017年シェアは67%にも及ぶとのこと。レッツノートの強さは理解していましたし、個人的にも長く使っていたのでその良さはかなり理解しているつもりですが、それにしてもここまでの高シェアということは、改めて認識させられました。

 坂元事業部長によればレッツノートが伸びた要因は次の三つです。
①動時間の削減:いわゆる“働き方改革”にも通じることですが、オフィスに出向かなくとも今居る場所で仕事をするスタイルが増え、そのニーズにレッツノートが合致していること。
②デスクトップからモバイルノートへのシフト:デスクワークにおいても省スペースや省エネなどの観点からモバイルノートへのシフトが進んでいること。
③フリーアドレスの増加:自席の概念がないオフィスの増加にともない、パソコンにもモバイル性・可搬性が必須条件になっていること。

 こうして体系立てられると、なるほどと思う部分が少なくありません。ただし、モバイルPCで主流の12~13インチ画面は、機動力には優れるものの。デスクトップ代わりとなると、画面がやや小さい。そこで満を持して投入したモデルが、14インチのLV7というわけです。

 ただし、重量は1.25kgですから、モバイル性に優れるとまではいえません。“手軽に移動できる高性能ノートPC”といったところでしょうか。それ故ターゲットは14~15インチのデスクトップということなのでしょう。

 その意味でLV7は、レッツノートがターゲットとする市場を、一気に拡大させるための戦略モデルといえるでしょう。事務用デスクトップPCの需要はモバイルノートPC需要の比ではありませんし、ここでシェアを拡大するということは、法人パソコン市場全体の主力ブランドに飛躍することとなります。

 パナソニックに追い風といえることは、国内パソコン市場では法人向けPCの需要が拡大基調にあり、2018年は二桁成長が予測されていることです(表)。

 その最大の要因は、ウィンドウズ7から10への置き換え。7のサポート終了は2020年1月ですから、残りは後1年半ほど。この間、法人を中心にPC市場が入れ替え特需に沸くことは確かですが、パナソニックは10への入れ替えと同時に、デスクトップからモバイルノートへの置き換えをも促進しようという戦略です。

 しかも、法人向けの新たなソリューション「働き方改革支援サービス」をも打ち出しており、ハードとソフトの両面から法人PC市場を攻略する体制を整えています。

 レッツノートと言えばこれまでは「軽くて丈夫で使いやすいノートPC」というイメージでしたが、そこからの大いなる飛躍を実現するための切り札、それがLV7シリーズということになりそうです。(征矢野毅彦)

※1)バッテリーパックL装着時。S装着時は最大約13時間。
※2)13インチ未満ノートPC&コンバーチブルPC。2017年国内需要は推計63万台。