高輝度プロジェクターのラインアップ拡充/エプソン軽量・コンパクト化実現した新機種追加
レーザー光源ラインアップは全21モデル

エプソンは、レーザー光源を採用したビジネスプロジェクターの高輝度モデルの新商品として、6機種7モデルを発表。2018年8月から順次発売するとしました。同社では、高輝度のカテゴリーでレーザー光源対応を進めており、新モデルの追加によりレーザー機ラインアップは21モデルとなりました。

会議室から空間演出まで

今回、発表された新モデルのラインアップは下記の通り。会議室や講義室など広い部屋で使える6000lmの「EB-L610U」をはじめとした4機種5モデル、さらに空間演出やイベントに適した20000lmの超高輝度モデルの「EB-L20000U」とネイティブ4Kモデル「EB-L12000Q」です。

●画像は、会議室や講義室で活躍する6000lmモデル「EB-L610U」
型番 EB-L610U/L615U EB-L610W
明るさ 6000lm 6000lm
解像度 WUXGA WXGA
液晶パネル画素数 1920×1200 1280×800
ダイナミックコントラスト 250万:1 250万:1
本体サイズ 440×136×339mm 440×136×339mm
質量 約8.5kg 約8.5kg
型番 EB-L510U EB-L400U
明るさ 5000lm 4500lm
解像度 WUXGA WUXGA
液晶パネル画素数 1920×1200 1920×1200
ダイナミックコントラスト 250万:1 250万:1
本体サイズ 440×136×339mm 440×136×339mm
質量 約8.5kg 約7.8kg

 

●画像は、空間演出やイベントに適した20000lmの「EB-L20000U」
型番 EB-L20000U EB-L12000Q
明るさ 20000lm 12000lm
解像度 WUXGA ネイティブ4K
液晶パネル画素数 1920×1200 3840×2160
ダイナミックコントラスト 250万:1 250万:1
本体サイズ 620×280×720mm 620×280×720mm
質量 約50kg 約50kg

 

「EB-L600」シリーズ(L510U/L400Uを含む)は、「レーザー光源による高輝度・高画質、高い信頼性をクラス最軽量のコンパクトボディで実現。空間での親和性を重視したデザイン」(エプソン)を特徴としています。

●高輝度・高い色再現性、高い信頼性(エプソン発表会資料より)
●新レーザー光源の採用によるコンパクト/軽量化の実現(エプソン発表会資料より)
●空間への親和性を重視したデザイン(エプソン発表会資料より)

このうち、特筆すべきポイントは設置自由度の高さでしょう。従来、6000lmの明るさを出すために必要としていた2.5個分のレーザー光源を、1つのレーザー光源で実現。体積比で60%以上も削減されたことで、従来モデルから大きく軽量化とコンパクト化が可能となったわけです。

さらに、上下50%/左右20%の範囲に対応するレンズシフト機能を搭載し、設置可能な範囲が広がりました。台形補正機能では画質に影響を与えますが、レンズシフト機能なら画質を維持したまま投写位置を調整できることがメリット。全方位360度設置にも対応しており、壁面はもちろん、天井や床などへの投写も可能としています。

●レンズシフトはボディ上部のツマミを回転させて行う

常設ではメンテナンスの手間が課題となりますが、エプソンでは光源をレーザー化するだけでなく、蛍光体やLCDパネルに耐光性に優れた無機素材を採用。光源だけでなくパーツの耐久性も向上させることにより、2万時間のメンテナンスフリーが可能です。

一方、「EB-L20000U」と「EB-L12000Q」は空間演出やイベントでの仮設、大会議室や大ホールでの常設を主用途としたモデルです。両機は「冷却システム構造の抜本的な改良により、このクラスとしては軽量化を実現すると共に、ボディ剛性も両立した」ことが特徴。搬送や設置作業の負担が軽減されるため、イベントなどで活用に強みがあるとしています。

高輝度からレーザー光源比率を高める

エプソンのプロジェクターといえば、日本だけでなく世界的に見ても圧倒的なシェアを占めています。国内では23年連続(*1)、世界では17年連続(*2)でシェアNo.1を獲得しているとのこと。とはいえ、プロジェクターはほとんどのオフィスに浸透しており市場は飽和状態ともいえます。その中、エプソンは新分野の開拓により、需要喚起に取り組んでおり、その1つが高輝度ニーズの掘り起こしです。
(*1)1995年~2017年実績。プロジェクター国内販売台数。富士キメラ総研調べ
(*2)2001年~2017年実績。プロジェクター販売台数。Futuresource Consulting Ltd.調べ

●レーザー・高解像度/高光束プロジェクター市場(エプソン発表会資料より)

「レーザー光源のニーズが高まる中、エプソンはニーズに応えきれていない」(取締役・販売推進本部長の小川浩司氏)とのこと。実際、レーザー光源モデルに限っては、シェアで他メーカーに大きく水をあけられている状況です。このため、エプソンの強みである垂直統合型ビジネスモデル(企画から設計・製造、営業まで自社展開)をいかし、ユーザーの声をベースに商品企画や開発に反映することで、真のニーズに対応した製品を投入していくとしています。

2016年にレーザー機を初投入して以降、相次いでラインアップを拡充しており、今回の新製品によりレーザー光源モデルは21機種に。ランプ光源を含めた総ラインアップ(56機種)に占める割合は、約4割にも達しています。

とはいえ、今後1年間のプロジェクター国内販売目標15万台に占めるレーザー光源モデルの目標は5500台。「4000lm以上の高輝度から製品数と販売台数を増やしていく」としています。

気になるのは、いわゆる3000lmクラスのスタンダードやモバイル機へのレーザー光源展開ですが、これについては「市場のニーズを見ながら検討していく」とのこと。このクラスでエプソンがレーザー光源化に取り組むようになれば、プロジェクターのレーザー光源化は一気に進むのではないでしょうか。(長谷川丈一)