HDD内蔵4K有機ELテレビを発表/FUNAI&ヤマダ電機65V型有機ELから24V型2K液晶まで
フルラインアップでシェア15%奪取!

 船井電機が薄型テレビ&ブルーレイディスクの2018年モデルを発表しました。いずれもヤマダ電機が独占販売するスペシャルモデルで、7月14日から全国一斉販売を開始します。

 薄型テレビのフラッグシップモデル「7010」シリーズは、FUNAIブランドとしては初の有機ELパネルを使った4K&HDRテレビ。65V型と55V型の2モデルが用意され、いずれも有機ELテレビとしては初となる(※1)、ハードディスク内蔵の録画テレビです。

FUNAI 4K有機ELテレビ「7010シリーズ」

 FUNAIブランドのテレビは、ブラウン管の時代からVTRを内蔵した“テレビデオ”が代名詞でしたが、そのこだわりは有機ELでも健在。7010の場合、最大で128時間の地デジ番組録画が可能です。しかも「おまかせ録画機能」を搭載しており、番組ジャンルや出演者などの項目を選べば、該当番組を自動で録画予約してくれます。これは有機ELテレビメーカーとしては後発になるFUNAIにとって、大きな差別化要素です。

 さらに画質についても、FUNAI独自の技術を盛り込んでおり、高画質エンジン「クリアピクス・エンジン4K HDR OLED」が、有機ELパネルの特性を最大限に引き出す画像処理を行います。

 周知のようにテレビ用の大型有機ELパネルは、FUNAIも含めてメーカー各社がLGディスプレイから調達しており、パネル性能は基本的に同等。そのためメーカー間の大きな差別化要素となるのが高画質エンジンです。FUNAIの高画質エンジンは黒の引き締まり感と、そこに浮かび上がる色彩のコントラストが大きな特徴。このあたりは好みで分かれる部分なので、まずは店頭でじっくりと吟味することが重要でしょう。

下位グレードの拡充が重要な商品戦略

 有機ELテレビは今まさに旬といえるだけに、ここに注目が集まるのは当然でしょう。しかしながらFUNAIのニューモデルではもう一つ、「豊富なラインアップ」が見逃せないポイントです。表を見れば分かるように、上は65V型の有機ELテレビから下は24V型の2K液晶テレビまで、6シリーズ14モデルという豪華なラインアップです。

 この中でも個人的に“お買い得感”を感じたのは3010シリーズです。50V型の大画面で、税別想定売価は5万円未満。4K&HDRに対応しており、「4Kクリアピクス・リマスター」も搭載しているので、地デジやBSデジの2K番組、ブルーレイ映像などを、自動で4K画質にアップコンバートしてくれます。ハードディスクこそ非内蔵ですが、USB HDD録画に対応。しかも、チューナーを2基ずつ搭載しているので、裏番組録画も可能というコストパフォーマンスの高さが魅力といえます。

 実は3010や2K液晶の2010、1010といったシンプルなシリーズを用意したことが、FUNAI&ヤマダ電機にとっての最重要な商品戦略。発表会の席上、ヤマダ電機・山田昇会長はFUNAIテレビの昨年のシェアが7%だったことを開かし、それを今年は「15%まで高める」と宣言しました。その実現には数(販売台数)が必要であり、その役割を担う戦略商品が3010以下のシンプルシリーズというわけです。

 このゾーンは国内市場で一定以上の需要がありながら、大手メーカーがあまり力を入れていないこともあって、今や海外ブランド品などが群雄割拠する激戦ゾーン。ここに割って入り、ヤマダ電機のブランドと販売力で一気にシェアを高める戦略です。

 山田会長は「国内メーカーの中には、このゾーンを捨てているメーカーもありますが、私はそうではないと思う。上から下までのバランスが大切」だといい、「シェア15%を目指すというと、大風呂敷に聞こえるかもしれませんが、このラインアップを見れば納得いただけると思います」と語りました。

 合わせて販売チャネルの拡大にも言及しており、2018年モデルからは、ネット通販での販売を強化し、ヤマダ電機グループのコスモス・ベリーズ(※2)での扱いをスタートするとのこと。この展開も非常に重要なポイント。何しろ商品ラインアップの強化と販売チャネルの拡充は、シェアを拡大するための二大必須条件なのですから。この二つが揃い、しかも4Kテレビ放送の開始(2019年12月)という追い風を受けて、2018年のFUNAIはどこまで飛躍するのか、非常に興味深い存在となりそうです。(征矢野毅彦)

※1)船井電機調べ
※2)ヤマダ電機100%子会社のボランタリーチェーン。2018年6月末現在で1万店以上の地域家電店が加盟。