A4カラー複合機&プリンターの新モデル発表/ブラザー印刷品質、印刷速度など中核機能が進化
「MFC-L3770CDW」&「HL-L3230CDW」

ブラザーは、同社A4レーザープリンター&複合機ブランド「JUSTIO(ジャスティオ)」の新製品として、「低ランニングコストをそのままに印刷品質を向上」させた2モデルを発表。2018年9月下旬から発売開始するとしました。

ジャスティオの「コンパクトモデル」シリーズ

新たに発表されたのは、A4カラーレーザー複合機「MFC-L3770CDW」とA4カラーレーザープリンター「HL-L3230CDW」の2モデル。いずれも、1カ月平均1000枚程度のプリント枚数を想定したジャスティオの「コンパクトモデル」シリーズに位置付けられています。

●A4カラーレーザー複合機「MFC-L3770CDW」
型番 MFC-L3770CDW
プリント速度 カラー:約24枚/分/モノクロ:約24枚/分
自動両面プリント ●/両面時プリント速度:カラー・モノクロとも毎分約8ページ
ファーストプリントタイム カラー・モノクロとも14秒以下
複写速度 プリント速度に同じ
ファーストコピータイム カラー:16秒以下/モノクロ15秒以下
給紙セット可能枚数 280枚(用紙トレイ250枚/多目的トレイ30枚)
ADF(自動原稿送り装置)枚数 50枚/両面同時スキャン対応
ネットワーク 有線LAN/無線LAN
ウォームアップタイム 26秒以下(スリープモードから)/27秒以下(電源ONから)
ランニングコスト カラー:約17.4円/モノクロ:約3.1円
本体サイズ W410×D509×H414mm(突起部除く)
質量 約24.5kg(消耗品含む)
●A4カラーレーザープリンター「HL-L3230CDW」
型番 HL-L3230CDW
プリント速度 カラー:約24枚/分/モノクロ:約24枚/分
自動両面プリント ●/両面時プリント速度:カラー・モノクロとも毎分約8ページ
ファーストプリントタイム カラー・モノクロとも14秒以下
給紙セット可能枚数 251枚(用紙トレイ250枚/手差しトレイ1枚)
ネットワーク 有線LAN/無線LAN
ウォームアップタイム 26秒以下(スリープモードから)/27秒以下(電源ONから)
ランニングコスト カラー:約17.4円/モノクロ:約3.1円
本体サイズ W410×D461×H252mm(突起部除く)
質量 約18.1kg(消耗品含む)

3つのポイントで従来機から進化

新機種2モデルの特徴として、ブラザーでは「印刷品質の鮮やかさ」「印刷スピードアップ」「使い勝手の向上」の3つを挙げています。

まず、「印刷品質の鮮やかさ」について、同社の従来機と比べて色域体積(色空間を明るさも含めて立体的に表現したもの)が約14%向上し、印刷により表現できる色の幅が拡大。写真や図を用いたビジネス資料などの鮮やかさが進化したとのことです。

もともと、印刷の鮮やかさなどの色づくりの点で、ブラザーはキヤノンやOKIデータなどに比べて弱い印象がぬぐえませんでした。しかし、ここ数年は相当の力を入れて色域表現などをはじめ印刷品質の改良に注力しており、着実に向上しています。印刷品質については主観的な部分が大きいですが、ブラザーの色味は色再現の忠実性と鮮やかさのバランスがうまく取れていると感じています。

「印刷スピードアップ」については、連続プリントが従来の毎分22枚から毎分24枚へスペックアップしました。これは、新しいプリントエンジンを搭載することで、実現されています。

ユーザー視点からすれば、2枚程度のスペックアップは驚くほどではないかもしれませんが、技術的には連続印刷を1枚高速化するには高いハードルがあります。というのも消費電力の問題があるからです。レーザープリンターでアウトプットを高速化する手っ取り早い方法は、電力を使ってスペックアップすること。

しかし、オフィス機器に対して、これだけ省エネ性能が求められる状況で節電性を無視して高速化することは難しく、少なくとも現状維持、可能な限り消費電力を下げなければならない開発環境下で印刷速度を上げるわけですから、プリントエンジンをはじめさまざまな視点から改良を行う必要あるわけです。

そうした条件を考慮すれば、わずか2枚のスペックアップがどれほど難しいかが理解できるのではないでしょうか。

3つ目の「使い勝手の向上」は、複合機MFC-L3770CDWに関するもの。進化ポイントは2点あります。1つは多目的トレイの搭載です。このクラスの複合機では1枚給紙の手差しトレイが一般的で、ブラザーの従来機も同じように1枚手差しトレイが採用されていました。

新モデルでは、最大30枚までセットできる多目的トレイに刷新することで、厚紙や封筒などの印刷利便性が大幅に向上しています。

●本体のフロント部分から給紙が可能な多目的トレイ

もう1つは、ADF(自動原稿読み取り装置)のスペックアップ。最大セット可能枚数が従来機35枚から50枚に増加。両面同時スキャンにも対応しているので、書類のデータ化や連続コピーなどの効率化に役立ちそうです。

●50枚連続読み取りが可能ADF

A4レーザー機市場では、キヤノンの「Satera(サテラ)」ブランドが圧倒的なシェアを占めていましたが、ブラザーのジャスティオブランドは導入コストの安さやバランスのよい性能、多機能といった優れたコストパフォーマンスを武器に、サテラに肩を並べるまでに成長しています。新モデルも市場想定価格はMFC-L3370CDWが税別6万7000円、HL-L3230CDWが税別3万3500円。A4カラーレーザー機のスタートとしては、かなり興味が引かれる価格帯といえるのではないでしょうか。(長谷川丈一)