中小企業の従業員向け人材育成プラットフォーム/中小企業庁企業の中核人材育てる「ビジログ」公開
Webで学べる多彩な無償講座を用意

中小企業庁は2018年8月20日、中小企業等で働く従業員向けの人材育成プラットフォーム「ビジログ」を公開しました。基本コンセプトは、「将来において従業員が社内の中核的な人材に成長できるように育成する」こと。基礎知識から専門知識まで、幅広い内容を時間や場所に縛られない学びのスタイルで提供しています。

EdTechベースで無償講座を提供

ビジログ(Busilog)とは、端的にいえば「Web上の人材育成ツール」。中小企業で働く従業員が社会人としての基礎力を養うと共に、ビジネスに必要な知識や能力を身に付けるためのカリキュラムを“いつでも、どこでも”学べる無料講座として、ホームページ上に公開されたものです。

●「ビジログ」のWebサイト

事業背景として、中小企業庁は以下のように語っています。「第四次産業革命」「少子高齢化」「人生100年時代」「働き方改革」といったキーワードが喧伝される中、中小企業を取り巻く環境は急激に変化しています。「こうした構造的な問題に対応し成長や発展していくには、経営者を支える中核人材の育成が急務」(中小企業庁)といい、これを支援するツールとして人材育成向けのプラットフォームを構築したとのこと。

プラットフォームのネーミングの由来は後述する同ツールの特徴ともなっている「ビジネススキル」と「記録(ログ)」からの造語で、運営は中小企業からの委託事業(平成29年度補正中小企業・小規模事業者人材育成事業)として中小企業基盤整備機構が運営しています。

主な特徴

ビジログの特徴は大きくは3つ。1つは、中小企業で働く従業員に必要なビジネスマンとしての基礎知識やスキル、専門知識など幅広い内容を学べる「カリキュラム」が用意されていること。内容については、下記のコンテンツを参照してください。

2つ目は、EdTech(テクノロジーを活用した教育技法)により、時間や場所に縛られないさまざまな「学びのスタイル(Web型/双方向ライブ型/ワークショップ型)」が提供されていること。Web型ならスマートフォンやタブレット、PCなどを使い、いつでもどこでも講座を受けることが可能。双方向ライブ型も、教室などに出向くことなく講義を受けることができます。

3つ目が、受講者の「受講履歴等の一元管理」により、受講者の理解度や進捗状況を可視化。成果や成長を実感しながら、学びの継続が可能となること。Web講座などは途中で受講しなくなることも少なくないですが、理解度や進捗を確認しながら進められることで、そのリスクを軽減できるのではないでしょうか。

コンテンツ

現在、用意されているコンテンツは下記の3つとなっています。各カリキュラムとも学ぶべき項目が細分化されており、受講時間は3分~10分(Web型の場合)なので、例えば通勤や移動などの隙間時間に受講することが可能です。なお、双方向型ライブは1時間半、ワークショップ型は6~7時間の受講時間がが想定されています。

■キャリア・オーナーシップ
これは、「仕事を通じてどうありたいか、どのように自己実現したいか」を個人で考え、納得のいくキャリアを構築するもの。客観的に自分を把握することを目的とした講座です。

■社会人基礎力
「前に踏み出す力(主体性や働きかけ力など)」「チームで働く力(発信力や柔軟性、状況把握力、ストレスコントロール力など)」「考え抜く力(課題発見力や創造力など)」の3つから構成されており、「人生100年時代」で役に立つ力の育成を狙いとしています。

■専門知識
中小企業にとってすぐに役立つ知識を身に付けるためのカリキュラムです。用意されているテーマは下記の7つ。売上アップや業務効率化から広報関連まで、ビジネス全般を網羅する内容となっています。

・現場を一新させる「人手不足解消術」
・仕事の効率をアップさせる「生産性向上術」
・お客さまをファンにさせる「情報活用術」
・会社を注目させる「広報宣伝術」
・売上をアップさせる「営業販売術」
・お客様を感動させる「サービス向上術」
・社員のやる気をアップさせる「人づくり術」

受講スケジュールなど

受講登録は、「法人(経営者/人事担当者)受講」と「個人受講」に分かれており企業全体として取り組むなら前者、従業員が個人として受講する場合は後者から登録するようになっています。

●受講登録後のホームページ画面(個人登録)。すでに一部の講座が受講可能

2018年8月20日のサイト公開と同時に、Web講座の受講が開始されています(一部のカリキュラムから先行スタート)。ワークショップ講座の受講開始は同年9月20日からで、募集はすでに始まっています。申し込み受け付けは先着順(定員有)なので、興味がある場合は早めのアプローチが必要です。

また、双方向ライブ講座授業は、同年10月16日から開始の予定となっています。こちらはライブ配信時間30分前からの先着制となっており、参加する場合は早めにアクセスする必要がありそうです。

人材育成プラットフォーム「ビジログ」の詳細や登録については、下記リンクのクリックでホームページ、または参考資料にアクセスしてください。

ビジログ

ビジログリーフレット

中小企業、特に規模の小さな企業などでは研修や人材育成まで手が回らないことも多々あるのではないでしょうか。そうした事業者には自社の従業員を育てるための人材育成ツールとして、そこで働く従業員にとっては自らのビジネススキルを高めるためのキャリアアップ用ツールとして、活用してはいかがでしょうか。(長谷川丈一)