ファンまで自動掃除するACを発表/日立クリーンの最終形を豪語!“白くまくん2019”
さらに進化した「凍結洗浄 ファンロボ」搭載

日立ルームエアコン「白くまくん」プレミアムXシリーズ

 夏の終わりのこの時期は、毎年エアコンの新製品発表ラッシュ。前回の三菱に引き続き、今回は日立ジョンソンコントロールズ空調(以下、日立)のルームエアコン「白くまくん」プレミアムXシリーズです。日立のエアコンは2018モデルで、熱交換器のホコリや油汚れを洗い流す「凍結洗浄」を搭載し、注目されました。

 2019モデルではこの機能をさらに進化させ、室内機内部のファンを自動で掃除する「凍結洗浄 ファンロボ」を搭載しています。

 エアコン室内機の自動掃除の歴史は古く、掃除機能でポピュラーなフィルター掃除機能は、2000年ころから各社が搭載をスタート。その後、内部の通風路やフラップなどと続き昨年は熱交換器の自動掃除が登場。そしていよいよファンまでの自動掃除化が実現したというわけです。

 これにより室内機内部で掃除が必要な主だった箇所は、すべて自動掃除化できることになります。「クリーンの最終形――」。新製品発表会の席上、日立ジョンソンコントロールズ空調のCOO兼日本ビジネスユニット長・飯塚愼一氏はこう語って胸を張りましたが、確かに過言ではないでしょう。

「凍結洗浄」とは?

 日立はエアコンの差別化策として、室内機の自動洗浄にこだわり、対応できる箇所を拡大していますが、そこには「エアコン内部がきれいでなければ、清潔な空気を届けられない」(飯塚氏)とのポリシーがあるからです。2019モデルに搭載した「凍結洗浄 ファンロボ」は、従来の凍結洗浄機能を応用したもの。そこでまずは、凍結洗浄の流れを見てみましょう。

 1.室内機内部を急速冷却して熱交換器に大量の氷(霜)を付着(約20分)。
 2.汚れ(ホコリ、カビ、油分等)を氷で包み込む。
 3.解凍して水に戻し、汚れとともに洗い流す(3~5分)。
 4.乾燥(約40分)
 5.イオンを内部に放出して除菌(約1時間)

 ( )内は各工程に要する基本的な所要時間で、このプロセスを、内部の汚れ度合いをエアコンが判断しながら、必要に応じて自動で行います。この機能が作動するのは原則として、エアコンの運転が停止され、かつ室内に誰もいなくなった状態をエアコンが感知したとき。それ以外でも、任意の日時設定も可能です。

「凍結洗浄 ファンロボ」の仕組み

 「凍結洗浄 ファンロボ」はこの仕組みを応用して、ファンについた汚れを熱交換器に飛ばして、熱交換器の汚れと一緒に凍結洗浄する仕組みになっています。文字にすると非常に簡単そうですが、“ファンの汚れを熱交換器まで飛ばす”という機構がミソ。下の写真のように、通常運転時には反時計回り方向に回転するファンを逆回転させ、ホコリ取りのための稼働ブラシをファンにあてることで汚れを飛ばし、ファンを包み込んでいる熱交換器に付着させます。風の流れとブラシの二要素で、ファンについたホコリを着実に飛ばすわけです。

 日立ではこれを「逆転の発想」と呼んでいますが、凍結洗浄という独自技術を確立した同社ならではの発想といえるでしょう。

 そこで気になったことは、「では“凍結洗浄 ファンロボ”を搭載したエアコンには、家電店などが実施しているエアコンクリーニング・サービスは不要なのか」ということ。あるいは「エアコンクリーニング・サービスとの比較で、どちらがきれいになるのか」ということ。さっそく発表会場で質問してみました。

 その答えは「ヒトが行うクリーニング・サービスにはかなわない」、した。ただし、その目的が「違う」とのことで、凍結洗浄はあくまでの常日頃のメインテナンスを自動で定期的に行うことが主眼。サービスマンを呼んだり、そのための費用を支払うことなしに、人手をかけずに常に実施できることが大きなメリット、とのことでした。

 それは確かに、おっしゃる通りでしょう。室内の空気に敏感な家庭や小さな子どものいる家庭にとっては、かなり有効な機能だと感じます。(征矢野毅彦)