ヤマダ電機のソリューション提案室内環境の“質的改善”を実現
集中力や快適性を劇的にアップ!!

当初はクレームを懸念

ハイレゾ音響空間システム「KooNe(クーネ)」導入事例

株式会社フォーバルテクノロジー(東京都千代田区/www.forvaltech.co.jp

「当社には会議室が3室ありますが、その中で断トツの稼働率は、KooNe(クーネ)を設置した部屋です。スタッフからは『ここの方が気持ちよく話せる』や『お客様との商談がスムーズに進む』といった声をよく聞いています」

こう語るのはフォーバルテクノロジーの紺野征之取締役だ。通信・ネットワークの施工保守などを手がける同社はこの6月、本社オフィスをリノベーション。その際にビクターエンタテインメントのクーネを導入し、オフィス空間の質的改善を実現したのである。

クーネとは「ハイレゾ音響空間システム」のこと。ハイレゾ録音した自然音(森林の葉擦れや川のせせらぎなどの音)で室内空間を包み込むことにより、居心地や快適性を高めるシステムである。

フォーバルテクノロジーは会議室、エントランス、そしてリフレッシュコーナーの3カ所にクーネを設置したが、そのいずれもが社員や顧客からは好評を得ているという。

例えばリフレッシュコーナーは本来、社員が休憩したり食事をしたりするスペースだ。ところがフリーアドレスを採用していることもあり、社員がワーキングスペースとして活用するケースが増えてきたとのこと。

また、会議の入っていない時間帯には、会議室をワーキングスペースとして使用する社員が珍しくはないという。紺野取締役自身、「空いていれば、クーネのある空間にいることが多い」と苦笑する。

もっとも当初は、「会議中は邪魔だから消してほしい」や「音量を下げてほしい」といったクレームが入ることを懸念したとのこと。ところが現在まで、そういった声は一切上がっておらず、それがクーネのさらなる効果の確信につながっている。

「ヒトにとって、それだけ居心地がいい空間ということなのでしょう。働きやすさを実現するシステムとして、クーネの効果は想像以上に大きいことを実感しています」(同前)。

「KooNe(クーネ)」とは?

紺野取締役がここまで高く評価するクーネとは、どのようなシステムなのだろうか。

例えば一般的なBGMと混同されがちだが、一番の違いは“目的”である。BGMの目的は主に「空間の演出効果を高めること」。これに対してクーネは「機能性を持ち、空間の快適性を高めること」を目的とする(表参照)。ただし、ハイレゾ録音した自然音を、既存のBGMシステムで再生するのでは、効果が得られないという。

クーネは、設置する室内空間に応じて、最適な設計・施工・チューニングを施した音響システムを用いることが前提である。

そこにビクターエンタテインメントが制作するハイレゾ自然音(森林や川などの音)を配信。自然音で空間全体を包み込むことにより初めて、居心地や快適性、集中力や創造性などのアップが可能になる。

現状では図書館や医療機関などの公共スペース、民間企業の会議室や商談室、ショウルームなどへの導入が相次いでいる。

設置先からは「アイデアが浮かびやすくなった」や「集中力が高まった」「顧客のリピート率がアップした」などの感想が数多く寄せられているという。冒頭の紺野取締役のコメントも、これらと同じものだろう。

クーネは、音で効果を発揮するシステムだけに、その特徴を文字だけで表現することはなかなか難しい。しかしながら、その確実な効果は、使用しているユーザーから寄せられた声に集約されているといえる。

■表 KooNeとBGMの違い

KooNe BGM
Hi-Res Sound/Reflection Sound(空間音響デザイン/反射音)/空間の均一的な音圧づくり(自然界の創造) Sound Quality&Design NormalSound/Direct Sound(天井スピーカー設置/直接音)
●自然の源音 時間軸と場所(様々なロケ地)/・森(時感、季節感)・川(せせらぎ)・波(さざなみ)/●アンビエントサウンド Contents ●音楽(POPS・JAZZ・ROCK・CLASSIC等)
居心地向上/リラックス(心拍数・自律神経)/マスキング/コミュニケーション活性化 Effects 主に演出
オフィス/図書館/スパ/カーディーラー/商業施設/クリニック/高齢者施設 Application 主に商業施設他
周波数で居心地をつくる Purpose 音楽で雰囲気をつくる

出典)ビクターエンタテインメント

基本原理は「音で音を消す」

クーネの原理を一言でいえば「音で音を消す」ということになる。とはいえ自然音を用いて“ノイズをかき消す”わけではない。音に対するヒトの認識を自然音に傾けさせ、本来は聞こえているはずのノイズを認識させなくする、ということだ。

このことは、クーネの再生音をいきなりカットすることでよく分かる。例えば会議中にクーネをカットしたとしよう。そのとたんに静まりかえる会議室。そして次の瞬間には、空調のノイズが、はっきりと聞こえてくるはずだ。

この空調ノイズは本来、入室時から発生しているものだが、クーネの再生中には認識されていなかっただけなのである。

ヒトの耳とは都合良くできているもので、聞こえてはいてもそれを音として認識するのは、自分が興味のある音や好みの音だけだという。

目も同様で、例えば記念撮影などを行った際に、あとから余計なものが写っていたことに気付くというケースはよくある。これも撮影時にはメインの被写体しか見えておらず、余計なものは見えていたはずなのに認識していなかったということだ。

クーネが創り出す快適空間も、基本的にはこの原理を応用したものということができる。

森林の葉擦れや川のせせらぎなどは、大半のヒトにとって本能的に心地よさを感じる音である。これをハイレゾという最新テクノロジーを用いることで、極めてナチュラルに室内で再生し、快適空間に仕立て上げるわけである。

もう一つの狙い

“オフィス空間の質的改善”を第一義にクーネを導入したフォーバルテクノロジーだが、その導入には、もう一つの狙いがあるという。それは、新たな提案商材としての可能性を探る、というものだ。

2006年に設立された同社はもともと、ビジネスフォンの施工保守会社としてスタート。そこから通信やネットワークの施工保守、太陽光発電やLED照明、そしてホテル用のVOD施工保守などと業容を拡大してきた。

現在では担当エンジニアだけで150人近くを擁しており、業界でも屈指の通信・電気設備の総合工事会社として知られる。しかも施工に際しては、たとえ小さな案件であっても協力会社任せにせず、社員が最終チェックを行うなど、きめ細やかな対応で定評がある。

そんな同社が新たな商材の一つとして着目したのがクーネだ。自社オフィスのリノベーションに際し、紺野取締役は当初、最新の監視カメラについてJVCケンウッドに相談したという。

ところがその場でクーネを紹介され、急遽導入を決定。自社オフィス空間の質的改善を実現すると同時に、クーネのショウルームとしても活用するに至ったのである。

紺野取締役は「クーネの費用対効果を数値化することは難しい」としつつも、次のように話している。

「会議室の稼働率の高さや社員の空間滞在率の高さなどを考えると、その効果は極めて大きいと考えています。社員が集中力をより高められたり、よりリラックスできることは、会社としても大きなメリット。クーネはこれを実現するツールとして、大きな可能性を感じています」。