4K・8K放送受信システムの要「4Kチューナー」シンプル&低価格なパナソニック
東芝は機能充実のフルスペック機

2タイプの受信システム

2018年12月1日から「4Kテレビ放送」が始まる。今までのフルハイビジョン(2K)放送とは根本的に異なる圧倒的な映像美を、心待ちにしている読者も多いことだろう。

ただし、ここで注意が必要なことは、過去に発売され現在も発売されている4K“対応”テレビは、BS/CS 4Kチューナー(以下4Kチューナー)を内蔵しておらず、チューナーを別途組み合わせない限り、4Kテレビ放送を受信できないことである。

2018年8月20日現在で4Kチューナーを内蔵している4Kテレビは、東芝のレグザX920シリーズなどごく一部の最新モデルのみ。この秋には各社が4Kチューナー内蔵テレビを発表するが、これらへ買い換えずに4Kテレビ放送を視聴するのであれば、4Kチューナーを別途買い求める必要がある。

図1&2は4Kチューナーを組み合わせた4Kテレビ放送の受信システムだ。図1は既存システムに4Kチューナーを組み込んだだけのリーズナブルなもの。これで見られる4Kテレビ放送はNHKと民放キー5局。民放キー5局は全社、無料放送を発表しており、気軽に4Kテレビ放送を楽しめるシステムといえる。

一方、図2は4Kチューナー以外に、アンテナやブースター、分配機などの周辺機器をすべて4K対応のものに刷新するシステム。その分、コストはかかるのだが、視聴できる4Kテレビ放送局が図1の6局以外に、WOWOWやスカパーなど総計で18局に拡大。4Kテレビ放送を徹底的に楽しめるシステムである。

主要3社の4Kチューナー

どちらのシステムを組むにせよ、要となるのが4Kチューナーだ。すでに主要3社が新製品として発表済み(発売はいずれも今秋)である。

ここで興味深いことは、3社の「単体4Kチューナー」という機器への位置付け方の違いが明確になったことだろう。3モデルとも4Kチューナーを1基搭載する点で共通するが、その他の仕様には大きな違いがある。

例えば録画機能(別売りUSBハードディスク録画)だが、対応しているのは東芝とシャープで、パナソニックは非対応だ。

USBハードディスク録画については、対応を望むユーザーの方が多いのではないだろうか。少なくとも4Kテレビ放送の開始直後は、少ない投資で様子見するユーザーが多いと思われるだけに、録画もUSBハードディスク録画が可能であれば、それが最もリーズナブルな方法になるからである。

ただし、パナソニックはその分、本体価格を低めに設定(3万円台前半)。「当面は見るだけ。録画は4Kチューナー内蔵レコーダーで」というユーザーには有力な選択肢となる。

これに対して“4Kフルスペック”といえるのが東芝。4Kテレビ放送のUSBハードディスク録画はもちろんのこと、地デジ・BSデジ・110度CSのチューナーも各2基ずつ搭載しており、そのすべてが裏番組録画にまで対応。ディスクへのダビングや全録機能などを必要としないのであれば、レコーダーなしでもかなりの高レベルな4K&AVライフを実現できる。

一方、録画も含めた4Kの重要機能を最小限に搭載するのがシャープだ。搭載するチューナーは4Kテレビ放送のみだが、USBハードディスク録画には対応しており、4Kテレビ放送に関するニーズには、最大限に応えられるモデルといえる。

先日の発表は開発中のプロトタイプモデルだったため、仕様の詳細や価格などは未知数。シャープは8Kテレビ放送にも最も積極的なメーカーでもあるだけに、今後の追加発表が注目できる。

いずれにしても2018年12月1日の4Kテレビ放送開始を前に今後、各社からさまざまなタイプの4Kチューナー内蔵機器(テレビ、レコーダー、単体チューナー等)が発売される。その情報入手は、後々の後悔をしないためにも、じっくりと念入りに行いたい。

■表 4Kチューナーの主なスペック

メーカー パナソニック シャープ 東芝
型番 TU-BUHD100 (プロトタイプ) TT-4K100
4Kチューナー 1 1 1
地デジ、BSデジ、110度CSチューナー 各1 - 各2
USBハードディスク録画 ×
HDMI出力 1 1 1
LAN 1 不明 1
BS/CSアンテナ端子 1(入力) 不明 2(入出力)
地デジアンテナ端子 1(入力) 2(入出力)
DC入力 1 1 1
W×H×D mm 230×44×137 不明 165×57×195
市場想定売価 3万円台前半 未定 4万円前後
発売日 2018.10.1 2018.11.1 2018.10.1