続々と登場! 4Kチューナー内蔵ニューモデル4KテレビにHDDを内蔵「三菱リアル」
4K裏録に対応「ソニー4Kチューナー」

 2018年12月1日からスタートする4Kテレビ放送。そのコンテンツを受信するためのチューナーを内蔵した新商品が、8月下旬から9月初旬にかけて各社から続々と発表されています。その主なモデルを、発表順に見てみましょう。

2TBの内蔵HDDで4K放送を録画

 まずは三菱電機。同社は8月21日、4Kテレビ放送チューナーを2基搭載した液晶テレビのニューモデル「REAL 4K RA1000」シリーズを2018年10月から発売開始すると発表しました。

 三菱REALといえば「録画テレビ」が代名詞。この流れをRA1000シリーズもしっかりと継承しており、2TBのハードディスクを内蔵。これ1台で4Kテレビ放送の視聴も録画も楽しめるオールインワンモデルです。

 さらにはUltra HD ブルーレイの再生に対応したブルーレイレコーダーも搭載しており、放送だけでなく、パッケージの4Kコンテンツを視聴できる点も魅力です。ただし、4Kテレビ放送の4K画質での録画は内蔵HDDのみ。録画した4K放送コンテンツをブルーレイにコピーする際は、2K画質にダウングレードされてしまうことが残念な部分でしょうか。

 58V、50V、40Vの3モデルが用意されており、全機種がダイヤトーンの2ウェイ4スピーカーを搭載。画質だけでなく、ワンランク上の音を楽しむこともできます。「機器同士をつなぐ配線が面倒」や「テレビの裏側をスッキリとさせたい」「複数のリモコンが煩わしい」というユーザーにとっては最適の1台といえるでしょう。

ついに登場!ソニー「4Kチューナー」

 8月22日には東芝が4Kチューナー内蔵液晶テレビの第2弾「レグザZ720X」シリーズを、9月下旬から発売開始すると発表しました。液晶レグザシリーズのフラッグシップモデルに位置付けられており、サイズは55Vと49Vの2機種。どちらも全面直下LEDバックライトを搭載しており、精緻なバックライト制御で4Kコンテンツの魅力を最大限に引き出すことが可能です。

 さらには独自の「タイムシフトマシン」機能を搭載しており、別売りHDDを接続すれば4Kテレビ放送の録画はもちろんのこと、地デジ番組を最大6チャンネル約80時間分まるごと録画することも可能。テレビ大好きユーザーや見逃したくない番組がある、というユーザーにとっては必須マシンといえるかもしれません。

 9月に入ってからはソニーが、4Kテレビ放送受信用の4Kチューナー「DST-SHV1」を発表。11月1日から発売開始するとアナウンスしました。

 4Kチューナー、地デジチューナー、BS/CS110度チューナーを各2基ずつ搭載しており、外付けHDD録画にも対応。2TBのHDDを接続すれば、約26時間の4K放送コンテンツを録画でき、裏番組録画にも対応しています。またブラビアリンクにも対応しており、HDMIケーブルで4K対応ブラビアと接続すれば、ブラビアのリモコンでの操作が可能です。

 4K対応ブラビアユーザーにとっては看過できないアイテムといえるでしょう。特に同時発表されたブラビアのニューモデル「A9Fシリーズ(有機EL)」と「Z9Fシリーズ(液晶)」が4Kチューナー非搭載だけに、両モデルを検討するユーザーにとってはDST-SHV1とのセット購入が現実的な選択肢といえそうです。市場想定売価は5万5000円前後とのこと。

三菱が実施した「4K放送」アンケートの衝撃!

 今回紹介した3モデルにとどまらず、この秋は各社から4Kチューナー内蔵製品が発表されるはずです。ところがここへきて、少し気になるアンケート結果が発表されました。三菱電機がこの6月に行った「テレビ視聴実態調査」です。これはインターネットを使い、全国の20代から60代の男女4940人に対して実施したもの。

図1~図3は同調査の中から「新4K8K衛星放送に関する認知度等」を抜粋したものですが、これは4K放送関係者にとって、かなりのショッキングな結果ではないでしょうか。

 図1「4K放送が始まること」については、55%のヒトが「まったく知らなかった」と回答し、「内容まで詳細に知っている」と答えたのはわずか6%! 2011年の「地デジ移行フィーバー」がまだ記憶に新しいだけに、当時との比較で4K放送のあまりの認知度の低さに愕然としたのは、私だけではないはず。

 地デジ移行の際は、すぐ後に「アナログ停波」というカウンターパンチが控えており、しかも家電エコポイントという強力な「テレビ買い替え促進制度」もありましたから、同条件での比較はできません。それにしても「低すぎる」というのが率直な印象ではないでしょうか。

 図2「4K専用チューナーが必要」なことについても、詳細に知っているヒトは9%にとどまり、まったく知らなかったヒトは67%に達しています。そして図3「既存DVDレコーダー等では録画不可」に至っては74%ものヒトがまったく知らなかったと回答。これらが意味することは、業界関係者の訴求力不足なのでしょうか。それとも一般ユーザーの、テレビ放送への興味の低さなのでしょうか。

 いずれにしても4Kテレビ放送開始まで3カ月を切った今、興味を掻き立て認知度を高めるためのカンフル剤が必要なことは確かです。そして何より重要なことは、視聴者を引き付ける4K画質に見合った高質なコンテンツを、どれだけ供給できるかにかかっているということです。(征矢野毅彦)



出典)図1~3:三菱電機「REAL 4K RA1000」発表リリースより抜粋。