大容量インク搭載「FIRST TANK」発表/ブラザーカートリッジ方式で大容量化を実現
A4&A3機5モデルをラインアップ!

ブラザーが、インクジェット複合機&プリンター「PRIVIO(プリビオ)」ブランドの新シリーズとして、大容量インクシステムを採用した「FIRST TANK(ファーストタンク)」を発表。9月から順次発売を開始しました。

A4&A3タンクモデル5機種

新ラインアップは、A4カラー複合機「DCP-J988N」「MFC-J1500N」、A3カラーシングルプリンター「HL-J6000CDW」と同カラー複合機「MFC-J6999CDW」「MFC-J6997 CDW」の全5モデル。A4モデルは2018年9月中旬、A3対応の3モデルについては同年11月からの販売予定となっています。

●ファーストタンク「DCP-J988N」「MFC-J1500N」。ファクス機能の有無以外の基本機能は同じ
型番 DCP-J988N MFC-J1500N
ランニングコスト(A4) カラー約3.7円/モノクロ約0.7円 カラー約3.7円/モノクロ約0.7円
印刷スピード(A4) カラー約10ipm/モノクロ約12ipm カラー約10ipm/モノクロ約12ipm
ファーストプリント(A4) カラー約8.5秒/モノクロ約8.0秒 カラー約8.5秒/モノクロ約8.0秒
ファクス ――
最大給紙枚数 150枚 150枚
本体サイズ(突起物を除く) W435×D341×H195mm W435×D341×H195mm
質量 約8.7kg 約8.8kg
●ファーストタンクのA3複合機「MFC-J6999CDW」。3段カセットの採用により、サイズの異なる用紙の同時セットが可能
型番 HL-J6000CDW MFC-J6997CDW MFC-J6999CDW
ランニングコスト(A4) カラー約3.7円
モノクロ約0.7円
カラー約3.7円
モノクロ約0.7円
カラー約3.7円
モノクロ約0.7円
印刷スピード(A4) カラー約20ipm
モノクロ約22ipm
カラー約20ipm
モノクロ約22ipm
カラー約20ipm
モノクロ約22ipm
ファーストプリント(A4) カラー約6.0秒
モノクロ約5.5秒
カラー約6.0秒
モノクロ約5.5秒
カラー約6.0秒
モノクロ約5.5秒
スキャナー ―― ●/両面同時 ●/両面同時
ファクス ――
最大給紙枚数 600枚/2段カセット 600枚/2段カセット 850枚/3段カセット
耐久枚数 約15万ページ 約15万ページ 約15万ページ
本体サイズ(突起物を除く) W575×D477×H315mm W575×D477×H375mm W575×D477×H445mm
質量 約19.4kg 約24.7kg 約27.7kg

 

ファーストタンクシリーズの最大の特徴は、大容量のインクカートリッジが採用されていることです。1度のカートリッジ交換により、モノクロ約6000枚/カラー5000枚をプリントできるので、インクジェットで課題とされてきたインク交換の頻度を大幅に削減できます。

また、インク大容量化により印刷コストも削減。ファーストタンクシリーズは、いずれのモデルも1枚あたりのランニングコストはモノクロ約0.7円/カラー約3.7円が実現されています。

カートリッジ式の理由とは

インクジェット機市場で、活況を呈しているのが“大容量タンク”。ビジネス向けインクジェット機といえば、レーザーやLEDなどの電子写真方式に比べ、ランニングコストの安さなどを魅力に市場で存在感を増してきました。この流れに拍車をかけているのが、従来よりも大きなインクタンクを搭載した大容量タンクモデルです。

大容量インクタンク機にはいくつか種類がありますが、主流はインクボトルを用いたもの。複合機やプリンター本体に大型のインクタンクが搭載されており、インク交換時にボトルからインクを充填するタイプです。

もともと大容量インクタンクは、アジアや欧州などの海外で先行した方式です。その市場で普及していたのボトルタイプであり、その流れからエプソンが最初に国内向けでボトル式の大容量インクタンクを導入し、徐々に人気が出てきました。さらに、キヤノンが同じくボトルタイプの大容量インクタンク機となる「Gシリーズ」を発売しています。

大容量インクタンクで主流のボトルタイプに対して、ブラザーが大容量化を実現するためにファーストタンクで採用したのは、従来のカートリッジ方式です。

●カートリッジ式大容量インクシステム。使い方も通常のカートリッジと同じだ
●透明ボディが採用された大型インクカートリッジ。大容量のイメージがよく伝わる

この理由について、ブラザーでは「市場調査でボトルタイプに対する印象を調査したところ、『インク充填の際に手が汚れそう』『インクをこぼしてしまうのでは』といった不安の声が聞かれた」といい、「国内向けでは、ボトルタイプよりも使い慣れたカートリッジ式をベースに大容量化した方が市場ニーズに応えられる」と判断したとしています。

注目を集めているとはいえ、大容量インクタンク機の普及本格化はこれから。まだまだ初めて導入するユーザーが圧倒的に多いといえます。そうなると、慣れ親しんだカートリッジ式の使いやすは、受け入れやすいのではないでしょうか。

ブラザーも、「ファーストタンクという名前には『初めて大容量タンクモデルを使うエントリー向け』という意味を込めている」と語っています。「サブインクタンク(*1)」など、同社ならではの機能も採用されており、ボトルタタイプとは一線を画す使いやすさという印象を受けました。
(*1)交換用カートリッジとは別に本体に搭載された小さなインクタンク。カートリッジが空となっても、このサブタンクから約200枚程度の印刷が可能

大容量インクモデルでは、エプソンがラインアップを拡充するなど秋から冬にかけて一段と盛り上がりを見せそうです。ブラザーのファーストタンクのビジネス仕様モデルとなるA3機3モデルが発売されるのは2018年11月。一定の人気を博すボトルタイプに対して、カートリッジ方式がどう評価されるのか――その反応が楽しみです。(長谷川丈一)