エコタンクの新モデルを続々と発売/エプソン大容量インク「エコタンク」シリーズ拡充
“選べる”を基本コンセプトに新モデル追加

エプソンが、インクジェット複合機&プリンターの「エコタンク」シリーズのラインアップを拡大しています。2018年8月末に新モデル6機種7モデルを発表。10月5日から順次発売されます。年末に向けて大容量インク市場が賑わいを見せそうです。

市場の声を反映させたモデルを追加

同社のエコタンクとは、機器本体に大容量インクタンク(エコタンク)を搭載し、インクボトルからインクを充填するもの。インク交換の手間の大幅削減と共に、機種によっては1枚あたり1円以下の低印刷コストを大きな特徴としています。

もともとアジアなどの新興国で展開していたものを2016年に国内でも投入。認知度の向上と共に人気が急拡大しています。現在、市場が先行した新興国に加え、日本、欧州やアメリカなどの先進国でも販売が拡大しており、2018年度の販売台数としてワールドワイド約950万台を予測。この数字は、同社インクジェットプリンターの約55%を占めるとのことです。

2018年度におけるエプソンのキーワードは“選べる”。エコタンクの新モデルも、このコンセプトに基づいてラインアップされています。新モデルは、現行商品のホワイトモデルとなる「EW-M770TW」「EW-M670FTW」「EW-M571TW」、コンパクトなA4カラー複合機のスタンダードモデル「EW-M630TB/TW」、高耐久を特徴とするA4モノクロプリンター「PX-S170T」「PX-S170UT」です。

「EW-M770TW/M670FTW/M571TW」のホワイトモデル

EW-M770TW」「EW-M670FTW」「EW-M571TW」は、ブラックボディの現行商品として白色を新カラーに追加したものです。これは、「黒いボディカラーではオフィスに設置できない」といったユーザーからの声を反映してのこと。確かに、病院や薬局、店舗内のデザインなどによっては黒では重々しい雰囲気があり、ホワイト系の機器が好まれます。このため、カラーにラインアップを追加することで、ユーザーの導入ニーズに合わせて選べるようにしたわけです。

実際、マット系のホワイトは落ち着いたイメージで、オフィスはもちろんリビングなどに置いても違和感なく周囲の雰囲気に溶け込むだろう印象を受けました。

A4カラー複合機「EW-M630TB/TW」

A4カラー複合機「EW-M630TB/TW」は、ユーザーからの要望が強い“前面給紙でコンパクトサイズ”を実現したモデル。省スペースと前面オペレーションにより設置性が高まり、カラーもブラックとホワイトを揃えることで、置き場所に合わせて選べるようになっています。

インクには、発色性に優れた染料カラーインクと文字印刷に強い「くっきりブラック」の顔料インクを搭載。ビジネスからホームユースまで幅広いユーザー向けのスタンダードモデル仕様です。主な特徴としては、下記ポイントが挙げられています。


・1枚あたりの印刷コスト:モノクロ約0.4円/カラー約0.9円(いずれもA4文書)
・本体W375×D347×H187mmのコンパクトサイズ
・手を汚さずにインクを補充できる「挿すだけ満タン」インク方式
・見やすく操作がしやすい2.4型液晶画面

レーザー機の置き換えを狙う「PX-S170T」「PX-S170UT」

エコタンクシリーズの新ラインアップの中で、個人的に興味を引かれたモデルがA4モノクロプリンター「PX-S170T/S170UT」。両モデルは、搭載されているインターフェイス以外は同一スペックです。

●エコタンクシリーズのA4モノクロプリンター「PX-S170T」「PX-S170UT」。手前のボトルタンクからインクを充填する
型番 PX-S170T PX-S170UT
最大印刷サイズ A4(定型) A4(定型)
印刷コスト モノクロ約0.4円 モノクロ約0.4円
印刷スピード モノクロ約15ipm モノクロ約15ipm
耐久枚数 10万ページ 10万ページ
給紙枚数 最大150枚 最大150枚
インターフェイス Hi-Speed USB/IEEE802.11b/g/n USB

 

一見、「レーザー機?」とも錯覚した外観は従来のエコタンクシリーズのような印象はありませんでした。エプソンでも「A4モノクロレーザーからの置き換えを意識している」と語っているように、ビジネス向けとして位置づけられています。主な特徴は以下の通り。


・1枚あたりの印刷コスト:モノクロ約0.4円(A4文書)
・大容量インクボトル(印刷可能枚数約6000枚)による消耗品交換の手間削減
 ※インクタンク満タン後の印刷可能枚数は約2000ページ
・インク補充が簡単な「挿すだけ満タン」インク方式
・本体W375×D267×H161mmのコンパクトサイズ
・耐久性10万ページ

●「PX-S170T」「PX-S170UT」の本体インク補充口。ここからインクを本体内タンクに注入する

オフィスや職員室のデスクサイド、店舗のバックヤードなどの用途に十分なスペックを備えています。オープン価格ですが予想市場価格は2万円台前半~中盤、ラニングコストも安いので、ビジネス向けのエコタンク入門用として「まずは使ってみる」といったモデルとして適しているのではないでしょうか。(長谷川丈一)