レーザーレスの次世代プレゼンツール発売/キヤノン画面上のカーソル表示によりポインティング
プレゼン操作を変革する「PR1-HY」「PR3」

キヤノンが面白いプレゼンテーションツールを発表しました。スクリーンや液晶モニター上に、レーザー光ではなくカーソルを表示させてポインティングするもの。2018年10月19日発売予定の同製品をレポートします。

レーザー光を使わないポインティングツール

レーザーポインターといえば、会議やプレゼンテーション、教育現場などで、スクリーンや液晶モニターに表示された資料の注目してほしい部分を指すために使われるツールです。ポインターで指示されることにより分かりやすさやメリハリが出ることは、誰もが納得できるメリットといえます。

LED(レーザーダイオード)を使った方式が一般的で、大きくはレッド(赤色)レーザーとグリーン(緑色)レーザーの2種類があります。以前は、コストパフォーマンスがよい赤色が主流でしたが、現在は徐々にグリーンレーザーが注目されるようになってきました。

その理由は、視認性のよさです。グリーンレーザーは、人が最も認識しやすいとされる550nm前後の波長に近く、従来の赤色レーザーよりも数倍も明るくみえるため視認性に優れることが特徴です。これに対して、レッドレーザーは照射画面が明るい場合や遠隔からの照射では十分な明るさが確保できないなど、使用環境によっては見えにくいことがあります。プロジェクタ―の高輝度化が進んでいることを背景に、明るい画面でもしっかりとポインティングできるグリーンレーザーが評価されているわけです。

こうしたレーザー光によるポインティングに対して、キヤノンが今回の新製品で実現した方式はまったく新しコンセプトといえます。「レーザー光ではなく“カーソル”をスクリーン上に表示させてポイントを指し示す」というもの。感覚的には、マウスにより矢印型のカーソルを動かすイメージでしょうか。

高輝度プロジェクタ―の明るい画面はもちろん、レーザー光では光が吸収されて見えにくい液晶ディスプレイなどでもポイント部分を明確にでき、ソフト的に処理しているわけですから複数のスクリーンへの投写や遠隔地とのテレビ会議などでもすべての画面でカーソルによるポインティングが可能とのこと。カーソル操作によるWebページへのリンクや動画再生といった操作もできるので、プレゼンテーション時の操作感を大きく変えてくれそうなツールです。

●Webページのリンクオープンや動画再生などを、手元から操作できる

「PR1-HY」と「PR3」の2モデルを用意

今回、キヤノンが発売するのは上位機「PR1-HY」とスタンダードモデル「PR3」の2機種です。いずれも、カーソルの形状やサイズ、色を変更できることに加え、写真やイラストなどの画像を使って作成したオリジナルアイコンをカーソルとして使うことも可能となっています。

また、資料内の図表やクローズアップしたい部分を手元で拡大できる機能や時間を管理できるタイマー機能などを搭載しており、メリハリの利いたプレゼンテーションを行うことができそうです。

ハイブリッドの上位機「PR1-HY」

上位機「PR1-HY」は、カーソルによるプレゼンテーション機能に加えてグリーンレーザーを採用したレーザーポインター機能も搭載したハイブリッドモデル。スイッチ1つで切り替えられるので、活用シーンに合わせて使い分けが可能でしょう。

グリーンレーザーには緑色LEDをダイレクトに発光させる方式を採用しているので、赤外線ダイオードをグリーンに変換するタイプに比べて安定した出力と低消費電力を実現できることが特徴です。

●ハイブリッドタイプの上位機「PR1-HY」
型番 PR1-HY
対応OS Windows 7/8/8.1/10
Mac OS X 10.10-10.11/mac OS 10.12-10.13
対応ソフトウェア PowerPoint 2010/2013/2016、Adobe Reader DC/2017 for Windows
PowerPoint for Mac 2016、Mac用Keynote 6.5-8.1
Macプレビュー4.2-10.0、Googleスライド、Prezi
ワイヤレス操作範囲 20メートル
電源 単四形電池×2本
本体サイズ L125×W32×H25mm
本体重量 40g(本体のみ)/63g(電池含む)

 

PR1-HYの主な特徴は下記の通りです。


・プレゼンターモードとグリーンレーザーモードをワンタッチで切り替え可能
・カーソルの形やサイズ、色の変更が可能
・資料の一部を拡大して表示させる拡大機能を搭載
・クリック機能でWebページのリンクオープンや動画再生が可能
・タイマー機能によりプレゼンテーションを時間管理
・カーソルの移動速度、タイマー機能のバイブレーションの強さを設定可能
・視認性の高いグリーンレーザー
・屋外や冬場の会議室などの低温環境でも安定したレーザー出力が可能
・単四形乾電池2本で駆動。レーザーモード約35時間(*1)/プレゼンターモード約180時間の使用時間(*2)
・USBレシーバー接続に加え、Bluetooth Low Energy接続にも対応
・人間工学に基づいて本体形状を設計
・抗菌仕様で複数人でも快適に使用が可能
・PSC(消費生活用製品安全法)認証適合
・持ち運びに便利な純正ポーチケース付属

(*1)1時間で、40分間レーザー機能を継続使用(5秒ON/10秒OFFの反復)し、さらにスライド送りを200回行った場合
(*2)1時間で、5分間のカーソルの移動を行い、さらにスライド送りを200回行った場合

スタンダードモデル「PR3」

スタンダードモデル「PR3」は、カーソルによるプレゼンター機能に特化したモデルです。軽量でスリムな本体デザインに、リチウムイオン充電池を採用しており、1分間の充電で約3時間分の高速充電が可能です。

●充電式バッテリー方式を採用したスタンダードモデル「PR3」
型番 PR3
対応OS Windows 7/8/8.1/10
Mac OS X 10.10-10.11/mac OS 10.12-10.13
対応ソフトウェア PowerPoint 2010/2013/2016、Adobe Reader DC/2017 for Windows
PowerPoint for Mac 2016、Mac用Keynote 6.5-8.1
Macプレビュー4.2-10.0、Googleスライド、Prezi
ワイヤレス操作範囲 20メートル
電源 リチウムイオン充電池
本体サイズ L134×W32×H12mm
本体重量 40.5g(内蔵バッテリー含む)

 

PR3の主な特徴は下記の通りです。


・カーソルの形やサイズ、色の変更が可能
・資料の一部を拡大して表示させる拡大機能を搭載
・クリック機能でWebページのリンクオープンや動画再生が可能
・タイマー機能によりプレゼンテーションを時間管理
・カーソルの移動速度、タイマー機能のバイブレーションの強さを設定可能
・リチウムイオン電池採用。約40時間(*3)の連続使用が可能
・USBレシーバー接続に加え、Bluetooth Low Energy接続にも対応
・軽量でスリムなボディデザイン
・抗菌仕様で複数人でも快適に使用が可能
・持ち運びに便利な純正ポーチケース付属

(*3)1時間で、5分間のカーソルの移動を行い、さらにスライド送りを200回行った場合

●USB経由での高速充電が可能なPR3は、電池切れのリスクが大幅に軽減される

周辺機器の1つに過ぎないレーザーポインターですが、その性能や使いやすさで会議やプレゼンテーションの利便性がアップし、それに伴う進行のスムーズさなどは大きく変わります。キヤノンの新製品を含め、一度じっくりと見比べてはいかがでしょうか。(長谷川丈一)