ゲーミングスマホ「ROG Phone」発売/ASUS驚きの高スペックを持つAndroid端末
スマホとしての操作感も心地よい!?

2018年11月16日、ASUS JAPANは「GAME CHANGER~スマホゲームの体験を一新する」と題した新製品発表会を開催。驚くほどのハイスペックが実現されたスマートフォンを披露しました。発売は11月23日から。ここでは、発表会の模様を交えながら新商品のレポートをお届けします。

驚くほどの高スペック

新製品のSIMフリーゲーミングスマートフォン「ROG Phone(ZS600KL)」は、メモリー容量8GB、ストレージ512GB、応答速度1msの有機ELディスプレイなどを搭載。ゲームコントローラーや大画面テレビとつなぐワイヤレスドックなどの周辺アクセサリーも同時に発表され、まさにゲーム機というイメージです。

ROG Phoneは、先に開催された「2018 Computex Taipei」(2018年6月5日~9日/台湾・台北)で発表されており、話題となっていた製品。今回、それが日本にも上陸した形となります。

そもそも、今回、ゲームスマホの発表会に足を運んだのは「どれほどのスペックや目新しい機能が実現されているか」が気になったことが理由です。eスポーツをキーワードにゲームが脚光を浴びている背景もありますが、PCの世界でもハイスペックが求められているゲーム機では最先端の技術や機能が搭載されています。これは、スマホでも同じことが言えますし、「一体どれほどのものだろうか」と気になったわけです。

●ASUSのゲーミングスマートフォン「ROG Phone(ZS600KL)」
製品名 ROG Phone(ZS600KL)
プラットフォーム Android 8.1(ROG UI)
プロセッサー Qualcomm Snapdragon 845(2.96GHz※オーバークロック版)
メインメモリー 8GB
ストレージ 512GB(UFS2.1)
ディスプレイ 6型ワイドAMOLEDディスプレイ(2160×1080ドット)
スピーカー デュアルフロントスピーカー
カメラ アウトカメラ:1200マン画素メインカメラ+800万画素広角カメラ/インカメラ:800万画素
無線機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac/ad、Bluetooth 5.0
バッテリー駆動時間 約14.7時間(Wi-Fi通信時)
防水機能 IPX4
サイズ W76.1×H158.8×D8.3mm/200g
希望小売価格 11万9500円(税別)

スペックを見ての通り、OSにAndoroidを搭載した端末。カメラなども搭載されていますから、基本的には通常のスマホといえます。

その一方、最新ハイエンドとなるCPUを搭載したり、メインメモリー8GBやストレージ512GBという余裕のある基本仕様は、一般的なAndoroidスマホとしてはかなりのオーバースペックともいえます。

最近のスマホ向けゲームはゲーム専用機と同じような3Dグラフィックを駆使したもなどもあり、そうしたゲームを快適にプレイするにはスマホ側にもかなりの高性能が要求されます。“ゲーミングスマホ”と位置付けるモデルだけに、さまざまな仕様が驚くほどの高スペックとなっているわけです。

さまざまな最新パーツや最新規格を採用

発表会では、ASUS JAPANのテクニカルプロダクトマネージャーである阿部直人氏が登壇しました。同氏によると、CPUにはクアルコムの最新モデル「Snapdragon 845」を2.8GHzから2.96GHzまでオーバークロック(定格の最高周波数よりも高い設定で動作させること)したものを採用したとのこと。これは、「クアルコム社との共同開発により実現できた」といい、「オーバークロック版の搭載はROG Phoneが初めて」です。パフォーマンス比較にも言及し、Snapdragon 845搭載の他製品よりも高いスコアを記録したと強調しました。

●デモを交えながらROG Phoneの特徴について語る阿部氏

CPUがハイスペックになれば、問題となるのが発熱。特に、ゲームは長い時間プレイするだけに、本体がかなり熱を持つのではと思いましたが、この点はかなり念を入れて対策をしていました。

同社のゲーミングPCで採用されている技術をROG Phoneにも取り入れ、設計上の工夫により冷却効率を高めると共に、外付けアクセサリーとして冷却ユニット「Aero Active Cooler」を同梱。ファンにより徹底的に冷却することで、CPUなどの内部パーツが熱に影響されてパフォーマンスを落とすことなく、最高の状態でプレイできることにもつながるわけです。

ディスプレイはHDRに対応すると共に、応答速度は1msを実現。この時間が短いほど画像の再生に遅延感がありません。「1msは当社のゲーミングモニターと同等レベルの性能」と阿部氏。ディスプレイの応答速度が高いことでゲーム以外の、例えばスポーツなど動きの速い動画再生など、さらに快適になるのではないでしょうか。

また、無線規格では次世代規格の「IEEE802.11ad」に対応していることにも興味を覚えました。同規格は、60GHz帯を使ったもので、電波の直進性が高く狭い範囲では従来規格に比べて安定した高速通信が可能となります。

IEEE802.11adは新しい規格のため、対応機種はまだ一般的ではありません。このためROG Phoneでは、別売アクセサリーとしてアダプターを用意。これを介することでスマホと大画面ディスプレイを無線接続して、大画面で快適にゲームを行う環境を実現できます。実際に体験しましたが、遅延感はまったくなく有線で接続されているような感覚でした。

●表面からの見た外観は、いたって普通のスマホというイメージ
●背面には「Auraライト」を搭載。発光させることができ、点滅パターンや表示カラーサイクルの他端末との同期が可能

こうした性能だけでなく、ゲームを快適にプレイするための独自機能も盛り込まれています。特に、なるほどなと感じたのは「Air Trigger(エアトリガー)」と呼ばれる操作系機能。スマホゲームでは画面をタップして操作するのが一般的ですが、エアトリガーでは超音波タッチセンサーにより画面上のタッチ操作を、本体の左上/右上のサイド部分に割り当てることが可能です(横持ちの場合)。

家庭用のゲームをやった経験があると理解しやすいと思いますが、コントローラーを握った際にコントローラー上側のボタンを両手の人指し指で操作するようなイメージでしょうか。割り当てる操作はゲームによって変更できるので、ゲームごとに指定することで快適にプレイできるでしょう。

この他、バッテリー内蔵デュアルスクリーン拡張ユニット「TwinView Dock」やアナログスティック/十字キー操作対応コントローラー「Gamevice for ROG Phone」といった別売アクセサリーを用意。徹底的にゲームを快適にプレイすることが追求されています。

話を聞くほどに、「もはやゲーム機」とも思いましたが、基本ベースはAndoroidを搭載したSIMフリーのスマートフォン。ROG Phoneで実現されている性能や機能が、いずれ一般的なスマートフォンにも使われるかもしれないな、と感じました。まだまだスマホは進化しそうです。(長谷川丈一)

●日本初の女性プロゲーマーであるチョコブランカさん(左)も登壇。阿部氏とのトークを繰り広げた