商品研究商品研究1 ビジネスプリンター

概要

複合機で“働き方改革”環境を実現
大容量インクモデルでストレス軽減
  • 働き方改革の環境整備に最新の多機能複合機が活躍
  • モバイルプリントは必須機能。スマホやタブレットからダイレクト印刷
  • クラウド関連機能でオフィスを拠点に自由な業務環境を実現
  • 話題の大容量インクモデルでコストとインク交換の課題を解決

 今号の「働き方改革」特集(記事はこちら)で解説したように、その実現には業務効率化が欠かせない。ビジネス複合機やプリンターを働き方改革の視点で着目すると、「モバイル&クラウド連携」と「大容量インクタンク」がキーワードだ。詳細を見ていこう。

スマホやタブレットで直接印刷

 まず、モバイル&クラウド連携とは文字通り、スマホやタブレット、クラウドサービスとの併用により複合機やプリンターを便利に使う機能だ。最近の機種であれば、多くのモデルが対応している。

 この機能を駆使することにより実現できる業務環境のイメージを図に示した。見ての通り、場所にとらわれない働き方が可能となる。働き方改革の実現に悩んだら、まずは複合機からといっても過言ではない。

 具体的に注目したいのは、「モバイルプリント」と「紙文書の電子化」である。

 モバイルプリントとはスマホやタブレットに保存した文書や画像などのファイルを、ワイヤレス環境でPCを介さずにダイレクトに印刷できるもの。オフィス内でもスマホやタブレットを使うことが多くなっているだけに、この機能は業務効率化のためにもぜひ活用したい。

 また、規格や機能によってはネットワークを介してオフィス外からダイレクトプリントすることも可能だ。

 例えば、営業先でスマホ撮影した資料や社内で急に必要となった文書などを、外出先からの印刷ジョブでオフィスの複合機やプリンターから出力するといった使い方ができる。帰社する必要がなく、効率的に業務を進められる。

 スマホやタブレットからのダイレクト印刷を可能とするにはいくつか方式(規格)があり、複数の規格に対応しているのが一般的。それぞれの規格の特徴を理解することが使いこなすコツといえる。

 例えば、「Air Print」や「Googleクラウドプリント」は多くの機種が対応している規格だ。Air PrintはiPadやiPhoneが備えた基本機能で、特別な設定を行うことなく、これらの端末に表示された文書などを同じWi-Fiネットワーク上にある複合機やプリンターからダイレクトに印刷できる。

 Googleクラウドプリントは設定を必要とするが、OSに限定されることなくモバイルプリントが可能。ネットワーク接続されていれば、外出先からの印刷にも対応する。

 この他にも、Wi-Fi Directやメーカー専用アプリ、メール機能を使った屋外からのモバイルプリントなど、さまざまな規格や機能がある。

■図 多機能複合機により実現可能な働き方改革に役立つドキュメント環境

オフィスを拠点にクラウド連携

 複合機のスキャン機能を使った紙文書の電子化は以前からいわれているが、ここ数年で同機能の利便性が大きく進化した。紙資料を単純にPDF化するだけでなく、多機能複合機をベースにテレワークや在宅勤務環境を構築し、オフィスを拠点に多彩なスタイルでの資料共有が可能だ。

 これまでも紙文書をスキャンして電子化したデータをPC内フォルダやファイルサーバーなどの指定保存場所へ移動させる機能はあった。とはいえ、これをモバイル環境やテレワークなどでデータ共有するには設定などが必要で、ITに関する詳しい知識を必要とした。

 だが、クラウド機能と連携した最近のモデルでは、紙文書のスキャンデータを事前に登録したGoogle DriveやDropbox、Evernoteといったオンラインストレージサービスに自動アップロードできる。ネットワーク環境下であれば、場所を問わずに保存データを共有できるというわけだ。

 これだけではない。メーカーのクラウドサーバーともつながる複合機では、機能が多様化している。

 例えば、スキャンデータを別拠点の複合機やプリンターから印刷(対応した機器間)、Office文書に変換してオンラインストレージに保存、さらには受信ファクスをオンラインストレージで共有など。すべてのモデルが対応しているわけではないが、こうした機能を駆使することで自社の状況に合わせた働き方が可能だ。

コストと消耗品管理の手間削減

 一方、大容量インクモデルとはインクジェット機におけるトレンドである。レーザーやLEDなどの電子写真方式に比べて、ビジネス向けインクジェット機はランニングコストの安さなどからさまざまな用途で導入が進んでいる。

 だが、インクを頻繁に交換しなければならず、この作業がユーザーにとって大きな負担となっていた。

 この課題を解決したのが、大容量インクモデルである。複合機やプリンター本体に搭載のタンクを大型化することで、インク交換の頻度が大きく削減された。

 タンクがフル容量の状態で5000~7000枚の印刷が可能とされており、トナーとほぼ同等の交換サイクルが実現されている。

 さらに、大容量化されたことでランニングコストが従来以上に安くなったこともメリットである。1枚あたり数円程度で、モノクロ印刷ならば多くのモデルで1円を切るというレベルだ。

 大容量インクモデルには、いくつか方式がある。主流はインクボトルを用いたもの。機器本体に搭載された大型タンクに、ボトルからインクを充填するタイプだ。

 もともと大容量インクタンク機は、アジアや欧州などで先行して市場が立ち上がった。海外で普及していたのがボトルタイプであり、その流れが国内でも踏襲されたことが背景にある。

 エプソンの「ecotank」シリーズやキヤノンの「G」シリーズで、ボトルタイプは採用されている。

 また、同市場で後発のブラザーが採用した方式は、大容量インクカートリッジタイプだ。インクジェット機で一般的なカートリッジをベースに大容量化することで、従来と変わらない使い勝手を実現していることが大きな特徴といえる。

 低コストで気兼ねなく印刷することができ、頻繁なインク交換の手間が不要な大容量インクモデルは、ビジネス文書の活用に伴うストレスを大幅に軽減してくれることだろう。