「FIRST TANK」シリーズ含め新モデル8機種を発表/ブラザー設置面積をコンパクト化したA3機「MFC-J5630CDW」
「FIRST TANK」にファクス・電話付きモデルを追加

ブラザーは、同社インクジェットプリンター「PRIVIO(プリビオ)」の新製品を発表しました。従来機を刷新すると共に、特徴的な新モデルを追加した全8機種を投入。今年の2月上旬から3月上旬にかけて発売します。新モデルの概要をレポートしましょう。

設置面積がコンパクトな新モデルを追加

今回、発売される新モデルのカテゴリーは大きく2つ。主にビジネス向けで展開している「A3ビジネスインクジェット複合機」と、「ファクス・電話付きプリンター」です。

A3ビジネスインクジェット複合機として発売されるモデルは、「MFC-J5630CDW」「MFC-J6583CDW」「MFC-J6983CDW」の3機種です。高耐久性や多目的トレイといった従来機でも好評な性能を継承しながら、幅広い使用環境になじむように本体色を白色系に刷新。送り状専用プリンタードライバーなども新たに提供されます。

この3モデルの中で特に注目したい機種を挙げるならば、MFC-J5630CDWではないでしょうか。ブラザーのA3ビジネスインクジェット複合機といえば、省スペース設計をコンセプトに、それまでA3複合機の活用をあきらめていた小規模事業者やSOHOなどへの導入を実現したパイオニア。同モデルでは、このコンセプトがさらに追求されているからです。

●設置面積のさらなるコンパクトを実現した「MFC-J5630CDW」
製品名 MFC-J5630CDW
印刷スピード A4モノクロ22ipm/A4カラー20ipm
ランニングコスト A4モノクロ約1.3円/A4カラー約6.0円
主な搭載機能 自動両面プリント(A3まで)/片面スキャン(A4まで)/ADF~ファクス/有線&無線LAN
最大給紙枚数 350枚
本体サイズ W530×D398×H304mm/約16.8kg
市場想定価格 4万円(税別)

MFC-J5630CDWは、A3サイズの自動両面プリントに対応しながら原稿読み取りサイズをA4サイズにすることで設置面積のコンパクト化されていることが大きな特徴。新モデルのMFC-J6583もコンパクト設置ですが、MFC-J5630CDWは同モデルに比べて、さらに横幅4.5cm/奥行7.9cmの省スペース設計が実現されています。

●MFC-J5630CDWはコンパクト設置が大きな特徴

ここ最近、インクジェット複合機では基本ベースはA4サイズ対応としながらA3サイズもプリントできるというモデルが注目されています。一見、MFC-J5630CDWもこのカテゴリーに含められそうですが、同モデルはあくまでもA3機をベースにコピーやスキャンをA4に抑えた本格的なA3プリンターという点で差別化されています。カセットも多目的トレイもA3サイズを収納でき耐久性も15ページと、ビジネス仕様を備えていることが大きなポイントといえるでしょう。

「従来機種から好評の建築/不動産、SOHOはもちろん、店舗やクリニックなどの設置スペースが限られているビジネスユーザーにも販売を強化していく」とのこと。ブラザーとしても、力を入れているようです。

FIRST TANKシリーズに新モデルを追加

一方、PRIVIOのファクス・電話付きプリンターシリーズでは、新たに3モデル5機種を発表しました。「MFC-J1605DN」「MFC-J998DN/DWN」「MFC-J738DN/DWN」です(※1)。いずれも記録紙サイズは、A4対応のモデルとなっています。
(※1)DNは子機1台付き、DWNは子機2台付きのモデル

新ラインアップにおける注目モデルは、やはり「MFC-J1605DN」です。というのも最新トレンドである大容量インク搭載の「FIRST TANK(ファーストタンク)」シリーズに追加されたモデルとなっているからです。

●超大容量インクカートリッジ「ファーストタンク」シリーズに追加された「MFC-J1605DN」
製品名 MFC-J1605DN
印刷スピード A4モノクロ約12ipm/A4カラー約10ipm
ランニングコスト A4モノクロ約0.7円/A4カラー約3.7円
主な搭載機能 ファクス/多目的トレイ/有線&無線LAN/自動両面プリント/ADFなど
本体サイズ W435×D402×H195mm/約10kg
市場想定価格 5万5000円(税別)

大容量インクモデルとは、機器本体内に従来と比べて大きなインクタンクを搭載したタイプの複合機やプリンターのこと。インクジェットモデルの利点である低ランニングコスト化を促すと共に、課題とされてきたインク交換頻度の多さを解決したことで、市場で注目を集めています。

ボトルから本体内のタンクにインクを充填する方式が主流の中、ブラザーのファーストタンクシリーズでは超大容量インクカートリッジ方式により実現されていることがポイント。さらに、サブタンク(カートリッジとは別に機器内に備わったインクタンク)を搭載しており、交換用カートリッジが空となっても、このサブタンクから約200枚程度を印刷できるといったことも同シリーズの特徴です。

MFC-J1605DNは、このファーストタンクシリーズに新たに追加されたモデルというわけです。従来と変わらないカートリッジタイプの使いやすさはそのままに、標準モデルのインクカートリッジと比べて黒色は約16本分、カラーは約10本分のインク量を搭載。A4モノクロ文書で約6000枚をプリントできるので、面倒なインク交換の手間が大きく削減されています。

ファクス・電話付きモデルは、飲食店や店舗などのレジ周辺、厨房、バックヤードなど狭い場所で使われることが多いものです。限られたスペースにもかかわらず、販促物やメニューの作成、シフト表などのビジネス文書プリント、本部からの指示や素材の受発注などでファクスやコピーなども使う機会は少なくありません。そうした状況を考えれば、ファーストタンクシリーズにファクス・電話付きモデルが追加されたことは大いに歓迎すべきことといえそうです。(長谷川丈一)