“新発想”の新型大容量冷蔵庫/日立真ん中は「野菜or 冷凍?」の議論に終止符
冷凍室・野菜室・冷蔵室の任意設定を実現!!

冷蔵庫選びの重要ポイント

 真ん中は「野菜室か? 冷凍室か?」――。冷蔵庫を選ぶ上で最重要な議論の一つがこれではないでしょうか。

 最近の冷蔵庫はメーカーを問わず、350~400L以上の大型タイプでは5~6枚ドアが当たり前。各室それぞれに特徴や機能があり、食品をより効果的に保存できるようになっています。一般に上段は冷蔵室、製氷室、チルド室といったレイアウトが標準的で、問題は下2段の引き出し室。基本的には野菜室と冷凍室がレイアウトされますが、どちらを上にするかで使い勝手が大きく変わってきます。

 下にレイアウトされれば、そこは冷蔵庫の最下段。引き出し内の食品を取り出すには、その都度腰や膝を曲げなければならず、よく使う引き出しは、取り出し負担の少ない上段(真ん中)に配置したいわけです。

 ところが、野菜室と冷凍室のどちらをよく使うのかは、家族構成や年齢層、ライフスタイルなどによって様々。例えば小学生のいる若年夫婦世帯であれば、お弁当用に冷凍食品の頻度が多いから冷凍室優先となるでしょうし、逆にシニア世帯であれば、野菜をよく使うので野菜室優先となるでしょう。また、世代を問わず、野菜は重いものが多いので下に保存したくないというニーズあるでしょうし、冷凍室の容量自体をもっと増やしたいといった要望も少なくないようです。

 こうした各種ニーズのどれに対応するのかは、今まではメーカーによって様々。真ん中野菜室を売り物とするメーカーもあれば、冷凍室の使いやすさや容量の大きさをアピールするメーカーもあり、結局ユーザーは自らのニーズやライフスタイルによってメーカーやモデルが規定されるという状況が当たり前でした。

 ところがその議論に、ようやく終止符が打たれることになりそうです。日立が1月24日に発表した新型冷蔵庫は、まさしく“新発想”と呼ぶにふさわしい注目モデルといえます。

新発想!各引き出しの温度帯を任意に設定可能

 日立の新型冷蔵庫「KX/KWタイプ」(ともに6枚ドア/567L)は、下2段の引き出しを「冷凍室」「冷蔵室」「野菜室」の中から自由に設定できる「ぴったりセレクト」機能を搭載しています。

 この3室は温度帯や冷気の流入量が異なるため、従来は同じ室内での切り替えは不可能でした。しかし日立はこの課題を、「冷却器」「冷気風路のフラップ」「大風量ファン」の制御により克服。冷凍設定時には室内に大量の冷気を直接入れて冷凍温度まで冷却し、冷蔵設定時には、冷気の流入量を抑えながら、冷却器からの伝熱を活用して室内の温度を下げて冷蔵温度を実現。さらに野菜を保存する場合には、冷蔵「弱め」を設定することで、野菜の乾燥につながる冷気流入を最小限としながらの最適な保存が可能になっています。

 これにより上段/冷凍室or冷蔵室(野菜室)&下段/冷蔵室(野菜室)or冷凍室を自由に選択でき、冷蔵庫の様々なニーズに応えられるわけです。特に冷蔵庫は10年以上使うことが当たり前の家電だけに、この間、家族構成やライフスタイルなどの変化により、冷蔵庫への要望やニーズも変化するでしょう。これに対応可能な点でも画期的なモデルといえるでしょう。

 しかも下2段は、上下段/冷凍室、上下段/冷蔵室(野菜室)、上段/野菜室(冷蔵室)&下段/冷蔵室(野菜室)といったレイアウトも自由自在。例えば「ある時期だけ、冷凍室の容量を広げたい」といった個別のニーズにも対応できるなど、これまでの冷蔵庫では不可能だった使い方を実現できるモデルでもあります。

世代や家族構成で異なる冷蔵庫ニーズ

 表は日立が行った「冷蔵庫の収納量とレイアウトに関する調査」で、冷凍室と野菜室へのニーズが世代や家族構成によって異なることを端的に表しています。

 まず、冷凍室の収納量が最も多いのは「小学生がいる若年世帯」であり、最も少ないのは「夫婦のみ/乳幼児のいる若年世帯」。逆に野菜室の収納量が最も多いのは70代以上のシニア世帯で、2位も60代のシニア世帯となっています。この結果はそのまま、同じ家族でも年齢や家族構成の変化とともに変わりゆく冷蔵庫の用途ともいえるわけですが、日立の新型「KX/KWタイプ」は、この長期的な課題にも応えることのできる初めての冷蔵庫といえるでしょう。

 他にも最上段の冷蔵室全体で鮮度が長持ちする「まるごとチルド」や肉・魚の保存に適した「特選氷温ルーム」機能などを搭載しています。

 一般的に冷蔵室は、乾燥した冷気を室内に吹き込んで室温を下げるため、乳製品や野菜をそのまま保存した場合、乾燥を早めるというネックがありました。そのため容器やラップなどで冷気に触れさせないことが必要でしたが、「まるごとチルド」機能は水分を多く含んだ冷気によりチルド温度(約2℃)で保存できるため、食品の鮮度を長持ちさせることが可能です。

 また「特選氷温ルーム」は、一般的には冷蔵室内のチルド室にあたる小部屋を、冷気を直接当てずに約-1℃で冷却するため、ラップなしの肉や魚を、乾燥を抑えながら保存できる機能です。さらにKXタイプは、スマホとの連携にも対応。無料の専用アプリをスマホにインストールすれば、ドアの閉め忘れ通知や離れた場所からのドア開閉回数確認・温度の設定変更、取扱説明書の閲覧などが行えます。

 冷蔵庫といえば“食品を冷蔵保存する機器”という認識が一般的ですが、食品の保存方法もライフスタイルや年齢、家族構成などによって様々であり、しかも時間とともに変化するもの。その異なったニーズに可能な限り応えられる日立の「KX/KWタイプ」は、人の暮らしに一歩寄り添った冷蔵庫であることは確かだと思います。(征矢野毅彦)