働き方改革! 東京オフィスを全面刷新/ブラザー販売部門交流と自社製品使用を活性化
新アイデアが創出される空間へ

ブラザー販売は2019年2月中旬、「コミュニケーションと自社製品活用の活性化によるアイデアとイノベーションの創出」をコンセプトに東京オフィスの執務エリアを全面刷新。報道機関向けに内覧会を開催しました。その模様をお届けします。

目指したのはイノベーションを生み出すオフィス

ブラザーグループでは、2016年度から中期戦略「CS B 2018」を掲げ、事業×業務×人財の変革に着手。この戦略をベースに、ブラザー販売では「B to Bへの転換」をキーワードに、業務や人財の変革に取り組んでいるとのこと。今回の東京オフィスのリニューアルもその一環です。発表会に登壇した同社の三島勉社長は、以下のように語りました。

「東京オフィスのリニューアルにより、クリエイティブな思考ができ、アイデアやイノベーションを生み出しやすいオフィスを目指した。また、企業の業績向上と共に社員の満足度も上がるものだが、当社では期待通りには満足度が上がっておらず、働き方改革の面からも、さらに働きやすい環境づくりを目指した」。

同社が、現在の東京オフィス(京橋3丁目)を構えたのは1952年のこと。以降、東京の活動拠点としての役割を担ってきました。社屋は10年前に刷新されていますが、社員数は約100人となったことに加え、同社の戦略がB to Bへとシフトする中で働き方も変化しているため、今回のリニューアルへとつながったといいます。

●「年間総実労働時間」や「有給休暇取得率」など、ワークライフマネジメントの実現に向け設定された目標数値は達成(発表会資料より)
●従業員満足度調査では、思ったほどの仕事にやりがいを感じていない(発表会資料より)

「以前は狭小ビルのワンフロアに一部門というレイアウトだったため、部門間の交流が少なかった。さらに、フロアの人口密度に偏りがある他、自社製品があまり使われていなかった」(三島社長)との課題を指摘。リニューアルにあたっては、東京オフィスで働く従業員が半年かけて課題の洗い出しや理想のオフィスを模索することで、「フロアごとの人員構成の偏りや会議室不足などを解決すると共に、フリーアドレスやリフレッシュエリアといった部門交流型の交流を増やし、自社製品を積極的に活用できる環境に生まれ変わった」とのことです。

●新東京オフィスのフロアレイアウト。人員構成の偏りが解決され、オフィスを広々と活用でき、部門間交流も促進された(発表会資料より)

リニューアルの具体的なポイント

リニューアルされた工夫やポイントはいくつかありますが、注目したいのは三島社長も課題とした掲げていた「コミュニケーションの活性化」と「自社製品の積極活用」でしょう。

社員同士のコミュニケーションを促進

新東京オフィスのデザインコンセプトに掲げられているのは「Spiral UP」。これを実現するために「見える・動く・出会う」をキーワードに設定しています。そして具体的には、部門長などの一部の役職者を除き座席を固定しない「フリーアドレス」レイアウトを採用しました。フリーアドレスにしたことで、1名あたりのスペースや収納量が約12.7%削減されています。

●各フロアともフリーアドレススタイルが採用されており、社員は自由に座席を選ぶことができる

さらに、資料作成などに活用できる「集中ブース」を設けた他、従来のような「会議室」に加え、2人から最大10人まで対応可能な「オープンミーティングスペース」を増やしています。会議室やオープンミーティングスペース、集中ブースなどは、従来から約1.8倍に増えました。

「以前は、ミーティングを行う際には会議室を予約した上でフロアを移動する必要があり、開催まで手間と時間がかかっていたが、ミーティングスペースを増やしたことで、話し合いたい時にすぐに集まって会議を行えるようになった」とのことです。

●集中ブース。デスクは昇降式で立った状態で作業することも可能(ブラザー提供画像)
●各フロアには情報共有用ディスプレイが設置されており、画面を見ながら打ち合わせできる。また、ホワイトやブラック(フロアにより異なる)の壁面は、書き込み可能なボードとなっており、ここで話し合いも可能
●立ちながら会議や打ち合わせが可能なスペースも設置(ブラザー提供画像)

また、休憩やアイデア出しに行き詰まった時に気分転換できる「リフレッシュエリア」を設置したとのこと。アロマによるリフレッシュ効果や木製アイテムを多く取り入れるといった工夫が施されています。

●休憩や雑談、打ち合わせなども可能なリフレッシュエリア(ブラザー提供画像)
●小上がりのスペースに設置されたソファ(ブラザー提供画像)

自社製品の積極活用

新東京オフィスでは、ブラザーが扱う自社製品を積極的に活用できる環境も整備されています。単に製品知識だけでなく、細かな操作感まで含めて実際に使いこなすことで、商品提案力にも厚みが出ますし、新たなアイデアも生まれるくるでのはないでしょうか。

例えば、プリンターでは各フロアの人員構成などの環境を考慮して機器を設置。全フロアの消耗品を一括管理するための自社ソフト「BRAdmin(Windows環境下でブラザーの複合機やプリンターを管理する機能)」や送り状専用プリンタードライバーなどを活用しており、「さまざまな機能を顧客の立場で使えるようになった」とのことです。

また、整理収納にはラベルライター「ピータッチキューブ」、オフィス内装飾にはカッティングマシン「ScanNCut」、Web会議システム「OmniJoin」など、同社製品がオフィス内のさまざまな場所でフル活用されています。

●オフィス内に設置されたブラザーの複合機やプリンターなどのドキュメント機器
●Web会議システム「OmniJoin」を使った遠隔会議
●窓際に設けられた自社製品によるソーイングスペース

各フロアの説明を受けながらひと通り見学した感想は、「居心地のよさそうなオフィスだな」というもの。従来の事務所といったイメージはなく、デザイン性が高く落ち着いたスタイリッシュな印象でした。こうしたオフィスはIT系ベンチャー企業などでは増えていますが、ブラザーのような老舗企業がここまで思い切ったオフィス環境を導入するのはまだまだ珍しいのではないでしょうか。帰り際、「これだけ居心地がよいと逆に労働時間が増えてしまうのでは」と、余計な心配も。それほど、感じのよいオフィスでした。(長谷川丈一)