新機能搭載プロジェクターなど全10機種を発表/カシオ3シリーズ、全10機種を4月から順次発売
注目はES機能搭載「XJ-S400」シリーズ

カシオ計算機(以下、カシオ)は、教育現場での利便性を向上させる新機能を搭載した水銀フリープロジェクタ―のハイグレードモデル「XJ-S400UN」に加えて、超短焦点モデルやアドバンスドモデルなど計10機種を4月から順次発売すると発表。さらに進化したモデルを揃えました。

3シリーズ全10機種を投入

今回、カシオが新たに投入するのは4000lmモデルの「XJ-S400」シリーズや、3500lmの超短焦点モデル「XJ-UT352」シリーズ、3500lmと3300lmなど日常的なプレゼンや会議向けアドバンスドシリーズです(下記の表参照)。

●3500lmの超短焦点モデル「XJ-UT352WN」
●プレゼンや会議向け3500lm/WXGAの「XJ-F211WN」
モデル 機種名 明るさ 表示解像度 ネットワーク対応 発売時期
ハイグレード XJ-S400UN 4000lm WUXGA 6月
ハイグレード XJ-S400U 4000lm WUXGA 6月
ハイグレード XJ-S400WN 4000lm WXGA 8月
ハイグレード XJ-S400U 4000lm WXGA 8月
超短焦点 XJ-UT352WN 3500lm WXGA 4月19日
超短焦点 XJ-UT352W 3500lm WXGA 4月19日
アドバンスド XJ-F211WN 3500lm WXGA 4月19日
アドバンスド XJ-F101W 3500lm WXGA 4月19日
アドバンスド XJ-F21XN 3300lm XGA 4月19日
アドバンスド XJ-F11X 3300lm XGA 4月19日

いずれも、カシオ独自の光源技術により水銀フリーが実現されています。新モデルの中でも、特に注目したいモデルがハイグレードモデルの「XJ-S400」シリーズ。WUXGA搭載の「XJ-S400UN」を例に、その特徴を見ていきましょう。

プロジェクタ―活用の利便性を高めるES機能

●4000lmのハイグレードモデル「XJ-S400UN」
機種名 XJ-S400UN
明るさ 4000lm
投映方式/表示素子 1 chip DLP方式/WUXGA0.67型(1920×1200画素)
コントラスト比 20000:1
台形補正 上30度(自動)/上下30度(手動)
焦点調整 手動フォーカス
投映レンズ 光学1.7倍ズーム(手動)
光源/寿命時間 レーザー&LED光源/約2万時間
色再現性 フルカラー(最大10億7000万色)
無線対応 IEEE802.11b/g/n(別売の無線LANアダプター必要)
消費電力 デフォルト:215W/最低:125W/ライトコントロールオフ:320W
本体サイズ/質量 W357×H124×D337mm/5.9kg

「XJ-S400」シリーズに注目した理由は、新機能の搭載です。プロジェクターには光源や輝度、機能などによりラインアップが豊富ですが、実際の購入で検討されるポイントは価格と明るさに尽きます。というのも、メーカー各社とも多彩な機能を搭載してはいますが、台形補正やダイレクトオフ、画像モードなど類似のものが多く、大きな差別化にはつながっていません。その中、カシオが新たに投入する同シリーズにはICT活用が進む教育現場の利便性を考えた「エデュケーショナル・ソリューション機能(ES機能)」を搭載しており、機能としても明確な差別化要素となるからです。

教育現場向けとはいえ、その機能は一般オフィスなどでも利便性アップにつながりそうな印象を受けます。具体的には、以下のような機能が搭載されています。

ワンクリックコネクション:ワンクリックで簡単かつスピーディーに無線投写が可能
モデレーター機能:PC、タブレットやスマートフォンなど最大40台の端末とプロジェクターを同時接続可能
リモート機能:PC画面をスマートデバイスにミラー表示することにより、室内のどこからでも資料切り替えやページめくりが可能
オートプロジェクションオフ:無線/有線を問わず、投写機器からの入力信号が途切れると数秒後に自動消灯。20分以内なら再接続ですぐに投写可能
自動入力サーチ:ケーブル接続後に電源を入れると、入力信号を自動検索して投写開始
カウントダウンタイマー:テストや課題の残り時間の管理に役立つ画面中央へのタイマー表示
テンプレート:罫線や格子など、ホワイトボードや黒板の下地として利用できる9種類を用意(ネットワーク対応モデルはオリジナル画像の登録可能)
ミラーモード:動きやフォーム指導に役立つ左右を反転させた投写が可能

教育現場での利便性を意識したというだけあって授業に役立つ機能が多く見受けられますが、ワンクリックコネクションやモデレーター機能などはオフィスの会議などでも便利に使えそうです。

例えば、ワンクリックコネクションは専用ソフト「C-Connection(シーコネクション)」をインストールしたPCにダウンロードしたファイルを開くだけで、すぐに無線投写が可能となる機能です。スムーズな会議やプレゼンへの移行、ケーブル接続や無線設定の時間削減などに効果的でしょう。

●「ワンクリックコネクション」のイメージ(カシオ資料より抜粋)

モデレーター機能は、前述したように最大40台を同時接続でき、どの端末を画面に投写するかも同機能により選ぶことが可能です。最大4画面を投写できるので、資料などの比較検討に役立ちそうです。

一方、ハード面では1.7倍光学ズームを搭載すると共に、本体内部をブロック化した新しい冷却構造によりノイズの抑制と防塵性が高められています。光源にはカシオ独自のハイブリッド方式を発展させた「R-Hybrid(アールハイブリッド)」を採用。青色レーザーを赤に変換し赤色LEDを補完することで、4000lmの高輝度と小型化を両立したとしています。

カシオのプロジェクタ―といえば半導体光源をいち早く採用したモデルを市場展開しています。そのメリットは省エネ性やランプ交換の手間削減、環境への配慮などが挙げられていますが、市場ではまだまだランプ光源搭載が主流であり、水銀フリープロジェクタ―は話題性はあっても大きな実需に結びついているとはいえません。しかし、徐々に高輝度モデルを中心に半導体光源搭載モデルが増えており、水銀フリーへの関心度も高まっているだけに、利便性が高い独自機能を付加価値として搭載する同社の新モデルも今後、注目されていくのではないでしょうか。(長谷川丈一)