一挙15モデル! Sateraラインアップを刷新/キヤノンクラス最小サイズの高速機「Satera LBP853Ci」
A4機は12モデルを刷新し、さらに使いやすく!

キヤノンは、ビジネス向けレーザープリンター&複合機ブランド「Satera(サテラ)」のラインアップを刷新し、新たに15モデルを発表。2019年5月16日から販売を開始するとしました。さらにパワーアップした新製品のポイントをレポートします。

今回、発売される15モデルの内訳はA3カラーレーザープリンター3機種、A4カラーレーザー複合機5機種、A4カラーレーザープリンター5機種、A4モノクロレーザープリンター2機種となっており、A4カラーカテゴリーが大きく刷新されます。

もともと、キヤノンは「幅広いユーザーニーズに応える」ことをコンセプトに、レーザーからインクジェットまで豊富なラインアップを揃えており、Sateraだけを見ても「必ず自社に適したレーザー機が見つかる」と言われているほど多彩なモデルが揃っています。従来機から、さらにスペックアップと利便性の向上が図られた新モデルは、一般オフィスだけでなく、流通や小売、医療、調剤といった特定業務のニーズにも対応し、その業務効率化や生産性改善に貢献するモデルに仕上がっているようです。

個々の製品を詳しく見ていきたいところですが、これだけのラインアップですので、各カテゴリーから代表機をピックアップしてポイントを見ていくことにしましょう。

クラス最小サイズの高速機「Satera LBP853Ci」

●高速プリントを特徴とするA3カラーレーザープリンター「Satera LBP853Ci」
型番 Satera LBP853Ci
プリント速度 カラー:毎分46枚/モノクロ:毎分46枚
給紙容量 標準:760枚/最大:3320枚(別売オプションカセット4段使用)
液晶パネル モノクロ5行LCDパネル
インターフェイス USB2.0/有線LAN(無線LANはオプション)
ランニングコスト カラー:9.0円/モノクロ:2.2円
TEC値 2.2kWh
本体サイズ W556×D608×H403mm/約38kg

A3カラーレーザープリンターでは、3モデルが新機種として発表されましたが、一番の注目は圧倒的な印刷スピードが実現された「Satera LBP853Ci」でしょう。カラー/モノクロとも毎分46枚(A4片面)と生産性が高く、大量印刷の機会が多いオフィスや業種などでは時短に大きく貢献しそうです。

ビジネスでは2~3枚程度の文書を頻繁に印刷するケースも多いですが、この点はやはりSateraならではの快適性が継承されています。ファーストプリントはカラー約6.2秒/モノクロ約5.5秒と、従来機から約2.5秒から4秒弱の高速化が実現されていることに加え、独自のオンデマンド定着技術によりリカバリータイムを含めてもスリープ状態から10秒前後(リカバリータイム:デフォルト設定4秒の場合)で最初の1枚をプリントできる計算になります。

また、ポスター簡単作成ソフトウェア「PosterArtist Lite(無償ダウンロード)」に対応しています。これは同社の大判プリンター「imagePROGRAF」シリーズで採用されているアプリケーションで、豊富なコンテンツをベースにデザイン性に優れたポスター、チラシやPOPなどをだれでも簡単に作れるもの。高い出力性能とあいまって、特に流通や小売業にとってはコンテンツ作成から印刷までの業務に要する時間やコストの削減につながることでしょう。

これだけの出力性能を持つとなると、ボディサイズや消費電力も大きいだろうとイメージしがちですが、同モデルはクラス最小となるW556×D608×H403mmのコンパクト設計を実現したとのこと。省エネ性能も、やはりオンデマンド定着技術により、実使用に近い条件下で測定されたエネルギー指標のTEC値で2.2kWhとなっています。

給紙容量も標準で760枚とかなりの大容量。別売オプションの給紙カセット(640枚)を4段まで装着できるので、最大3320枚の用紙を収納可能です。

業務サポート力が増したA4カラーレーザー複合機

●大型液晶パネルと「アプリケーションライブラリー」を搭載したA4カラーレーザー複合機「MF745Cdw」
型番 Satera MF745Cdwi
プリント速度 カラー:毎分27枚/モノクロ:毎分27枚
給紙容量 標準:300枚/最大:940枚(別売オプションカセット1段使用)
液晶パネル 5インチカラータッチパネル
インターフェイス USB2.0/有線LAN/無線LAN
ランニングコスト カラー:16.0円/モノクロ:3.1円
TEC値 1.0kWh
本体サイズ W471×D469×H460mm/約26.5kg

A4カラーレーザーでは、前述したように10機種が刷新されました。複合機5モデルシングルプリンター5モデルです。

性能などはホームページの製品紹介に譲るとして、注目したのはA4カラーレーザー複合機です。ハイエンドモデル「Satera MF745Cdw」を始めとして、5モデルすべてに大型の5インチカラータッチパネルが搭載され画面が見やすくなったことに加えて、「アプリケーションライブラリー」が搭載されています。

タッチパネルでのタッチやフリック操作は、今やスマホでお馴染み。ビジネス現場でも利用機会の多い複合機をスマホ感覚で扱える点は、操作に伴うストレスの軽減にもつながると思います。

アプリケーションライブラリーとは、業務内容に合わせてカスタマイズしたした機能をワンボタンに集約した上で操作パネルのホーム画面に表示できる機能、いわば操作のショートカットキーといったイメージです。「定型文書プリント」「ファクス後に保存」「仕分けスキャン」など計12種類のアプリケーションが登録されており、各アプリは設定や画面表示を含めてカスタマイズが可能。ホーム画面も用途に応じてカスタマイズできるようになっています。

例えば、「定型文書プリント」は印刷機会の多い文書フォーマットを登録したアプリ。これをホーム画面に表示しておけば、ワンタッチで印刷できるわけです。通常であれば、PCやスマホで文書フォーマットを立ち上げて印刷ジョブをかけるといった手順が必要ですが、この機能を使えばボタンを押すという操作でけで完了してしまいます。その利便性の高さが、容易にイメージできるのではないでしょうか。

登録されている他のアプリの例を挙げると、ファクス送信時に送信原稿の控えを指定した場所にPDFファイルで保存可能な「ファクス後に保存」、任意の文字列やスキャンした日時をファイル名に付加し、ファイル名に応じて指定のフォルダに振り分けられる「仕分けスキャン」などがあります。

なお、このアプリケーションライブラリーは、新モデルのA4カラーレーザープリンター「LBP664C」にも搭載されています。

スペックアップしたA4モノクロのエントリーモデル

●着実な進化を続けるA4モノクロレーザープリンター「Satera LBP162」
型番 Satera LBP162
プリント速度 モノクロ:毎分28枚
給紙容量 標準:251枚/最大:―
液晶パネル モノクロ5行LCDパネル
インターフェイス USB2.0/有線LAN/無線LAN
ランニングコスト モノクロ:3.5円
TEC値 0.8kWh
本体サイズ W371×D404×H225mm/約7kg

A4モノクロレーザーのカテゴリーでは、シングルプリンターのエントリー機が刷新され、A4モノクロレーザープリンター「Satera LBP162」と「Satera LBP161」が発表されました。両機の基本スペックは同じで、無線LANに対応しているかどうかの点で違いがあります(LBP161は非搭載)。

A4モノクロ、しかもエントリー機ということで、「どれほど進化したのか」というイメージを持っていましたが、スペックや改良点を見て思わずうなってしまいました。

印刷スピードは毎分28枚と従来機の25枚から3枚ほど高速化し、両面印刷も従来機の毎分15.4ページから毎分17.8ページにスペックアップしています。たった3枚という印象を持つ読者の方もいるかもしれませんが、消費電力を抑えながら印刷スピードをアップさせることは技術的にかなりの努力を要するといいます。それだけにエントリー機で3枚のスペックアップですから、なかなかのものです。

さらに、電源オンから印刷可能状態になるまでのウォームアップタイム15秒以下、スリープモードから印刷可能な状態に復帰するまでのリカバリータイムは1.6秒以下とフットワークも軽いので、節電状態からでも必要な時に素早く印刷できそうです。

また、見た目も大きく変わりました。キヤノンのエントリー機といえば使用時に本体の前面カバーを開けて用紙をセットするオープントレイ方式だったため給紙トレイが飛び出す形になりました。LBP162とLBP161ではA4用紙を収納時でも本体前面のカバーを閉じた状態でプリントできるクローズドトレイを採用。印刷時にゴミやホコリが混入するリスクが減り、印刷のたびに用紙をセットしていた場合にはその手間も不要となります。

この他、操作部への「5行モノクロ液晶パネル」の採用や無線LAN/モバイル印刷への標準対応(LBP162のみ)など、ユーザービリティや利便性が向上しており、エントリー機としてかなり魅力的なモデルに進化したといえます。(長谷川丈一)