2008.05.20
「構図・ピント・露出」を完全マスター/デジタル一眼レフ達人への道:Part1
「構図・ピント・露出」を完全マスター
デジタル一眼レ フ「達人」への道

撮影テクニック には様々あるが、写真の腕を上達させる基本ポイントは「構図」「ピント」「露出」——の3つ。
どんな被写体でも、これらを考えながら撮影すること が秘訣だ。
そこで、今回は初級ユーザーが知っておきたい基礎知識と、ワンランク上の写真を撮るためのポイントを解説しよう。
PART1 構図
表現したいテーマを明確にすること
写真は撮影者の思いをビジュアルと して表現する手段である。ピントや露出なども重要な要素といえるが、見る人に強くメッセージを印象づける最大のポイントは「構図」だ。
構図とは、撮影者のメッセージを伝えるために被写体を画面上で最適な位置に構成すること。この画面構成がしっかりしていないと、ただの記録写真になってし まう(写真1)。これは作品づくりでも、旅行や日常スナップの撮影でも同じだ。この意味で、構図は写真を撮る上で最も大事な要素といえる。
では、うまい構図とはどういうものなのか。結論からいえば「基本的に決まりやルールはない」ということになる。表現意図により、被写体の切り取り方は十人 十色。撮影者のセンスで自由に写真を楽しむべきだろう。
とはいえ、見る人にメッセージを明確に伝えるための基本テクニックは数多く存在する。そ れこそ、風景やポートレートなど撮影シーンごとにも技術があることは、数多くの専門書が出版されていることからも明らか。ここでは、どんな撮影シーンにも 共通する基本的な構図決定のポイントについて解説していく。
主役を目立たせることが重要
構 図決定の基本ポイントは①テーマの明確化、②背景整理、③フレーミング——この3つを考えながら撮影することにより、写真の第一印象は大きくレベルアップ するはずである。
まず、①テーマの明確化は撮影において最も重要なポイントだ。具体的には「主要被写体」を決めることが必要となる。主要被写体 とは、画面内の主役のこと。まずは、この主役をいかに目立たせるかが、画面構成のファーストステップなのだ。

△写真1
例えば、写真1は子供を撮りたいのだろうが分かりに くい。そこで、主役である子供を画面内に大きく撮影してみよう。これだけでも撮影者の思いが伝わりやすくなるはずだが、メッセージ性はまだ弱い。

△写真2
次に、子供の何を撮りたいのか、テーマをもう少し明確にすることがポイントになる。「表情」(写真2)なのか、「仕草」(写真3)なのか。それによって、 撮影者のメッセージはさらに伝わりやすくなる。「何を撮りたいのか」を意識するだけでも、写真の撮り方が大きく変わるものなのだ。

△写真3
その上で考えたいポイントが、②背景整理である。これは、簡単にいうと主役と背景の関係を考えること。主役を目立たせるためには、どのような背景を選べば いいかといったことに気を配るのだ。
例えば、写真3では子供が目立つようにはなったが、背景が乱雑なため見る人の視線が子供に集中しない可能性 がある。このため、主役が際立つよう、背景に余計なものを入れないといった配慮が必要となる。
写真3の例でいえば、場所を移動して背景をスッキ リさせるか、カメラを縦位置で撮影することにより背景のスペースを切ってしまうといったことが考えられる(写真4)。いずれにしても、背景を整理していか に主役を目立たせるかという意識から、レンズの選択や露出(PART3参照)の決定などのテクニックが身に付いてくる。

△写真4
撮 影者は積極的に動くこと
一方、③フレーミングとは、被写体やシーンを画像としてどう切り取るかといった意味だ。フレーミング次第 で、写真の印象やテーマが変わってくることもあり、逆にいえば撮影者のメッセージを効果的に伝えることも可能なわけである。
例えば、泣いている 子供のアップだけなら悲しい写真だが、子供をあやす親を画面内にフレーミングすることで、イメージはほほえましいものへと変わる。ここまでフレーミングを 変えるのが難しいなら、まず最もベーシックなフレーミングのテクニックとして、画面上の主役の位置を変えてみよう。それだけで、写真に動きが出るはずだ (写真5)。

△写真5
フレーミングのコツは、撮影者がとにかく動くこと。 テーマを決めたら様々な角度(アングル)から被写体を観察して、イメージに近いフレーミングを探し出したい。左右はもちろんのこと、ローやハイアングルか らも狙ってみよう。この時に役立つのが「ライブビュー」(*1)機能だ。
また、アングル、縦や横位置などフレーミングを変えながら数カットを撮 影し、後から選ぶ方法もある。
撮影テクニックをアップさせる3つのポイントのうち、ピントや露出はカメラの機能を活用することも可能だが、「構 図」についてはそういうわけにいかない。この意味で、撮影者自身が腕を磨いていくことが必要。写真集や雑誌、絵画など様々なビジュアルを見て、自分なりの 構図を研究することが上達への近道だ。
(*1)コンパクトカメラのように、背面の液晶モニターをファインダーにして撮影可能な機 能。可動式タイプなら、ローからハイまで撮影領域が大きく広がる
構図決定、カ メラのここに気をつけたい!
デジタル一眼のカタログを開くと「視野率」という単語を目にする はず。これは、実際に写真として画像となる範囲に対して、どの程度まで光学ファインダー上に表示されるかを表した比率のこと。100%であれば、ファイン ダーと実際の写真は同じ。だが95%になると、実際に写る画像のすべてがファインダーに表示されるわけではない。ファインダーでは見えない部分も写ること を意識して、構図を考えることが必要となる。














コメント
コメント