• 世代間格差をどう捉えるか?(第13回)

     前々回から2回にわたって、日本の年金制度の歴史を振り返りながら、年金の世代間格差について考察してきたが、まだ、少々続きがある。 「昭和60年改正」は、1946(昭和21)年度生まれ世代で、年金額の計算式における「引き下げ」が完了するものだが、では、1...
  • 格差を生んだ日本の年金制度の歴史(第12回)

     日本の年金制度の歴史は、終戦直後の低い「年金単価」を、経済の高度成長期以降昭和48年頃まで引き上げてきたが、ここまでは年金制度の一般論とは「逆コース」である。  実は、戦前の年金水準は先進諸国の年金制度と比べてさほど見劣りするものではなかったのだが、...
  • 年金の世代間格差(第11回)

     今回から、「年金の不安と不満」の「不満」編に入ろう。年金制度に対する不満としては、まずは、「世代間格差」があげられると思う。昭和一桁世代を親に持っている人には、実感があると思うが、実際に年金の世代間格差はかなり大きい。  なぜ、そうなってしまったのか...
  • 年金積立金の運用(第10回)

     年金支給水準について、今まで幾分悲観的な解説が続いた。ここで少し前向きな話題に切り替えよう。  年金制度には積立金がある。厚生労働省の公表データによると、2014(平成26)年度末現在、年金積立金は203.6兆円である。厚生労働省のHPからさかのぼる...
  • 年金水準はどこまで下がるのか?(第9回)

     政府は、十分ではないが、年金制度維持のための対策(年金カット法案等)を打っている。したがって年金制度は破綻しないが、年金支給水準の引き下げは覚悟しなければならない。以上が、「年金制度は破綻する?」というテーマに対する私なりの回答だ。 では、年金支給水...
  • 「100年安心」は制度的には一歩後退(第8回)

     ここ数回の「年金カット法案」の説明に際して、「100年安心」を謳った「平成16年改正」に触れた。今回は少し脱線するが、「100年安心」の意味について述べてみたい。  「100年安心」という言葉は、「100年も大丈夫なんだ」という肯定的な印象を与えると...
  • 「年金カット法案」は中途半端?(第7回)

     昨年末に成立した「年金改革法案(年金カット法案)」による「マクロ経済スライド」の機能不全修正法案だが、その修正はいささか中途半端である。「マクロ経済スライド」が機能不全を起こしていた原因は、デフレ下では実施しないことになっていたこと。ところが「年金改...
  • 「マクロ経済スライド」って何?(第6回)

     「平成16年改正」の改正内容は多岐にわたるが、主要な改正内容は、基礎年金給付費の国庫負担(年金給付費を税金から補助することを「国庫負担」という)割合を従来の3分の1から2分の1へ引き上げること、保険料を段階的に引上げ2017(平成29)国庫負担割合を...
  • 「年金カット法案」とは?(第5回)

     2016年末に、野党や一部のマスコミが「年金カット法案」と揶揄する「年金改革法案」が成立した。この法案は、前回少し触れたように、年金制度を維持継続させるための法案だ。  年金制度の持続性が危ぶまれている原因はその財政にあるのだから、制度を維持継続させ...
  • 年金制度は破綻する?(第4回)

     今回から、いよいよ本編である。まずは、「年金の不安と不満」という括りで、様々なトピックを取り上げていこう。  年金の不安といえば、時々、報道番組などの街の声にあるような「俺たちはどうせ年金はもらえない」といったように、年金制度は維持できるか? という...